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ペテン首相 原発爆発現場 視察の茶番
http://gendai.net/articles/view/syakai/139031
2012年10月9日 日刊ゲンダイ
やることはもっと他にいくらでもあるぞ
<コケ威しの白い放射能防護服で全身を覆い、たった5分福島4号機内に入った臆病男の無意味邪悪な愚行>
その姿を見て、ハラワタが煮えくりかえった国民も多いのではないか。とっくに「収束宣言」を出しておきながら、今さら原子炉建屋内を初視察した野田首相のことだ。
白い防護服とマスクで全身を守り、使用済み燃料プールのある4号機の屋上に滞在したのは、たったの5分間だけ……。それも、小さく背中を丸めて東電の説明に「ウン、ウン」とうなずくばかりで、逃げるように原発を後にした。
そのくせ、視察後は「廃炉へ向け着実に進んでいると実感できた」なんて涼しい顔で言うのである。許せない。こんな無意味で醜悪なパフォーマンスをやる前に、やるべきことは山ほどあるだろう。
原子炉格納容器を設計していた元技術者の後藤政志氏はこう憤慨する。
「放射能を封じ込めることもできていないのに、野田首相は何を言っているのか。冬になり寒くなるこれからは、原子炉建屋内と外気の圧力差が増すため、ますます放射性物質が大気中に漏れ出します。地下水への汚染水流出も深刻。原発から離れた場所で、いつ高濃度汚染水が染み出しても不思議ではない。事故後、地表に落ちた放射性物質が雨に流され、川や海に濃縮してたまるのは2〜3年後がピークともいわれている。政府、東電はこうした数々の問題に対する調査さえロクに進めようとしていないのです」
4号機の使用済み燃料棒の取り出し作業も、始まるのは来年12月。国際社会からは「遅すぎる」「3分の2は今すぐにでも取り出せるはずだ」と非難ゴウゴウだ。野田は、長浜環境相に「福島の除染加速」を指示したが、これにも地元から「フザケルナ!」の声が上がっている。
「本格除染までの時間がかかりすぎたせいで、環境省が昨年策定した除染ガイドラインが早くも陳腐化してしまっています。ガイドラインに従って放射性物質が付着した落ち葉や雑草を取り除いた結果、地中に染み込んだ放射性物質をさえぎるフタがなくなり、かえって放射線量がハネ上がったケースもある。費用も全然足りないのが実情です。今のまま除染作業だけを急いでも意味はありません」(現地関係者)
大至急、実態に即した除染スキームを作り直すのがスジだ。
「この政府はパフォーマンスばかりです。第2、第3のフクシマを生み出さないことが大前提なのに、大間原発の建設再開や原発再稼働をめぐり、『政府は関与しない』と言っている。『原発ゼロ』は口先だけで、本気で考えていないのです」(前出の後藤氏)
野田がイの一番にやるべきは、総理のイスを明け渡し下野することだ。でなければ国民は命がいくつあっても足りない。
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