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「大阪維新の会」の正体、面倒だが「維新八策」を読む アメリカ共和党との超親和性
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/d2ca33eda577aa7b9673b51543566ac8
2012年09月04日 世相を斬る あいば達也
朝日と毎日は夫々、直近の「橋下大阪維新の会」について、以下のように報じている。
≪ 維新新党、橋下氏が党首就任の見通し 党本部も大阪に
http://www.asahi.com/politics/update/0904/OSK201209030208.html
大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)が近く立ち上げる国政政党の新党の党首に橋下氏が就く見通しとなった。地域政党を率いる橋下氏が「党の顔」として 次期衆院選でも先頭に立つ構えだ。
維新幹事長の松井一郎大阪府知事は3日、大阪府庁で報道陣に「党首は橋下氏しかいない」と明言した。総選挙での党首間の討論会には、橋下氏が登場することになる。党の本部も大阪に置く方向だ。
維新の会は8日の全体会議で国政進出を決定する方針。9日の現職国会議員との公開討論会を経て、12日に大阪市内で開く政治資金パーティーで、民主党の 松野頼久元官房副長官や自民党の松浪健太衆院議員ら衆参5議員の参加を受けて新党の立ち上げを宣言する見通しだ。≫(朝日新聞)
≪ 大阪維新の会:意見交換会、減税日本と中京維新も出席へ
http://mainichi.jp/select/news/20120904k0000m010143000c.html
橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会が、次の衆院選で掲げる公約「維新八策」をテーマに、国会議員らとの意見交換会を9日に大阪市で開く。大阪維新が衆院選での連携の可否を判断するステップの一つで、大阪維新との連携を目指す河村たかし名古屋市長、大村秀章愛知県知事も出席する予定だ。河村市長率いる減税日本は大阪維新と異なる政策があり、意見交換会を前に内部には緊張感が漂う。一方、大村知事の中京維新の会は大阪維新とうり二つの政策を掲げており、余裕の雰囲気だ。連携の行方は東海地方の選挙事情に大きな影響を与えるだけに注目が集まる。【三木幸治、高木香奈、駒木智一】
「(政策は)6割ぐらい一致すればいい。既成政党と違うグループが出て、庶民のための政治をやることが重要だ」。河村市長は3日の定例記者会見で、大阪維新と一致しない政策があることを認め、厳しい表情を浮かべた。
減税日本が5月に発表したマニフェスト(政権公約)のたたき台には「道州制実現」など大阪維新と同じ政策が並ぶ一方、「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)は慎重に検討」「国民総背番号制反対」など大阪維新とは逆の主張も含まれる。「『総理を狙う男』 として政策パッケージを持っている」と語る河村市長にとって譲れない一線だ。最重要政策の「減税」も維新八策にはないが、意見交換会では「減税も当然話題にする」と市長は言う。
余裕を見せるのが大村知事サイドだ。中京維新の会が8月20日に発表した政策は「消費税の地方税化」「TPP参加」などほとんどの項目が大阪維新と同じ。大村知事は「元々私が主張してきたことを政策にした。大阪維新をまねしたわけではない」と話す。
衆院選で大阪維新との連携が実現するにしても、具体的にどういう形になるかは分からない点が多い。
大阪維新幹事長の松井一郎・大阪府知事は8月29日、「政党と大阪維新の会が一緒になることはない。政策が合う人が集まる接着剤となるのが役割」と述べて政党同士の連携を否定、個人での合流のみ受け入れる考えを示した。
だが減税日本は東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡県)の全小選挙区に独自の候補者を立てる方向で既に調整を始めており、大阪維新からは支援を受ける形を想定していた。政党化を目指して現職衆院議員の加入も進めている。
一方、関係者によると、大村知事は以前から大阪維新が政党と連携しない意向を把握しており、政党化を目指すより大阪維新との政策協議を重視してきた。中京維新は「政策協議で合意した上で大阪維新とともに候補者を擁立する」という青写真を描いているという。≫(毎日新聞)
今夜で橋下大阪維新の会に筆者が触れることはないだろうと思う。こんな時代遅れな、経済成長神話にしがみつく、銭亡者の集団に過ぎない。皆さまも、苦痛であろうが、日経新聞に(何故かと云うか、世界金融資本、新興財閥御用達新聞ゆえである)「維新八策」の全文がある。コピペが出来ないようになっているので、甚だ不便。結局、印刷機能があったので、A410枚印刷。ウンザリだが全文読んだ。
なんてことはない、維新のバックボーンとなっている堺屋太一、大前研一、竹中平蔵、上山信一、古賀茂明、高橋洋一、中田宏、山田宏、鈴木亘らの分業による寄せ集め政策集と云うことだ。抽象論が中心なのに、ある項目においては、なんでここだけ?と思える具体的政策が盛られたり、テンデンバラバラで統一性がないのは、ブレーン丸投げの証拠である。もっ深堀するなら、その資金背景にある日本の裏社会金融事業組織や新興財閥企業群の存在までは確認出来る。世界統一教会云々の話もあるが、そこまでは筆者は指摘する気はない。おそらく、橋下自身が認識しているかどうか別にして、「維新八策」の底流には、米国の絶対的「核心的利益」と云うコンセンサスと同化している点である。野田民主や自民党以上に米国との親和性が豊かだ。まるで小泉純一郎なのだが、現時点では小泉を凌駕したアメリカ共和党との親和性だ。
