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●「自民党は本当に選挙に勝てるのか」(EJ第3385号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/291817586.html
大阪維新の会の人気はすさまじいものがあります。9月1日と
2日に行われた産経新聞社とFNNの合同世論調査をブロック別
で見ると、大阪維新の会は、全国11ブロック中5ブロックで、
単独トップ(★印)を占めているのです。
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≪衆院選/ブロック別の比例代表投票先≫
維新 自民 民主
全 体 ★23.8 % 21.7 % 17.4 %
北 海 道 ★22.7 % 18.2 % 15.9 %
東 北 ★32.4 % 16.2 % 16.2 %
北 関 東 ★19.8 % ★19.8 % ★19.8 %
南 関 東 19.0 % ★23.0 % 20.6 %
東 京 14.7 % ★25.5 % 16.7 %
北陸信越 16.7 % 16.7 % ★20.0 %
東 海 ★22.4 % 17.2 % 20.7 %
近 畿 ★34.6 % 21.6 % 12.3 %
中 国 18.6 % ★25.4 % 22.0 %
四 国 ★28.1 % 18.8 % 21.9 %
九 州 27.2 % ★29.8 % 12.3 %
──産経・FNN合同世論調査/2012年9月
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確かに比例代表先は党名を書くので、その新党に人気があれば
得票する可能性が高く、今選挙が行われれば維新が比例では大き
く得票する可能性があります。しかし、小選挙区になると、候補
者しだいで事情は大きく変わってきます。
興味深いのは、データが、次期衆院選では第一党が確実といわ
れている自民党がそれほど得票できないのではないかと思われる
事実を示していることです。次の表は、上記の自民党と民主党の
比例代表投票先(世論調査の数字)を2009年衆院選のときの
実際の得票率と比較したものです。()内の数字は自民党が大敗
し、民主党が圧勝した2009年衆院選の実際の得票率です。
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≪衆院選/ブロック別の比例投票先/2009年得票率≫
自民 民主
全 体 21.7 %(26.7) 17.4 %(42.4)
北 海 道 18.2 %(24.2) 15.9 %(40.6)
東 北 16.2 %(27.9) 16.2 %(45.5)
北 関 東 19.8 %(25.8) 19.8 %(42.1)
南 関 東 23.0 %(26.0) 20.6 %(43.0)
東 京 25.5 %(25.5) 16.7 %(41.0)
北陸信越 16.7 %(29.5) 20.0 %(44.4)
東 海 17.2 %(26.1) 20.7 %(46.3)
近 畿 21.6 %(23.2) 12.3 %(42.4)
中 国 25.4 %(32.4) 22.0 %(39.7)
四 国 18.8 %(32.0) 21.9 %(43.2)
九 州 29.8 %(29.2) 12.3 %(38.1)
()は2009年衆院選における実際の得票率
──産経・FNN合同世論調査/2012年9月
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これを見ると、自民党では九州をのぞく全ブロックで2009
年の得票率を下回っています。2009年衆院選では自民党は惨
敗して政権を失っているのですが、今回の調査ではその数字をこ
とごとく下回っているのです。九州ブロックがわずかに上回って
いますが、ほとんど差はありません。こんな状態で第一党を確保
できるでしょうか。
民主党は政権交代を成し遂げたときの数字との比較ですから、
もっとひどい状態になっています。ほとんどのブロックにおいて
得票率は半分以下になっています。民主党の惨敗はこれでは避け
ることはできないと思われます。
それでは、維新、すなわち橋下新党は、世論調査の数字の通り
議席を独占できるかというと、そうともいえないのです。それは
橋下新党の次の事情によるのです。
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1.ほとんどの人が選挙初挑戦であること
2.選挙資金は原則として自己負担である
3.ほとんど人が落下傘候補者であること
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既存の政党は、政党交付金から所属議員に資金を配り、選挙に
なると、「公認料」などの名目で候補者の選挙資金の面倒を見る
のが普通です。しかし、橋下新党の候補者になる維新政治塾塾員
888人に対しては、すべての選挙資金は自己資金で賄うという
約束で入塾させているのです。
既に述べたように、選挙には巨額の資金がかかります。供託金
だけで300万円、比例に重複立候補するとさらに600万円、
計900万円必要で、それに加えて選挙費用が最低でも2000
万円かかります。供託金を含めると、3000万円は用意する必
要があります。
橋下新党では、300の小選挙区に候補者を立てるといってい
るので、それだけの資金を自分で用意できる人を300人確保す
る必要がありますが、可能なのでしょうか。それに、供託金は一
定の得票率に達しないと没収されてしまうのです。
さらに困難なのは、すべての議員が落下傘候補で、自分のぜん
ぜん知らない選挙区で、選挙をしなければならないことです。し
かもほとんどの人は選挙未経験者です。政治塾の参加者のなかに
は地方議員経験者もいるので、全員が選挙の未経験者ではないで
しょうが、少なくとも80%以上の人は、選挙などやったことの
ない候補者ばかりです。もちろん、選挙を指導できる人などおら
ず、果たして選挙になるのでしょうか。
しかし、これほど人気のある維新の会のことですから、スポン
サーも名乗りを上げつつありますが、これについては明日のEJ
で述べることにします。 ── [橋下徹研究/47]
≪画像および関連情報≫
●維新政治塾入塾者のプログから
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面接で選挙資金を聞かれた際は、「すぐには無理ですが、な
んとか手当てします」と答えて、くぐり抜けた。首都圏の大
学では商学部。「公認会計士や司法書士は肌に合わず、法律
を一度勉強してみたくて」関西の法科大学院に再入学。「司
法試験の勉強中に、障害者福祉も面白そうかなと思って」、
NPOの就労支援事業を2010年4月に開始。今春からは
その運営をスタッフに任せつつ、「より知識を深め、社会福
祉士の資格をとるために」、大阪府内の福祉系大学に編入し
た。政治に関心を持ちつつ、関わりは持たない。国の将来に
不安を覚えつつ、「自分探し」を続ける。そんな政治の周縁
を歩く人たちを引き込む力が橋下氏には、ある。樫根さんに
入塾式で最も心に残った橋下氏の言葉を聞くと、次の締めく
くりのフレーズだった。「みなさんと一緒に、一回こっきり
のこの人生において、激しく熱い時間を過ごしたい。政治な
んかで命をとられるわけじゃない。政治生命をかけるなんて
そんな薄っぺらいものはありませんよ。政治やめても、違う
職業につけばいい。僕なんか、政治生命なんか二つでも三つ
でも捨ててやりますよ。違うんです。命をなげうつ覚悟を持
って、日本国の未来、我々の次世代、子供、孫のため、激し
く熱い時間を共にしましょう!」。
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