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維新と国会―もう、秋風ですか
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1
2012年10月7日(日)付 朝日新聞社説
結党してわずか1週間でこのごたごたは見苦しい。
日本維新の会の代表、橋下徹大阪市長が日韓で領有権を争う竹島の共同管理案をうちだしたところ、松浪健太衆院議員がブログで異を唱えた。
これに、橋下氏が「国会議員団の方針に有権者がついてくるなら、維新の会に所属してくれなくていい」と反論。竹島問題に限らず、「国会議員が決める」「いや、代表に権限がある」という応酬があった。
もともと地方議員の集団である大阪維新の会が、国政政党に脱皮できるかどうかが注目されるなか、途中で合流した国会議員との間で早くも主導権争いの様相である。
これでは、既成政党にはない、維新の会の清新さに期待した人も、がっかりするだろう。
本気で国政の一角を担うつもりなら、いいかげんに新党結成の高揚した気分を脱し、足元を見つめ直してはどうか。
まずは党の理念や意思決定のあり方を地道に固めることだ。
党規約によれば、橋下氏や松井一郎大阪府知事、府・市議の代表らでつくる執行役員会が重要事項を決める。国会議員団はその下という位置づけだ。
地方から国政を動かし、東京一極集中に風穴をあけようというねらいはわかる。
だが、東京と大阪で意見がくい違ったら、大阪の地方議員らが国政の重要事項を決めることになる。これは民意の反映として望ましい姿だろうか。
橋下氏はきのうの記者会見で、国と地方で役割分担し、国のことは国会議員団が決めると強調した。他方、代表として最終決定は自分がやるともいう。だが、これでは国会議員にならない橋下氏が国政の責任をとるのか、という疑問は消えない。
変えるのは国か、大阪か。一時の人気で新党結成を急ぐあまり、維新の会自らもわからなくなっているのではないか。
ここは原点に立ち返り、何をめざす政治集団なのか、一から議論し直してはどうか。その上で目標を実現するのに最適な党のあり方を決めるのが筋だ。
有権者は敏感だ。最近の報道機関の世論調査によれば、維新の会にかつてほどの追い風は吹いていない。
党内のごたごたや、選挙目当てとしか思えない国会議員たちのふるまいに、有権者が冷ややかなまなざしを向け始めているのだろう。
政治の閉塞(へいそく)状況が続くなか、橋下氏や維新の会の問題提起には傾聴すべきものもある。
秋風が吹くには早すぎる。
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