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民主党:与党過半数割れ現実味 1回議員11人離党含み
http://mainichi.jp/select/news/20121013k0000m010128000c.html
毎日新聞 2012年10月13日 02時30分
民主党の衆院当選1回議員のうち、今後の離党の可能性が否定できない議員が11人に上ることが毎日新聞の全国調査で分かった。民主党は与党過半数割れまであと8人と迫っており、過半数割れが現実味を帯びてきた。こうした1回生議員の動きは党執行部も十分把握できておらず、防止策にも限界がある。次期衆院選に向けた政権の判断にも影響を及ぼしそうだ。【まとめ・鈴木美穂】
調査は、衆院当選1回議員のうち、参院議員経験者と、すでに離党届を提出した杉本和巳氏を除く計100人を対象とし、議員本人や後援会幹部などへの取材、会合での発言などを踏まえて意向を探った。小選挙区選出議員53人中7人、比例復活議員26人中2人、比例単独議員21人中2人が将来も含めて離党する可能性があると判明した。
関東地方の小選挙区選出議員は「いずれ必ず離党する」と周囲に説明。消費増税法に反対した比例東海の議員は「党に残るかはよく考えて決めたい」と離党の検討を明言した。比例東京の議員は10月初旬の後援会会合で「次の選挙も民主党でやりたいが、明日のことは分からない」と語った。北関東の小選挙区選出議員の後援会幹部は「解散になれば離党する。準備はしている」と明かす。また11人のうち、3議員が河村たかし名古屋市長が代表を務める「減税日本」への合流を検討し、1議員が日本維新の会への合流を検討している。
11人の議員は特定の党内グループの影響下にはなく、相互の関係も薄い。離党予備軍の集まりと見られている「民主党復活会議」にも属していない議員が多い。次期衆院選をにらみ、個別に「生き残り策」を模索している。
党幹部は「1回生議員に離党の動きがあるのはわかっているが、よく知らない議員も多く、把握しきれていない」と懸念する。みんなの党への合流を目指して離党届を提出した杉本氏の場合も、党執行部は全く離党を想定していなかった。
野田佳彦首相は1回生議員を政務官に登用したが、こうした対策も効果は限定的で、十分に引き留められていない。民主党が内向きの離党防止対策に終始し、次期衆院選で訴える前向きな政策の柱も示せていないことが背景にある。
一方で、衆院解散が遠のくとの見方も強まっており、「厳しい選挙になるが離党はさせない。日本維新の会の支持率も案外低い」(近畿地方の後援会幹部)と押しとどめる動きもある。離党が解散の引き金を引きかねないため「抜かずの宝刀だ」(近畿地方の新人議員)との声もあり、過半数割れが近づけば、離党の動きが止まる可能性もある。
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