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産経新聞 10月13日(土)19時53分配信
野田第三次改造内閣で初入閣した田中慶秋法相に、暴力団との交際という「法の番人」たりえぬスキャンダルが発覚した。田中氏は就任早々、民主党政権の「お家芸」といえる外国人献金問題が表面化したばかりで、「在庫一掃」で大臣のイスにやっと座った田中氏の辞任は不可避だろう。しかし“黒い交際”問題については田中氏の地元、神奈川県警が改造前の「身体検査」で警察庁に報告されながら、見過ごされていたというから驚きだ。野田佳彦首相の任命責任も限りなく大きいと言わざるを得ない。
■ありえない法相就任
「入閣はともかく、よりによって法相とは悪い冗談かと思ったよ」
神奈川県警の捜査関係者がそうささやくように、田中氏の法相就任は「そもそもあってはならないこと」だったようだ。
10月11日発売の週刊新潮の「法務大臣『田中慶秋』と暴力団の癒着」というトップ記事は衝撃的だった。
同誌には、田中氏が国会議員になったばかりの約30年前、構成員5千人を誇る指定暴力団、稲川会系の大物組長の新年会に参加し挨拶をしたり、神奈川県で屈指の規模を誇る右翼団体の会長でもあった暴力団幹部、三田忠充氏(昨年7月死亡)の仲人を務めたりしたことが書かれている。
三田氏は、横浜市内の産業廃棄物最終処分場をめぐるトラブルで、「田中慶秋の案件」と言って調停に乗り出していたともいう。
田中氏は週刊新潮の取材に対し、組長の会合に出席したことや三田氏の仲人を務めたは認めたが、三田氏が暴力団幹部だったことは「当時は知らなかった」「後で知った」などと答えている。
遠い過去のこととはいえ、法相が暴力団と親密な関係にあったならば、むろん「法相失格」である。
■なぜか“身体検査”情報はスルー
「過去には指定暴力団・山口組幹部と緊密な関係にあった某政治家が国家公安委員長に就任するという“大事件”があった。当時、警察庁幹部はスキャンダルとして表面化しないかと冷や冷やしていたが、ことなき終えた」(公安関係者)
しかし、民主党関係者によると、田中氏をめぐっては数年前にも暴力団との癒着疑惑が持ち上がり、党内の極秘調査で「クロ」と断定されていたという。ならば田中氏の入閣はあり得なかった話だが、内閣情報調査室関係者はこう打ち明ける。
「実は改造の約一週間前、警察庁を通じて神奈川県警に対し田中氏の身辺調査の指示があった。県警は洗いざらい報告したが、なぜかスルーされてしまったようだ」
神奈川県警は外国人献金問題は見逃していたというが、週刊新潮が報じた“黒い交際”の内容については含まれていたという。「疑惑」はそれだけではない。
「平成20年に県警が医療費の不正請求で横浜市内の菅谷クリニック院長、菅谷良男氏を検挙した事件があった。菅谷氏は宗教法人『宇宙教団錦教会』を運営していたが、この教団発足の発起人の一人として田中氏が加わっていた。田中と菅谷氏は昵懇の関係にあった」(神奈川県警捜査関係者)ともいう。
なぜ、神奈川県警の身体検査情報が官邸サイドにスルーされたのか。野田首相に上がっていなかったのか、それとも首相が「大した問題ではない」と判断したのか…。
■官邸は擁護
田中氏といえば旧民社党時代の昭和63年、政界を揺るがしたリクルート事件にからみ、未公開株五千株を譲る受けたことが発覚した。刑事責任は問われなかったが、その後、衆院選で2度落選した。衆院当選7回、74歳にしての念願の初入閣は「朝に星をかずくほど官邸詣でした猟官運動の成果と、代表選で首相をいち早く支持した論功行賞」(官邸筋)との見方がもっぱらだ。
ようやく手にした大臣ポストゆえに、きびすを接して発覚するスキャンダルを受けても田中氏は表向き居直りを決め込んでいる。
田中氏は12日の記者会見で、週刊新潮が報じた暴力団幹部との交際について「宴席へ出席したり、仲人をしたことはあるが、暴力団関係者というのは後から分かったことだ。分かっていたら出席していない」と述べ、事実関係を認めた。
田中氏はその上で「過去のことであれ、誤解を招くことがあったので率直に反省し、襟を正して、しっかりと職責を果たしてまいりたい」と語り、辞任を否定した。
藤村修官房長官も同日の記者会見で、田中氏について「(進退問題は)何の関係もない」と述べ、辞任する必要はないとの認識を示した。田中氏は記者会見で交際を認めたが、藤村氏は「(田中氏は)会見では一切そういうことがないと言っているようで、それを信じる」と語り、擁護する姿勢に徹した。
■誰と『共に生きる』?
むろん、田中氏がどんなに粘っても早晩、辞任せざるを得なくなるだろう。事実、田中氏自身も「週刊新潮の報道後は役所のレクチャーもずっと上の空で、仕事が手につかない様子」(法務省筋)だという。
余談になるが、その田中氏が国会便覧などで掲げている座右の銘は『共に生きる』である。永田町では早速、「誰と共に生きるのか?」「ヤクザか?」(自民党中堅議員)という皮肉も聞かれている。
繰り返すが、暴力団と関係があった人物を「法の番人」たる法相に起用した野田首相の罪は大きい。能天気な首相がかばおうが、田中氏はさっさと自ら「政治家の良心」で法相を辞するべきである。(政治部編集委員)
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