比較論観察において、現在行われているアメリカ大統領選の、オバマ(民主党)対ロムニー(共和党)の基調政策や舌戦は、橋下の立ち位置を知る上で、非常に有効だ。少々乱暴だが、ジャパンハンドラーズの面々(ナイ教授やアーミテージ、グリーンら)は共和党で、冷や飯を喰らっている。彼らが石原を煽ったのは、時系列で追い掛けてみる限り事実だ。オバマ民主党の政策と、橋下らの親和性には幾分曇りガラスを呈している。つまり、橋下らの考えは、極めてジャパンハンドラーズに近似し、米国共和党との親和性は超がつく。
「維新八策」の底流には金融資本主義、更なるグローバル経済の拡大。自由主義貿易、市場原理主義、経済成長神話主義の踏襲であり、目新しさは逆に殆どない。竹中平蔵が、マクロにおいて市場経済理論を中途半端で止めたから、不幸な20年が30年になる、ナンチャッテ冗談云っていたが、彼らは平気で「そうだそうだ!」といっている。よく新興宗教において、「こんなに祈り、お布施もし、折伏に励んでいるのに、どうして不幸が襲ってくるの?」信者が訴え、教祖が「まだまだ足りぬと仏が仰っている。更に信心に励むのだ」と言われているようなものである(笑)。
「維新八策」の随所に、ヴァウチャーと云う言葉が散見する。これなどが市場原理主義の最たるもので、なんてことはない、何でもかんでも「民営化」と言っているのだ。郵政民営化!「民営化」と云う語彙に拒絶反応を持つ、洗脳国民を騙そうと云う、破壊する筈の「霞が関文学」が駆使されている。真の弱者の定義がないままに、その人々のみ公助で救う。つまり、30点以下は救うが31点からの国民は、自助と共助だからね、と言っている。
クルーグマンの最近の発言だが、「共和党はヴァーチャル、民営化と直ぐに発言するが、何か特別な事情でもあるのだろうか?政府より民間の方が優れていると云うイデオロギーは共和党の真骨頂だが、その考えは信仰に限りなく近い。ヴァウチャー化が、政府より常に優れているわけではない証拠を幾つ並べてやっても、その信仰は、証拠程度では揺るがない・・・。挙句に上手く行っている政策や制度は壊したがり、ヴァイチャー化だと云う。それなのに防衛費がどれ程膨張しようと、意にも介さない・・・」その信仰に「維新八策」は完全に嵌っている(笑)。
ほとほと左様な橋下大阪維新の会だが、悪徳民主党と糞溜め自民党を政権から遠ざけ、霞が関と対峙する為には、一定の距離を持って阿吽の呼吸に期待するような、微妙な権力闘争イニシアチブが必要なのだ。これだけ糞味噌に橋下を貶す筆者だが、それでも一時、連携の必要性のあることは承知している。昨日のコラム≪小沢と橋下のスタンスは“撃ち合い、殴り合いは避けましょう”の様相≫には、多くの小沢支持者から反論が寄せられたようだが(あまりコメ欄は読まない)小沢一郎の政治理念の純化路線を現時点で要求するのは、酷。贔屓の引き倒しに繋がるであろうことを危惧する。大人なんだから、清濁併せ呑もうではないか、腹など壊さない。それでは今夜はこの辺で、オヤスミナサイ!
PS:コラムをアップした後で、朝日新聞が以下のように、維新新党の概要の見通しを報じている。正直、ありゃりゃな程、国会軽視なのだが、本気で国政への参加に踏み込むのかどうか、少々怪しくさえ思えてくる。そういえば、本コラムにおいて書き忘れたが、「維新八策」の中に大阪府・大阪市関連の事項と国政項目が混在しているのが不快だったが、この記事で幾分納得した。
≪ 橋下氏が党首、幹事長に松井氏 維新新党の概要固まる
http://www.asahi.com/politics/update/0904/OSK201209040002.html
大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)が近く立ち上げる国政政党の新党の党首に橋下氏、幹事長に松井一郎大阪府知事が就く見通しとなった。地域政党を率 いる両氏が「党の顔」として次期衆院選でも先頭に立つ構え。当選した国会議員は新党の「国会議員団」の所属とし、別に団長や幹事長を置く。大阪府議団や大 阪市議団と「同等の関係」にするという概要も固まった。
維新の会は「中央集権の打破」を目指し、国と地方の関係を対等にすることを目指している。これまで上意下達とされてきた国会議員と、首長や地方議員との 関係を、新党の位置づけを通じて改める狙いがある。本部事務所も大阪に置く方針。「これまでにない政党の姿をつくる」(維新幹部)という。
維新幹部によると、新党の名称は「日本維新の会」「維新の会」「維新党」などで最終調整。松井氏は3日、府庁で報道陣に「党首は橋下氏しかいない」と明 言。総選挙での党首間の討論会には、橋下氏が登場する。選挙戦略などを担う幹事長には、橋下氏と「二人三脚」で活動してきた松井氏が就任する見通し。2人 は8月28日に極秘で選挙用のポスターやパンフレットに使う写真を撮影した。
一方、現在の維新の会のメンバーは新党の党員とする方向。地域政党・大阪維新の会は「大阪の問題は大阪で取り組む」として組織を残す。国会議員団は、地 域政党には入らないが、府議会議員や大阪市議会議員らと「並列」の取り扱いにする。国会議員団には、団長(代表)と幹事長の役職を別に置き、国会内での党 首級会談などの党務を担うことになる。
維新の会は8日の全体会議で国政進出を決定する方針。9日の現職国会議員との公開討論会を経て、12日に大阪市内で開く政治資金パーティーで、民主党の 松野頼久元官房副長官や自民党の松浪健太衆院議員ら衆参5議員の合流を受けて新党の立ち上げを宣言する見通しだ。≫(朝日新聞)
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