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http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20121011/plt1210110922004-n1.htm
2012.10.11 ZAKZAK
民主党政権の失敗は何だったのか。いろいろな要素が複合的に絡んではいるが、その一つが対米関係だ。政権交代の時に肩に力が入りすぎて、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題に首相官邸があそこまで突っ込んでいったことは誤算だった。
本当は内政改革でやらなければいけないことがたくさんあり、内政改革が鳩山内閣の大きなミッションだった。予算の作り方をどう改め、統治機構改革をどう進めるのか。霞が関による中央集権によって変えるのではないあり方を実施に移そうと思っていた。
官房副長官として、私は早くから「外交でビジョンを示すことは大事だが、実際の利害調整を伴うものは急にはできない」と言ってきた。
沖縄県と米国の双方が納得できる着地点を探るには日米合意の日付を2010(平成22)年5月という形で切って追い込む話ではないとずっと思っていた。
ロングスパンで考えるか、やるならもっと現実的な対応しかないと思っていたが、鳩山由紀夫首相がぐっと普天間問題に突っ込んでいって、誰も制御できなかった。これは内政担当も含めて、みんなの共同責任。悔やんでも悔やみきれない。
内政改革では、マニフェスト(政権公約)の柱だった内閣の中に政治家を100人入れるという取り組みが、小沢一郎民主党幹事長(当時)との綱引きの中で実現できなかった。
政治主導を実現するため副大臣や政務官、首相補佐官を増やすという構想だったが、閣内に100人となると30人超を増員しないといけない。しかし、民主党はまだ経験の浅い政党で、政府にたくさん優秀な人を入れれば委員会の筆頭理事などの人材が回らなくなる。結局、政府と党で人の取り合いになり、法案提出がずるずる遅れて国会を通すことができなかった。
これも、何より鳩山さん自身が一番熱のある時期に、普天間という非常に困難な課題を自ら時限を切って追い込んでいくような形になり、最後は退陣せざるを得なかったため政権交代のチャンスを生かせなかった。鳩山さんだけでなく、政権みんなの責任だ。
鳩山さんの後を継いだ菅直人首相も消費税増税を唐突に取り上げ、22年の参院選で敗れて衆参のねじれ状態を作ってしまった。菅さんは財務相を経験しているので、「財務省のいいなりになった」という人もいるが、それは違う。
菅さんが鳩山内閣の副総理のときによく言っていたのは「沖縄問題をより強いメッセージで上書きしないといけない」ということ。普天間問題で膠(こう)着(ちゃく)状態に陥った鳩山政権を政治的に局面転換する材料として消費税増税を使ったという側面はあったと思う。
では、民主党はいつまで政権を担うべきなのか。私は「一政権一首相」「一内閣一大臣」の政治主導の原則からいっても、来年夏の任期近くまでやるのが筋だろうと思う。日本はやはり選挙をやり過ぎている。そのことで逆に政治の力を弱めているのではないか。
日本が今置かれた状況からいえば、誰が政権を握ろうとも衆院4年の任期の中で、政争は最後の1年ぐらいにして、3年は与野党で意見を聞き合いながら修正協議をすることが大切だ。
沖縄県・尖閣諸島、島根県・竹島をめぐる問題がクローズアップされている中、与野党が政局ゲームをしているときではない。(坂本一之)
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