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民主党をあやつる官僚の保身・思惑が丸見えです〔PHOTO〕gettyimages
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2012年10月07日(日)ドクターZ 週刊現代 現代ビジネス
「概算は青天井」
「大きくなるのはしようがない」
「水膨れだというのはおかしいんです」
安住淳財務相が、交代直前に馬脚を現した。
来年度に向けての予算概算要求が9月頭に締め切られ、要求総額は復興関連を含め過去最高の102兆円となった。安住氏は、復興費4・5兆円の中に全国防災関連費が1兆円も盛り込まれていることについて、ちょっと額が多過ぎるのではないかと記者会見で聞かれると、冒頭のように答えたのだ。
復興予算をめぐるデタラメぶりが次々に明らかになっている。たとえば9月9日のNHKスペシャルで、復興予算19兆円のうち4分の1ほどの巨大マネーが復興以外に使われたといったことが暴露されるなど、その実態が見え始めてきたからである。
19兆円は、増税10・5兆円と剰余金など8・5兆円で賄われる。増税に国民が納得したのは、大震災の復興に使われると思ったからだ。
しかし、である。
官僚はこれを「千載一遇の好機」と捉えていた。官僚にとって民主党政権を手玉にとるのは朝飯前、震災復興の文書にこっそりと「活力ある日本再生のため」という文言を入れることで、復興予算という名目のバラマキを復活させていたのだ。
たとえば震災のために外国人観光客が減少したので、外国人観光客対策費をちゃっかり復興予算に盛り込むなど、被災地以外のところで使われる予算は2兆円にも達している。一方で被災地では予算不足で十分な復興対策ができていないことが指摘されている。
官僚に好き放題やられている民主党政権の体たらくが、この流れを後押ししている点も見逃せない。
総選挙が行われれば「惨敗↑下野」が確実視されているが、政権をとっている今のうちに予算の大盤振る舞いをして情勢を逆転、そこまでできなくても負けを少なくしたいというのが民主党の魂胆だ。関係団体などに対して「自分が頑張って予算をつけた」と恩を売る昔ながらの手法である。
官僚にはそうした民主党議員の心のうちが透けて見えているから、あえていま抑制的な予算要求を行うわけがない。むしろ復興予算ぶんどり≠ナ味をしめ、いまは要求を思い切り広げて出しておこうという方向にすべての省庁・関係部局が走っているのが実態だ。
財務省でさえ、国債費の要求をするにあたり、想定金利を2・2%と高めに見積もることで要求額を増やしている。たくさん予算を積んでおけば、結果的に国債金利が2・2%に達しなかった場合には、そのカネをほかの財源に使える。要は先を見越した財務省の隠し財源作りともいえる。財務省がこの有り様だから、各省庁の狂乱的な概算要求が予算編成作業でカットされることもないだろう。
そもそも特例公債法案が不成立だったことを理由として、政権は予算執行抑制策を閣議決定している。一方で予算概算要求は過去最高額となり、同時に財政状況が危機的だから消費税増税するというのだから、いかにデタラメかよくわかるだろう。
安住氏は、内閣改造で幹事長代行に内定した。もう財務省とは関係ない立場になるので、最終的にどんな概算要求になったとしても知ったことではない。自分自身、次期総選挙で生き残れるかどうかわからない中で、「俺が予算をつけた」と言いたい。そのためには「概算は青天井」のほうが都合がよかったのだ。
「週刊現代」2012年10月13日号より
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