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大阪城モトクロス大会、開催なるか 橋下市長と文科相火花
産経新聞 8月17日(金)15時8分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120817-00000108-san-soci
◆観光起爆剤か文化財保護
国の特別史跡・大阪城西の丸庭園(大阪市中央区)を舞台に来年秋の開催が検討されている競技用バイクのモトクロス大会に賛否が巻き起こっている。「大阪PRの起爆剤になる」と後押しする橋下徹市長に対し、庭園の地下に眠る文化財への影響を懸念する声もあり、平野博文文部科学相が開催に疑問を呈して両者が火花を散らす一幕も。市は近く現地調査に入り、年内にも会場設置の許可を文化庁へ申請する方針だが、実現の可否には曲折がありそうだ。
■飲料メーカー打診
大会は、オーストリアの飲料メーカー、レッドブル社が主催。同社は2001年から世界各地で大会を開いており、07年以降は数カ国を回るツアーとなった。これまでモスクワの赤の広場やエジプトのピラミッド前など歴史的な名所も舞台となり、昨年は世界6都市で計約23万人の観客を動員した。大阪城での開催が実現すれば日本初となる。
今年3月ごろ、同社が大阪市に西の丸庭園での開催を打診。橋下市長は4月の大阪府市統合本部会議で支援を表明し、松井一郎大阪府知事も賛同した。橋下市長は「都市経営にはPRや発信が必要。人、物、金を呼び込むことを考えれば、庭園を活用すべきだ」と意義を強調する。
■庭園の地下に遺構
だが、文化財保全の観点からは異論も出ている。
約6・5ヘクタールの庭園には、地下約50センチの深さに江戸時代の城代屋敷や焔硝蔵(えんしょうぐら)(火薬庫)の遺構がある。同社は、庭園に数千トンの土を盛ってコースを造成する計画を示しているが、文化財保護法に基づいて現状変更の可否を判断する文化庁や専門家には慎重意見もある。盛り土などの重みで地盤がへこむなどして遺構を傷つける可能性があるためだ。
平野文科相は7月、現状変更の許可には遺構保護の措置が必要との見解を示すとともに、開催そのものについて「大阪城でモトクロス大会を開くのが、本当に市民の喜ぶことなのか」と否定的に語った。
これに対し、橋下市長は「平野大臣は霞が関から話をしている。さまざまな意見はあるが、大阪の都市経営に責任を持っている僕や松井知事に、大阪を世界にPRしていくという視点で判断させてもらいたい」と主張。「庭園を崩すわけではない。文化遺産を守った上で、事業として成り立つ方法を検討する」と遺構にも配慮する考えを示した。
大阪市は、奈良市の平城宮跡で平成22年に開催された「平城遷都1300年祭」でステージや道路を整備した事例を調査。1平方メートルあたり5トンの重さが加わっても地盤に影響はなかったとの文書をまとめ、文化庁に提示した。
■「第三者委発足を」
しかし、文化庁は西の丸庭園と平城宮跡の地質の違いなどを考慮し、改めて現地調査をした上で遺構の保護措置を報告するよう大阪市側に要請。市の調査と許可申請を受け、文化審議会で可否を検討する方針だ。
都市力PRと文化財保護のはざまで揺れるモトクロス大会。大阪府市の内部にも、由緒ある史跡をモータースポーツの会場にすることへの抵抗感がある。文化財保護法に詳しい山梨学院大名誉教授の椎名慎太郎氏(行政法)は「大阪城は国民全体の財産。市は城郭の専門家を入れた第三者的な委員会を発足させ、調査の中立性を担保すべきではないか」と指摘している。
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