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石原慎太郎になぜ横暴勝手が許されているのか 珍妙なこの騒動を読者はどう見るか
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2012/9/5 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
◆国家間の微妙な領土問題になぜ一介の都知事如きが介入できるのか、させておくのか野田政権
東京都からはるか離れた国境問題の尖閣諸島を買うといって大がかりな調査船を派遣し、それらすべてに東京都民の税金が浪費されているが、この行為は一体、法的倫理的政治的国益のために黙認されるものなのか
尖閣諸島の購入を目指す東京都は今月2日、調査団を派遣した。石原慎太郎は「10月には私も行く。上陸して逮捕されてもやる」なんて、シャーシャーと言っている。
メディアはそれを無批判で報じ、国も触発されて動き出した。きょうは朝日などが「国が地権者と20億5000万円で合意」と報じた。石原が反発するのは必至なんて、書かれている。ナーバスな領土をめぐって、東京都と国が争うアホらしさ。もちろん、中国は猛反発だが、ナショナリズムがイケイケドンドンで突っ走り、メディアも冷静さを欠いている怖さ。そもそも、なぜ、領土問題で石原や東京都が出てくるのか。これからして、デタラメの極みなのだ。
東京都の尖閣購入問題は4月、石原が米国で唐突にブチ上げたのが発端だ。すぐさま、丹羽駐中国大使が「(そんなことをすれば)日中関係に重大な影響を及ぼす」と冷静な対応を求めたが、その発言は中国寄りとみなされ、袋だたきに遭ってしまう。哀れ、丹羽大使はこれがきっかけで更迭が確実視され、英雄気取りの石原の「国がやらないから俺(東京都)がやる」というワケの分からない暴論がまかり通ってしまった。以後、石原が勝手に「地権者の意向は都への売却だ」みたいなことを言い出し、国との競争みたいな側面が出てくる。今回の東京都の調査だって、そのためのデモンストレーションに他ならないのだが、なぜ、領土問題を金で解決できるのか。
元外交官で外務省条約局長だった孫崎享氏は「国が買おうが、都が買おうが、それで中国が納得するわけがない」と言っている。
尖閣購入問題はいたずらに中国を刺激するだけだし、それより何より、なぜ、東京都がしゃしゃり出てくるのか。尖閣諸島を買うことがなぜ、都民の公共の利益なのか。その法的根拠はどこにあるのか。
◆調査団に税金2500万円をムダ遣い
石原がやっていることは狂った老人のスタンドプレーで、ムチャクチャなのだ。
「この話のおかしさを挙げればキリがありません。何よりもまず、都政は都民の福祉の向上のためにあるものです。その目的と尖閣諸島購入にどういう関連があるのか。また、カネを出すなら議会の承認が必要になるが、都民が納得できる正当な大義名分を用意できるのか。百歩譲って、領土保全が目的だとしても、国の専管事項になぜ、東京都がカネを出さなければならないのか。すべてがメチャクチャなんですよ」
これは元首相筋から出てきた指摘だ。これがまっとうな感覚だ。
それなのに、石原のパフォーマンスに付き合っていち早く、調査団を送り込んだ東京都。船のチャーター代は2500万円にも上るし、派遣した職員25人の滞在費、人件費などもろもろベラボーな金がかかっている。東京都は尖閣諸島の専門部署も立ち上げていて、立派なホームページも作っている。
なぜ、石原の道楽に都民の税金を使うのか。いつ議会が承認したのか。すべては石原の一存ではないか。その結果、中国を刺激し、外交、経済にも重大影響が出ようとしている。到底、許されることではない。
◆"平和は毒"と公言し中国との紛争を画策する老害知事
ジャーナリストの斎藤貴男氏も憤慨してこう言った。
「領土問題はデリケートで、歴史的なことを言い出したら双方に言い分がある。どちらかが折れない限り、行き着くところは戦争しかありません。まして尖閣は竹島と事情が違い、日本が長く実効支配してきた。中国も棚上げしてきたのに、わざわざ石原氏が火を付け、中国を刺激し、尖閣を領土問題化する大義名分を与えてしまったのです。一介の知事にどんな権限があって、国民の生命を危険にさらしているのか。都民は誰も頼んでいませんよ。それでなくても、石原氏は、週に2〜3回、記者会見のときにしか都庁に姿を見せない、知事の資格さえない人物です。自宅で自分のカネで趣味を楽しむのは勝手ですが、東京都のカネと人を使い、尖閣をオモチャに遊ばないでほしい。彼の言動は百害あって一利なしです」
石原の行動は法的にも政治的にも、そして倫理的にも許されないのだ。
政治評論家の森田実氏の見方はこうだ。
「私は石原氏の側近からこんな話を聞きました。『知事は尖閣問題で中国と部分的な紛争を起こそうとしている』と言うのです。実際、石原氏は“平和は毒だ”と公言している暴君です。尖閣問題がエスカレートしたら、最後は戦争に発展してしまう。都のカネで法的根拠がない行為を平然とやりながら、この国の平和までぶち壊そうとしているのです。そんな石原氏に野田首相が何も言わないのは、根っこが同じ右翼だから。世界はそうみています。この国は本当におかしくなってきている。都民は本気で怒りの声を上げ、石原知事をリコールしなければダメです」
◆都も説明できない尖閣購入の理由と根拠
さあ、東京都は何と言うか。石原は今月30日に80歳の誕生日を迎える。最近は体調もすぐれず、ロンドン五輪行きもあきらめた。2014年までの任期を全うできるか。それすら微妙なのに、石原に付き合う理由と根拠はどこにあるのか。東京都の担当者はこう言った。
「自治体は行政が及ばない地域の土地も購入はできます。2億円以上、2万平方メートル以上の土地購入には議会の承認が必要です。本当に購入する場合は、今後、議会に諮ることになると思います。調査費用については、集まった寄付金から出すか、今年度予算から出すかは、決算処理のときに決めることになります。寄付金で買おうとしているのは、法律的に無理があるからではなく、あくまで自発的に、都民、国民のお志で購入するためです。都民の利益ですか?石原知事は6月の所信表明演説で、豊饒の海をいかに都民のために使うか、と言いました。具体的な活用策はこれからです」(知事本局尖閣諸島調整担当)
何のことはない。都民の利益なんてなくて、これから後付けで考えると言うのである。そんなことで寄付金を集め、職員を使い、調査船まで出して、税金を使う支離滅裂。本当にいい加減にしてほしい。
◆石原の暴走を止めるには怒りの声しかない
こうなると、石原の頭の中身を分析してくれ、と言いたくなる。頑迷固陋(ころう)でワケが分からなくなっている爺さんに、これ以上振り回されたら、たまらないのだ。心理学博士の鈴木丈織氏に聞いてみた。
「人は誰しも、自らの残り時間が少なくなってくると焦り始め、自分にしか成し得ない事業をやり遂げようという欲望が湧いてくるものです。とりわけ、東京という大都市の首長である石原氏の場合、国と同等か、それ以上の力を持っているという自負心が強い。いま自分がやらなければ誰もできないという思い込みが思考を排他的にしているのでしょう。老人特有の自己正当化の発想です」
やっぱり、そういうことなのだ。老害でしかない石原の暴走を止めるには、都民が「やめろ!」と声を張り上げるしかないのである。
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