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平和ボケの産物の大友涼介です。http://heiwabokenosanbutsu.blog.fc2.com/blog-entry-2643.html
孫崎享氏〜「日中韓 緊張の先に」(上)2012/09/12(東京新聞)
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この夏、北方領土にロシアの首相、島根県・竹島に韓国大統領が上陸。沖縄県・尖閣諸島には香港の活動家らが上陸して強制撤去になるなど日本の領土めぐる問題が噴き出した。冷静に対応するにはどうすればいいのか。識者に聞いた。
東京新聞:領土問題が一気に出てきた背景は。
孫崎:日本の力が弱くなった、日米同盟が弱くなった、だから領土問題が起こってきたといわれるが正しくない。北方領土へのメドベージェフ首相訪問、竹島への李明博大統領上陸もその国の国内事情から起きている。
東京新聞:野田政権の保守的な姿勢も影響しているのか。
孫崎:というよりもナショナリズムの問題だ。領土問題に手をつけると国民感情が燃え上がる。野田さんの責任よりは石原慎太郎東京都知事だ。最初に尖閣諸島の購入を表明し、ナショナリズムが動くボタンを押した。火種をつくったわけだ。韓国の李明博大統領は自分の人気を上げるために竹島に上陸したと言われているが、石原さんも同じじゃないか。石原さんをヒーロー扱いするのはおかしい。
東京新聞:尖閣諸島が国有化された。
孫崎:理性を持って石原さんを止める道は国有化しかなかった。しかし、日本側は中国側に対して、紛争をエスカレートするような行動を控えるべきだ。領土問題解決の国際的な知恵の一つは、係争地において、お互いに行動を慎重にするということだ」
東京新聞:領土問題は政治に利用されやすい。
孫崎:一般の国民やジャーナリズムは、政治家が領土問題を使って利益を得るようなことを許さない。という空気をつくる必要がある。ただ、ロシアのプーチン大統領は日本に友好的だし、韓国でも大統領の反日的な言動への批判が出ており、今後そういう大きな問題にならないと思っている。
東京新聞:問題は尖閣ということか。
孫崎:そうです。最終的な落ち着きどころが見えていない。今後ますますヒートアップする可能性がある。
東京新聞:日米安保強化が尖閣問題を沈静化させるとの意見があるが。
孫崎:法律的にみると米国は尖閣を守る形になっていない。安保条約で米国は、日本の管轄地に対して攻撃があった場合、自国の憲法に従って行動を取るとしている。しかし基本的に交戦権は議会にある。議会がOKと言ったら行動を取るということだから、条約上の義務とまでは言えないのだ。中国との軍事バランス上も米軍が尖閣で軍事行動に出るシナリオは不可能だ。
東京新聞:今秋に習近平体制が正式発足したら、中国は強硬に出てくるとの見方も強い。
孫崎:中国共産党は共産党の独裁を続けられるかが生命線だ。国民の七〜八割は現体制を支持している。それは生活水準が上がり、中国製品が売れているからだ。中国は平和的、友好的な国際環境を重視している。中国自らが国際的な枠組みを変えることはない。
東京新聞:中国の対応はエスカレートしないか。
孫崎:領土問題は誰もが紛争に発展させたくない。片方の国が下がれば、もう片方も基本的に下がる。領土問題は『棚上げ』するのが一番いい解決方法だ。紛争を激化させるような行動を取らず、領土問題の比重を下げていく。これが実質的な棚上げであり、双方にとって利益になる。
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「尖閣国営化で緊迫 摩擦回避を模索」2012/09/12(東京新聞)
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政府が十一日の閣議で沖縄県・尖閣諸島の購入費用として二十億五千万円の拠出を決め、地権者と島の売買契約を締結し、尖閣諸島を国有化したことで、当面、日中関係は緊張が続く見通しだ。(五味洋治編集委員)
◆外務省は「中国は自制的」
国有化したのは魚釣島、北小島、南小島の三島。政府は「長期にわたって平穏かつ安全的に維持・管理していく」(藤村修官房長官)と説明している。維持・管理は海上保安庁が行う。藤村氏は十一日の記者会見で、国有化という表現をなるべく避け「賃貸していた島を取得するということだ」と説明。さらに「誤解や不測の事態を回避することが重要だ」と述べ、中国とこれ以上の関係悪化を招かないよう慎重に対応する考えを示した。
閣議決定を受け、外務省の杉山晋輔アジア太平洋局長が十一日に北京入りし、中国側と接触を図ったのも、政府のこうした意向を伝えるためだ。日本政府は、東京都の石原慎太郎知事が求める漁船避難用の港を含め、島に新たな施設の建設もしない方針。
日本外務省は中国の対応を「自制的」(幹部)とみている。尖閣諸島国有化への対抗手段に関し「必要な措置を取る」(中国外務省)と抽象的な表現にとどめているためだ。
背景には、中国の最高指導部が大幅に入れ替わる共産党大会を秋に控えていることがある。中国としても周辺国との摩擦を避けたいのが本音とみて、日本政府はできる限り中国側との意思疎通を図っていく考えだ。
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