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安倍晋三元首相が爆弾発言 「橋下維新と共闘し、民自公談合連立を潰す」 (聞き手・長谷川幸洋氏)
http://ameblo.jp/heiwabokenosanbutsu/entry-11338893293.html
週刊ポスト2012/09/07号 平和ボケの産物の大友涼介です。
「大阪維新の会が合流要請」との報道が一斉に流れたことで、安倍晋三・元首相に注目が集まっている。維新の会との連携や自民党総裁選への出馬説が取り沙汰される中、本人の真意はどこにあるのか。政界のキーマンを直撃した。
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長谷川氏:維新との接触が報じられているが、実際にはどのような話し合いをしているのか。
安倍氏:今年2月に教育関係の講演会で松井一郎大阪府知事と対談して以来の関係ですね。
私は、維新の会が進めてきた教育条例について、安倍政権で改正した教育基本法の精神を現場で実行していこうとするものだと評価しています。また、憲法改正の手続きを規定した憲法96条の改定についても、私の政治課題と共通する。こうした大きな壁をぶち破るには相当な起爆力が必要ですが、橋下徹大阪市長や松井大阪府知事は、まさに我々が求めていたパワーを持っている。ですから、細かい相違点を探していくことよりも政策的に同意できる点を重視しながら協力していきたいと考えています。
長谷川氏:橋下徹という政治家をどう評価するか。
安倍氏:メディア、コメンテーター、評論家と、あれだけマスコミから「民主主義の敵」とバッシングされながら、それをかわすのではなく、真っ向から批判を受け止め、反撃によって跳ね返していきましたね。ツイッター等の新しい武器によって、メジャーなメディアとの戦いを勝ち抜いた。あるいは、日教組や自治労といった、大阪においては厚い基盤を持つ組合組織や関連団体との戦いにも勝ち抜いたということにおいて、まさに瞠目すべきリーダーだと思います。
私も総理になるまでは、真っ向から名指しでメディアを批判したこともあった。たとえばNHKに圧力をかけたと朝日新聞に批判された時(※)は、朝日に「議論の場に出て来い」と、リング上のプロレスラーのように吠えたこともありました。しかし、総理という最高権力者になった段階において、私はそうした批判を自制したことで手足を縛られてしまった。その点で橋下氏は、やはり新世代の政治家だと思いますね。
※NHKが2001年1月30日に放送したETV特集「問われる戦時性暴力」の番組内容について、2005年1月に朝日新聞が、安倍氏と中川昭一氏(故人)がこの番組の編集についてNHK上層部に政治的圧力をかけたのではないかと報道。安倍・中川両氏は反論し、NHK側も事実を否定した。
長谷川氏:維新の会とはどのように連携していくつもりか。
安倍氏:維新の会は日本を変えていく大きな可能性を秘めていると、私は思います。そして、国民の支持を得ている。それは、既成政党への批判の裏返しでもあるかもしれません。そこで、近いうちに行われるであろう総選挙で、維新の会は多くの候補者を出してくるでしょう。
今、国民の希求は政界再編だろうと思います。保守派の議員が各党に散らばっていて、自民党に多くいますが、民主党にもみんなの党にもいます。維新の会の松井知事や浅田均政調会長も、かつては自民党の府議で、筋金入りの保守です。そうした保守派の政治家が現在、バラバラに分かれていることで力が削がれてしまっている。
維新の会がいう統治機構の改革は我々の目指す戦後レジームからの脱却と底流に流れる考え方が共通している。その目的達成のためには、郵政民営化のような一点突破ではなく、全面展開で戦いを挑むしかない。それには、各分野にいる同志を糾合して戦いを展開し、国民の理解を得る必要があります。特に憲法改正は、一つの政党でできるわけではありませんから。
長谷川氏:維新の会が国政に進出するにあたり、あなたを維新の会の顔にしたがっている、との報道もある。
安倍氏:そういう報道があることは知っているし、体調を崩した結果とはいえ1年で政権を降りざるを得なかった私をもし評価していただいているとしたら、大変名誉なことだとも思います。
近いうちに総選挙があります。この選挙の結果を受けて、どういう体制をつくっていくかにおいて、私は維新の会と連携をしていくという選択肢を大切にしていきたいと思っています。
維新の会の方々とは、そうした生々しい政局の話ではなく、日本をどうやって変えていくべきかという、大きな枠組みの話をしている段階です。
長谷川氏:総選挙の前に連携していくことは考え難いと。
安倍氏:どういう連携の仕方があるか、いろんな可能性があると思いますから、今の段階ですべて排除する必要はないと思いますね。
◆大連立の考え方は間違っている
長谷川氏:消費増税に関する三党合意から法案成立、また「近いうち解散」という動きを見ていると、民自公大連立に近い流れが形成されつつあるのでは。
