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自民党総裁選が告示
2012年09月15日 :(在野のアナリスト)
自民党総裁選が昨日告示されましたが、町村氏、石破氏、石原氏、安倍氏、林氏の五人が立候補しました。しかしこの為体は、出直し損ねた旧体制の住人が、一つの小さな村で権力争いをしているような、虚しさを感じます。各候補の主張のほとんどは、個性の差というに過ぎず、誰がなっても『自民』というムラで、官僚と財界の意見をきいて政治をするだろう、ということがバレバレです。
それでも民主より、やや健全と思われるのは、街頭演説に望むことでしょう。民主は野田氏の多忙を理由に、街頭演説を回避する意向であり、逆にそれを行えばどれだけ不人気かがバレてしまう。しかし自民とて、動員以外で一般聴衆が集まることはほどんとなく、それは魅力のない候補ばかり、ということが影響します。各メディアをジャックするように、総裁候補も渡り歩いていましたが、中身は薄かったといえます。一番聞かなければいけないのは、統治機構をどう変えるのか? それは自民が失敗した官僚依存、財界への阿り、米追従と弱腰外交をどう改善するか? そこから始めるべきでしょう。
個別の政策は見ても仕方ないので、個性だけで評価します。石原氏は明らかに失言、暴言が多すぎで、短命路線です。ホウ・レン・ソウができる、と長老たちには好評ですが、そんな配慮のできる人間は言葉を間違えません。逆に、長老に怯えて逐次報告しているなら、平成の明智光秀、朝廷に織田の情報を流していた裏切り者の姿、そのものでしょう。ただし、明智光秀は最上級の京言葉をつかえ、それが尾張の田舎大名で訛りの強い織田信長に重用された点は逆、美しくない暴言、失言の見苦しさは、政治家としての質の前に、まず考えるべき部分もある、といえるのでしょう。
石破氏は、国民や地方票の人気もありますが、重々しい語り口とは逆に、云っていることは軽い。防衛庁長官時代の態度とみても、今の強気は首を傾げます。中国の領海侵犯は当時からありましたが、対応らしい対応をしていない。過去にできなかったことを、次はできるという場合、その理由を語らねばなりません。当時は防衛庁長官だったから、今度は首相になれば、という理由では通用せず、当時とて長官のイスをかけて、きちんと対応するよう進言していたなら、今はなかったといえます。
町村氏は堅苦しさと、いい加減さが同居するようで、リーダーに相応しいかは疑問です。さらに短気な一面も伝わり、今回の町村派をまとめ切れなかった部分も、やはり不安を残してしまうのでしょう。林氏は、参院議員という時点でアウトです。残念ながら、ほとんど人柄も政策も伝わっておらず、今回は記念でしかありません。衆院鞍替えの話もありましたが、山口県連に却下され、また山口県連としても安倍氏との重複になったことで、支持層としても期待できる部分はありません。
安倍氏は、保守系の有識者から檄文のような形もありましたが、「率直にお詫び」をされても、国民からみればひ弱なお坊ちゃんが腹痛? という理由にしか見えず、特効薬と云われても平時の効果と、緊張感の高い状態での効果で差はないのか? もし今回も投げだすことになると、バツ2です。保守の主張と、その気弱さの部分が同居する、それが安倍氏の矛盾、さらに気弱にみせる原因です。最近では口先番長という言葉もありますが、実行しようとした際、周囲の反対、圧力を押し返してでも実現させる、というだけの根性がなければ、今の自民では安倍氏の政策は実現不可能です。
残念ながら、自民が出直せなかった原因は、参院選の大勝だったのでしょう。あれで楽勝ムードが広がり、3党合意なんて裏技までつかって政治を弄した。民主に失望した分、自民に期待する面もありますが、今の党首選をみる限り、自民に出直した感はありません。自民にもどれば元の木阿弥、という認識の広がりこそが、自民が払拭すべき点ですが、それすら示されないのでは、単にサル山のボス争いにしか見えない、ということなのでしょうね。
元記事リンク:http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/
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