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景気後退の足音・・・政治は何をしているのか?
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2012年10月9日 政経徒然草
最近、景気が後退局面に入っているように感じられる。あくまで肌感覚での判断だが、各種の指標にも表れつつあるようだ。
これは、ヨーロッパや中国などの景気後退による輸出の減少が大きい影響をあたえていることもあるが、それ以上に、国民の先行きに対する不安からの消費抑制心理によることが大きいように思えてならない。
消費税の増税、復興増税による所得税、住民税の増税、公共料金の値上げ、介護保険料などの掛金のアップ・・・。子育て世代では「子供手当の削減」など、負担増や収入減となる項目が目白押しだ。
相続税の基礎控除の引き下げ等も実施されれば、今後、更に国民負担が大きく増加することになるのは間違いの無い事実である。
一方で、復興増税分が無関係の事業に流用されており、役人が好きなように税金を流用している事実が明らかになっている。また、これは復興増税に限らず、今まで似たようなことが行われてきたことを証明することにも繋がる。
では、このようなことが続いてきた、原因は、どこにあるのか?
それは官僚主導で政治主導で国民の税金が使われてこなかった。そして税金の使い道をチェックしてこなかったことにあるだろう。
そして、長くこのことを容認し続けてきたのが自民党であり、現在の民主党政権だ。
有権者はこの点を忘れてはいけない。
民主党が次期総選挙で苦戦を強いられるのは、支持率が低下していることもあるが、小沢さんの支持票が無くなることも大きな要因だ。また北海道では「新党大地」の票も大きなウェートをしめる。
最近、民主党の議員が街頭演説で「与党でないと政策が実現できない」といっているそうだが、確実に野党に転落する議員が発言しても、あるいは落選が確実な議員が発言しても現実味が無いのが実情だ。
つまり、彼らの言っていることは矛盾している。
2009年のマニュフェストを確実に実行する努力を続けていたとすれば、今更 「与党でないと政策が実現できない」などと言っている必要はなかったはずだ。今までできなかったことが、これからできるとは誰も思わないだろう。
マスコミでは次期選挙における獲得議席数の予想が出始めているが、各党の候補者がでそろっていない段階での予想は、おかしいと思うのは私だけであろうか?
最初に書いたように、次回の選挙では「景気対策」も重要な焦点になってくるだろう。
世界的な景気後退局面で、日本の国内経済をどう立て直すのか?
TPPの問題も、冷静に考えてみれば、世界全体の経済が後退すれば、メリットは何もないだろう。
ましてや中国との関係が悪化することで被る経済的被害を考えれば、TPPのメリットなど無いに等しいのではないか?
つまり、関税の自由化のメリットは円高や外交問題、世界的な景気後退局面では、殆ど意味をなさなくなるということである。
地方の衰退の原因はどこにあるのか?
この問題は重要である。しかし、突き詰めていと格差の問題に行きつく。産業格差、人口格差、賃金格差、職業選択における格差、教育の格差など、地方と大都市の間には多くの格差が存在する。そして、それらの問題が少しでも解決されるどころか、益々、格差が広がっているところに構造的な問題点がある。
そしてこの問題は、日本の地方と都市の格差の問題と同様に世界の国と国の間にも広がっていくことになるだろう。EUの経済、金融、財政における問題点の根本は、このような格差がEUの国々に存在するにも関わらず、共通の通貨、政策を無理に推し進めようとしたことにある。
そして、このことが、更なる格差の助長につながったという事実を認めようとしなかった点に政治の責任がある。
逆に捉えれば格差問題を解決す為の政策実現が経済の安定、及び人口問題などにも大きな影響を与えると言うことだろう。
政治家は「格差問題」に真剣に取り組む必要がある。
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