http://www.asyura2.com/12/senkyo136/msg/399.html
Tweet |
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-6983.html
自民総裁選の惨めな結末 これで自民党はご臨終を迎える
(日刊ゲンダイ2012/9/26)
2012.09.27 ( Thu )
過去の自分たちの悪政への真剣な反省もなく、ただ民主政権を悪罵している2世政治屋に選挙民は鋭い批判の目を向けている
つくづくオメデタイ人たちである。きょう(26日)投開票の自民党総裁選に名乗りを上げている5人は、そろいもそろってボンボンばかり。何の苦労もせずに、親の看板や地盤を頂戴して政治家になった「世襲政治屋」がずらりと並んだ。
おかげで連中は世間のことがサッパリ分からない。庶民の感覚や心情に鈍感だ。民主党を叩いていれば、みんなに支持され、政権が転がり込んでくる。そんな短絡的な思考回路しか持ち合わせていないらしい。どうしようもないアホさ加減だ。
例えば、首相時代に「再チャレンジ」を訴え、自らも2度目に挑む安倍晋三元首相(58)である。「民主党政権ではこの国を守れない」と絶叫。再任された輿石幹事長についても「日本の教育を歪めてきた日教組の張本人」と罵り、被災地で「復興庁は査定に一生懸命で機能していない」と攻めるのである。
石破茂前政調会長(55)も「民主党は地方組織がないので、国会議員が被災地に来て写真を撮りブログに載せて終わり」と悪口を言う。石原伸晃幹事長(55)は、親父の暴走を棚に上げ、「国有化のメッセージを事前に中国側に伝えていなかった」と政府の尖閣対応を批判した。
町村信孝元官房長官(67)は、05年の反日デモの際に外相として訪中したことを自画自賛し、「玄葉外相は中国に直談判すべきだ」と強調。林芳正政調会長代理(51)も「政治主導で復興は加速する」とか言っている。
確かに民主党は無能だ。叩かれて当然だが、国民が5人に聞きたいのは他党への罵声ではない。自民党ならどうするのか、である。
◆他人に厳しく自分に甘い総裁候補
政治評論家の有馬晴海氏が言う。
「自民党は、やれマニフェスト違反だ、やれ震災対応がダメだと民主党を批判します。それでいてアイデアや知恵を出したりしない。7万円の最低保障年金制度も批判していたが、なぜ、民主党案を徹底的に検証し、それを超える画期的なプランを出さないのか。放射能汚染の問題も、もともと原発を推進したのは自民党です。でも、民主党の対応を高みの見物でした。これでは前回の衆院選で自民党政権を拒絶した有権者を振り向かせることはできません」
ヨソのことは批判しても、自分にはチョー甘い。それも自民党世襲議員の特徴だ。
5年前に政権を投げ出し病院に逃げ込んだ安倍は、「画期的な新薬が出来た」と製薬会社の回し者みたいな発言を繰り返し、シレッとしている。「政権を担い、挫折を経験してさまざまなことを学ぶことができた。その経験を難局に生かしたい」と演説していたが、支持しているのは甘利元経産相、菅元総務相、塩崎元官房長官ら、酷評された「お友達内閣」の面々。残念ながら、何かを学んだとも思えない。
作家の松野大介氏は、「討論会をやっても議論はバトルにならず、『先生のおっしゃることは分かります』とか言い合っている。バラエティー番組ではタレントの意見を否定して盛り上げる石破氏も、いざとなると当たり障りなくなった。総裁選はつまらなすぎる」と指摘した。ボンクラ世襲議員たちに国民はウンザリなのだ。
◆政権担えると勘違いする 狂気の集団
おかげで信じられない現象が起きている。坊ちゃんたちが騒げば騒ぐほど、野田内閣は持ち直してきた。
時事通信が9月に調査した内閣支持率は、23%と前回から3・5ポイント増えている。フジテレビの「新報道2001」が20日に実施した調査でも、支持率は29・8%と、2週間前から5・6ポイントも増えた。
民主党を悪罵するだけの5人を見せられた国民は、消去法で「まだ自衛隊の息子の方がマシか」と思い始めているのである。なんとも救い難い政治状況ではないか。
「自民党に必要なのは、過去の反省です。衆院選の惨敗を招いた考えや体質を改め、出直さなければならなかった」(有馬晴海氏=前出)
ところが、鳩山、菅の両首相が自滅し退陣すると錯乱する。「自分たちは何も悪くない」「たまたま民主党がブームになっただけ」と勘違いし、過去の悪政と真剣に向き合うのをやめた。
襟を正す必要などない。民主党を罵倒すれば、政権が手に入る。そんなふうに思うようになったのだ。
だから、自民党は政権を担える政党に脱皮していない。それなのに身のほどもわきまえず、「自民党はもう一度政権を担うところまで来た」(石破)などと街頭で叫ぶのだ。恐るべき集団である。正気の沙汰とは思えない。
◆右翼的支持層頼みの弱小政党
見るに見かねた谷垣総裁は、「自民党はまだ野党だ」「足元を見なければならない」と指摘したが、みんな冷静さを失っている。
まっとうに生まれ変わる機会を失った自民党は、もうダメだ。落ちるところまで落ちるしかない。
法大教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「総裁選は自民党の終わりの始まりです。健全な保守は崩れ、残っているのは歪んだ保守だけ。そんな実態が浮き彫りになりました。どの候補も日米同盟一本槍で、集団的自衛権の行使を容認し、憲法を変えるという。中道左派的な部分はなくなり、右翼的な支持層にだけ訴える弱小政党に変貌したのです。かつての国民政党としての面影は、もうありません。この党は民意に対応できるだけの能力を失ってしまった。次の選挙で過半数を取るのは不可能だし、政権に参画させるのも危ない。せっかく生き残るチャンスがあったのに、自ら逃してしまったのです」
子ども手当や高速道路の無料化を「バラマキ」と猛烈に批判しておきながら、「必要な公共投資で需要をつくる」(伸晃)、「1、2兆円積み増しても財政は悪化しない」(町村)とバラマキを主張しているのも支離滅裂だ。
偏狭なナショナリズムに支えられ、まともな政策も提示できない。いよいよ自民党は臨終を迎える――。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK136掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。