安倍氏:考え方の一つとして、難しい法案である消費税引き上げ法案を民自公で成立させ、それによって衆参で多数派を構成することができるようになった。であるならば、衆議院選挙の結果、第一党がどこになるにせよ、民自公で多数派を形成できれば、参議院の民自公が多数派なので、そこで連立という方向で考えるべきだろう、と。そういう考え方があり、それを支持する人たちが党内にいるのは確かです。
しかし、それは間違っていると思います。
自治労や日教組という私たちが決して相容れることができない勢力と民主党が妥協している限り、改革は前に進んでいかない。ですから、私はその道(大連立)を取るべきではないと思います。野田佳彦首相は確かに集団的自衛権について言及しましたが、これが日米同盟をどう変質させるものかについて、党内で一切議論した形跡はない。野田首相の考え方がどうあれ、民主党という党は保守政党ではないんです。
さらに、税と社会保障の一体改革について確かに我々は三党合意で賛成しましたが、民主党はマニフェストを撤回するという条件を守っていない。たとえば安倍政権と鳩山政権で比べると、当初予算と補正予算を合わせた歳出で、安倍政権の時には決算で81・8兆円だったのが、鳩山政権時代は95兆円と約13兆円以上増やしていた。それを減らしてもらわなければ、消費税を上げるというわけにはいきません。
自民党の基本が自助・自立の精神なのに対し、民主党はまず給付ありきの点が決定的に違う。彼らはパイを平等に切り分けることには熱心だけど、パイを大きくすることは考えていない。だから、どんどんパイは小さくなり、分かち合うものも少なくなっていく。それはギリシャへの道です。
長谷川氏:ただ、今のまま解散・総選挙となった場合、民主党がぼろ負けしても、自民・公明と連立すれば現実として政権ができてしまう。これはどう思うか。
安倍氏:今の段階ではっきりしていることは一点です。それは民主党が大敗するということ。それ以外は、維新の会も自民党もどこまで議席を増やすことができるか不確定です。だからこそ、今の段階で民自公で連立をつくっていくことを考えるのは、間違っているのです。
どうすれば多数派が形成できるかという観点ではなく、どうすれば私たちが達成しなければいけない政策課題を解決することができるかという観点から、今後の政局に臨むべきだろうと思いますね。
長谷川氏:そうした中で9月に自民党総裁選があるが、どのよに対応するつもりか。
安倍氏:今の時点でどういう方々が手を挙げるかはわかりませんし、私がどういう立場で臨むかもまったく決めていません。
前回の総選挙で、多くの有能な議員を我々は失いました。そうなった原因の一つに、私自身が総裁として至らなかったということもあるということは十分に認識しています。
しかしその上で、命懸けでもう一回頑張れと言ってくれる同志の議員はたくさんいるし、私自身、戦後レジームからの脱却のためにどういう立場で何をすべきか、毎日、自問自答しています。
◆尖閣に日本人が常駐すべき
長谷川氏:そうした政治の混乱に乗じるかのように、韓国の李明博大統領が竹島を訪れ、中国・香港の活動家が尖閣へ上陸した。領土問題に取り組んできた政治家として、日本はどう対応すべきと考えるか。
安倍氏:野田政権の対応としては、やはり、基本的には、上陸を阻止する努力をすべきだったと思います。尖閣について、中国はこの数年間、極めてチャレンジングになっています。『人民日報』や王家端・対外連絡部長は、尖閣について「核心的利益」と言及している。ところが、日本では領海侵犯を取り締まるのに漁業法や入管難民法しかなく、根拠法やそれに伴う執行権などが弱い。例えば、実力阻止をする上においては、相手が何か武器になるものを持っているかもしれませんから、そのときの武器使用権限等も含めて、検討していく必要が出てきている。
長谷川氏:だが、日本の法整備は進んでいない。
安倍氏:今、ロシアのメドベージェフ首相が北方領土へ行き、それを見た韓国の李明博大統領が竹島へ行き、またそれを見て中国が尖閣に上陸した。これらは連携しているわけではないけれども、連鎖した動きであることは間違いない。この連鎖の原点は、民主党政権の誕生なんですよ。鳩山(由紀夫)さんが09年の日中韓首脳会談で、「今まで米国に依存し過ぎていた。アジアをもっと重視する政策をつくり上げていきたい」と言ってのけた。このことが、この政権は安全保障とは何かということがわかっていないというサインになってしまった。(露・中・韓は)この人たちが政権にいる間に取れるものを取ろうと考えたんだろうと思いますよ。
既に占拠されてしまった我が国の領土、つまり北方四島や竹島の領土問題を解決する上においては、外交交渉によるしかないわけです。一方、我々がしっかりと実効支配をしている島に対する挑戦を跳ね返すのは何かというと、それは純粋に軍事力です。この尖閣については、我々は本気でこの島を守りますよという意思をちゃんと示していくべきだろうと思います。そのためには、やはり日本人が尖閣に常駐する必要があるでしょう。
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