04. 2012年9月02日 21:05:43
: HNPlrBDYLM
ようやく「維新八策」の最終案の全文がオープンになったようなので、取り上げたいと思います。(とりあえず、社会保障と経済分野だけ)
『2012年9月1日 日本経済新聞「衆院定数を半減 「維新八策」最終案の全文 」 (前略)5.社会保障制度改革〜真の弱者支援に徹し持続可能な制度へ〜 【理念・実現のための大きな枠組み】 ・真の弱者を徹底的に支援 ・自立する個人を増やすことにより支える側を増やす ・個人のチャレンジを促進し、切磋琢磨をサポートする社会保障 ・若年層を含む現役世代を活性化させる社会保障 ・負の所得税(努力に応じた所得) ・ベーシックインカム(最低生活保障)的な考え方を導入=課税後所得の一定額を最低生活保障とみなす=この部分は新たな財源による給付ではない ・持続可能な制度 ・世代間・世代内不公平の解消 ・受益と負担の明確化 ・供給サイドヘの税投入よりも受益サイドヘの直接の税投入を重視(社会保障のバウチャー化)→供給サイドを切磋琢磨させ社会保障の充実を通じて新規事業・雇用を創出
【基本方針】 ・自助、共助、公助の役割分担を明確化 ・社会保障給付費の合理化・効率化 ・(給付費の効率化には限界があるので)高負担社会に備え積立方式を導入 ・生活保護世帯と低所得世帯の不公平の是正 ・(1)努力に応じた、(2)現物支給中心の、最低生活保障制度を創設 ・所得と資産の合算で最低生活保障 ・所得と資産のある個人への社会保障給付制限 ・(受益と負担の関係を明らかにするため)提供サービスをフルコストで計算 ・社会保険への過度な税投入を是正、保険料の減免で対応 [年金]
・年金一元化、賦課方式から積み立て方式(+過去債務清算)に長期的に移行 ・年金清算事業団方式による過去債務整理 ・高齢者はフローの所得と資産でまずは生活維持(自助) ・国民総背番号制で所得・資産(フロー・ストック)を完全把握 ・歳入庁の創設 [生活保護] ・高齢者・障害者サポートと現役世代サポートの区分け
・現物支給中心の生活保護費 ・支給基準の見直し ・現役世代は就労支援を含む自立支援策の実践の義務化 ・有期制(一定期間で再審査) ・医療扶助の自己負担制の導入 ・被保護者を担当する登録医制度 ・受給認定は国の責任で [医療保険・介護保険] ・医療保険の一元化 ・公的保険の範囲を見直し混合診療を完全解禁 ・高コスト体質、補助金依存体質の改善 ・公的医療保険給付の重症患者への重点化(軽症患者の自己負担増) 6.経済政策・雇用政策・税制〜未来への希望の再構築〜 〜経済政策〜 【理念、基本方針】 ・実経済政策・金融政策(マクロ経済政策) ・社会保障改革・財政再建策のパッケージ ・実経済政策は競争力強化 ・国・自治体・都市の競争力強化 ・競争力を重視する自由経済 ・競争力強化のためのインフラ整備 ・産業の淘汰を真正面から受け止める産業構造の転換 ・グローバル化する知識経済に適応できる産業構造への転換 ・自由貿易圏の拡大 ・国民利益のために既得権益と闘う成長戦略(成長を阻害する要因を徹底して取り除く) ・イノベーション促進のための徹底した規制改革 ・付加価値創出による内需連関 ・供給サイドの競争力強化による質的向上=額(量)だけでなく質の需給ギャップも埋める ・新エネルギー政策を含めた成熟した先進国経済モデルの構築 ・TPP参加、FTA拡大 ・為替レートに左右されない産業構造 ・貿易収支の黒字重視一辺倒から所得収支、サービス収支の黒字化重視戦略 ・高付加価値製造業の国内拠点化 ・先進国をリードする脱原発依存体制の構築 〜雇用政策〜 【理念、基本方針】
・民民、官民人材の流動化の強化徹底した就労支援と解雇規制の緩和を含む労働市場の流動化(衰退産業から成長産業への人材移動を支援) ・ニーズのない雇用を税で無理やり創出しない ・社会保障のバウチャー化を通じた新規事業・雇用の創出(再掲) ・国内サービス産業の拡大(=ボリュームゾーンの雇用拡大) ・正規雇用、非正規雇用の格差是正(=同一労働同一賃金の実現、非正規雇用の雇用保護、社会保障強化) ・新規学卒者一括採用と中途採用の区分撤廃の奨励 ・グローバル人材の育成 ・外国人人材、女性労働力(→保育政策の充実へ)の活用 ・ワークライフバランスの実現 〜税制〜 【理念、基本方針】
・簡素、公平、中立から簡素、公平、活力の税制へ ・少子高齢化に対応→フロー課税だけでなく資産課税も重視 ・フローを制約しない税制(官がお金を集めて使うより民間でお金を回す仕組み) ・グローバル経済に対応 ・成長のための税制、消費、投資を促す税制 ・受益(総支出)と負担(総収入)のバランス ・負の所得税・ベーシックインカム的な考え方を導入(再掲) ・超簡素な税制=フラットタックス化 ・所得課税、消費課税、資産課税のバランス(後略)』 わはははは(笑)
あまりにも「竹中チック」なので、どういうことなのかと思っていたら、こんな記事が流れています。 『維新合流議員の公開討論会 竹中氏らが選考 http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120831-OYO1T00354.htm?from=main1 地域政党・大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)は、衆院選公約となる「維新八策」に関する9月の公開討論会の審査員に、維新ブレーンで八策策定でも助言を行っている竹中平蔵元総務相や堺屋太一元経済企画庁長官らを充てる方向で調整に入った。(後略)』 あ、なんだ。竹中氏はやはり維新の会のブレーンで、八策策定でも助言を行っているわけですね。まあ、そりゃあそうなんでしょうが。 結局、維新の会は、
「保守的な発言、政策で保守層の支持を得た上で、ばりばりと新自由主義的な政策を実施していく」 という、日本の小泉政権、韓国の李明博政権、フランスのサルコジ政権などで繰り返されたパターンを踏襲しようとしているわけです。 http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/ しかし、小澤と小泉と何か違うことあるのかな?
まあ、どっちもアメリカの指令通りに動いてるからだろうけど。 |