http://www.asyura2.com/12/senkyo135/msg/891.html
Tweet |
この事態 石原慎太郎の思うツボ 大事にならない楽観論の危機
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-6912.html
2012/9/18 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
恐ろしい事態になってきた。中国の「反日デモ」が、どんどんエスカレートしている。
デモは、野田首相が尖閣諸島の「国有化」を宣言した11日以降、8日間連続。これまでに中国全土108カ所で行われ、少なくとも数十万人が参加したという。
「中国の反日運動なんて毎度のことさ」と楽観視する声もあるが、これまでとは明らかに様子が違う。驚いたのは、中国紙「環球時報」が掲載した世論調査だ。「戦争が起こり得る」と考えている中国人が52・3%に達し、「中国側は対抗措置を取るべきだ」が89・7%に上っている。中国人は尖閣のために“戦争”さえ辞さないつもりだ。
デモでは「日本人を殺せ」といった物騒な言葉まで飛び交っている。「日本人か?」と声をかけられ、いきなり蹴られたり、タクシーの乗車を拒否される事件も続出。
ジャスコ、イズミヤといった日系企業はグチャグチャに壊され、トヨタ、ホンダの販売店は放火されて建物が焼け落ちた。「反日デモ」は過去、何度もあったが、ここまで激化したのは初めてだ。
1972年の「日中国交正常化」以来、90回以上、訪中している政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「小泉首相が靖国参拝をした時でも、これほど激しいデモは起きなかった。親日的な政策をとってきた〈胡錦濤―温家宝〉体制で、日中関係が悪化するとは思わなかった。野田首相の尖閣“国有化”が、中国人の“反日感情”に一気に火を付けた形です」
◆「嫌中派」が増えてニンマリしている慎太郎
まかり間違えば、日本と中国は戦争になりかねない。なぜ、ここまで事態が悪化してしまったのか。騒動のキッカケは、すべて石原慎太郎(79)にある。4月上旬、わざわざアメリカに行って「東京都は尖閣諸島を買います」と宣言した。あの一言が、すべての発端である。
そもそも、東京都が尖閣を買う必要があったのか。尖閣諸島は、私有地ではあったが、すでに日本が実効支配していた領土だ。外国に占拠されている北方領土や竹島とは違う。私有地のままでも問題はなかったのだ。なのに、石原が購入に動いたことで、政府が慌てて「国有化」に踏み切った。その結果が、常軌を逸した中国の「反日デモ」である。
石原は“平地に乱”を起こしたようなものだ。
ところが、記者会見で「知事の言動が日中関係を悪化させているという見方があるが」と聞かれても、「経済利益を失ったっていい。あの国の属国になることの方が、よっぽど嫌だね」と、火に油を注ぐ始末だ。
石原は責任を感じるどころか、この状況にニンマリしているという。
「中国で過激な“反日デモ”が起きたのは、石原知事の思うツボです。これまで、どんなに知事が中国の悪口を言っても、普通の日本人は『また言っているよ』と相手にしなかった。しかし、中国人が次々に日系企業を破壊するのを見て、多くの日本人が、中国に対して怒りと嫌悪感を持ったはず。知事は『これで嫌中派が増える』と、笑いが止まらないはず。まだまだ中国を挑発するはずですよ」(都政関係者)
石原のバックには、アメリカがいるという見方も根強い。アメリカからすれば、日中関係がギクシャクしていた方が、なにかと都合がいい。オスプレイも「対中防衛」を理由にすれば、配備しやすい。
◆まんまと策略にはまったドジョウ首相
バカなのは、野田首相だ。79歳のモーロク男など相手にしなければよかったのに、マンマと石原の奸智にはめられて「国有化」に動いたのだから、どうしようもない。
石原が尖閣諸島の購入を宣言した時は、中国政府も抑制し、国レベルの対立は避けようとしていたのに、首相が「国有化」に踏み切ったことで、決定的な対立を引き起こしてしまった。
野田政権は「大局的な観点から対処したい」などと言っているのだから、「国有化」などしなければよかったのだ。外務省出身の外交評論家・天木直人氏がこう言う。
「野田首相の最大の失敗は、中国にハッキリと自分の意思を伝えなかったことです。恐らく、国有化に踏み切ったのは、中国嫌いの石原都知事が尖閣を所有するよりも、国が購入した方が、無用な摩擦を回避できると判断したからでしょう。国有化しても、現状を変える気もないでしょう。しかし、そうした考えを、中国政府に事前に伝えなかった。せっかくAPECがあったのに、首脳会談も申し込んでいない。もし、水面下でもいいから、腹を割って説明していれば、中国政府の対応も変わったはず。日本にとっても、中国にとっても、尖閣諸島は現状を維持することが国益につながる、というのが外交の知恵だった。とくに実効支配している日本に損はなかった。しかし、外交的な配慮もなく国有化したために、その構図は崩れてしまった」
ほんの1年前まで、日中関係は比較的うまくいっていた。国交正常化40周年を祝う催しも計画されていた。ところが、石原慎太郎がアメリカで「尖閣を買う」と宣言したことで日中関係は一気に険悪化。まんまと石原とアメリカの狙い通りになっているのだから、バカみたいだ。
◆12兆円の市場を失ったら日本経済はアウト
この先、日中関係はどうなるのか。反日デモは、いつ終息するのか。
心配なのは、日本経済に与える影響だ。いまや中国は、日本にとって最大の貿易相手国になっている。もし、日本製品のボイコットでも本格化したら、日本経済はガタガタになる。「日本は中国のようなリスクの高い国にどっぷりつかりすぎた」と、経済評論家の広瀬嘉夫氏がこう言う。
「昨年、日本の対中輸出額は12兆5000億円と、対アメリカの10兆3000億円を上回って世界最大でした。輸出総額に占めるシュアも、約20%に達している。日本経済にとって、人口13億人を抱える中国市場は、なくてはならない存在。と同時に、日本企業にとっては製造コストの安い“生産拠点”になっている。2万社以上が中国に進出しています。いずれ日本企業は、中国一辺倒から、インドやベトナム、ミャンマーなどにシフトしていくでしょうが、すぐには出来ない。もし、いま中国市場を失ったら、日本経済は立ち行かなくなります」
ヤバイことに、中国の商務省幹部は日本製品の不買運動を容認するような発言をし、インターネットでは、ターゲットとなる主要日本企業100社のリストが出回っている。戦争さえ覚悟している連中だけに、本気で不買運動をやりかねない。石原知事は「経済利益を失ったっていい」などと無責任なことを言っているが、12兆円の中国市場を失って日本はやっていけるのか。
たしかに、中国のような横暴な国に一泡吹かせてやれば留飲は下がるだろう。しかし、中国のようなヤッカイな国とは、シタタカに付き合うしかないのだ。なのに、単細胞な都知事と首相によって、日本は大変な事態に直面しているのだから最悪。計算ができない政治家に外交をやらせてはダメだ。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK135掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。