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公開討論会であいさつする橋下氏。イマイチ盛り上がらなかった理由とは=9日、大阪市内
拍子抜け“橋下新党”公開討論会の真相…三文芝居の舞台ウラ
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120910/plt1209101810005-n1.htm
2012.09.10 夕刊フジ
★鈴木哲夫の核心リポート
大阪市の橋下徹市長率いる「大阪維新の会(維新)」は9日、次期衆院選に向けて結成する新党「日本維新の会」のメンバー選定のため、民主、自民、みんな各党の衆参7議員らを集め、大阪市内で公開討論会を開いた。橋下氏は10日、7議員について「ぜひ一緒にやりたい」と述べた。「新党合流への踏み絵」とされ、橋下流の激しいバトルが期待されたが、討論会は比較的淡々と進行した。「想定問答」の存在も指摘される、維新が仕掛けた新党大芝居。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が、現場で徹底取材した。
「内容については、いろんな批判もあるでしょう。でも、これはこれで成功なんですよ」
橋下氏側近はこう話す。詰めかけた記者は約400人、テレビカメラは約50台。維新が新党の基本政策「維新八策」について開いた公開討論会は、午後1時から同6時まで5時間に及んだ。
参加したのは、国会議員が、民主党の松野頼久元官房副長官(熊本1区)、石関貴史衆院議員(群馬2区)、水戸将史参院議員(神奈川選挙区)、自民党の松浪健太衆院議員(比例近畿)と、みんなの党の小熊慎司、上野宏史、桜内文城各参院議員(いずれも比例)の7人。
首長や経験者では、愛知県の大村秀章知事、名古屋市の河村たかし市長、元宮崎県知事の東国原英夫氏、元横浜市長の中田宏氏、元杉並区長の山田宏氏らも加わった。
会場に四角に組まれた机の正面に、維新ブレーンが陣取って、参加者に質問をぶつけ、それに応えるという形。
前半の主題は教育改革。後半はテーマが拡散し、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)や原発問題にも及んだが、総花的で、議論を深く掘り下げるまでには至らなかった。維新の地方議員も「盛り上がりに欠けた」と感想を漏らしたが、橋下氏側近が「成功だ」と位置付けたのは、どういう意味なのか。
「討論会の最大の目的は『合流する国会議員に大義を与える』ということ。『選挙目当ての維新合流』では世論は支持しない。そこで、単なる数合わせではないというプロセスが必要だった。今日の討論会で『政策や価値観は一緒だ』ということを内外に示せた。これで国会議員7人は、12日の結党大会に正式参加できる」(同側近)
参加議員のうち数人は、あらかじめ維新幹事長である大阪府の松井一郎知事らと「想定問答を詰めていたようだ」(維新関係者)という。これでは、侃々諤々(かんかんがくがく)の議論になるはずはなく、「盛り上がらない」こともうなずける。
もう1つ、討論会の目的がある。維新幹部の1人は「いつもの橋下手法」だと言う。
この核心リポートでも再三指摘してきたが、現実主義者である橋下氏の手法は「極端に大きな話を打ち上げ、誰にでも会い、広げるだけ広げて、最後に自分に最も有益なものを採用していく」というもの。
「維新八策も、どんどん変えていく。メディアに派手に取り上げられて、維新の政策が広まると、当然いろんな反応が返ってくる。今後、他の国会議員も参加できる討論会を開いていくが、世論を見ながら最終的に誰が参加するか、どんな八策が一番支持されるか考えていく。あらゆる落としどころを探る」(同)
つまり、討論会は、先々を見据えた橋下氏の序章でしかないのだ。
維新は、新党「日本維新の会」結党へ向けて、次期衆院選の話を華々しく打ち上げているが、ここにも橋下手法が隠されている。
維新の地方議員が話す。
「400人の候補を出すという話は、主戦論者である松井さん周辺から出ている。しかし、仮に衆院選で過半数(241議席)取っても、参院多数は持たないため、維新単独では何も実現できない。橋下さんが『次は出ない』と言っているのは、まずは国政に足場を作り、連携や政党再編を仕掛けて、環境を整えてからが自分の出番だと思っているため。選挙後の連立などを考えると、すべての選挙区に出すことにはならないと思う」
確かに、橋下氏は記者会見で「過半数を目指す」とは言うものの、実際の擁立は「選挙戦略なので執行部で相談していく」と逃げも打つ。また、公明党とは、大阪と兵庫での選挙協力を表明している。両党は、決して政策理念は一致していないが、「大阪市議会の議会対策上、国政選挙で協力する」という、極めて現実的な対応なのだ。
こうしたことから、「300小選挙区のすべてに擁立することは、あり得ない。関係者の間では『比例区も入れて、200人ぐらいでは』という見方もある」(前出の地方議員)という。
橋下氏の手のひらで踊らされながら、維新ペースの「総選挙狂騒曲」は続きそうだ。
■すずき・てつお 1958年生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部などを経て、現在、日本BS放送報道局長。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「汚れ役」(講談社)など。
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