http://www.asyura2.com/12/senkyo134/msg/492.html
Tweet |
「民自公『選挙が恐い』人々の”弱気大連立”」
http://ameblo.jp/heiwabokenosanbutsu/entry-11330461576.html
週刊ポスト2012/08/31号 :平和ボケの産物の大友涼介です。
消費増税法案で揺れた自民・公明は、野田首相の”口車”に乗せられ、野田首相を”信任”した。しかし、この茶番劇の裏には、選挙を恐れる民自公議員と予算を支配したい官僚の醜悪な談合が隠れている。
***
永田町の景色はお盆の前と後で一変した。
お盆前、野田首相が、「近いうちに国民に信を問う」と口約束すると、自民、公明両党は内閣不信任案採決であれほど批判していた野田内閣を「信任」したうえで、民自公3党で国民生活を地獄に突き落とす消費増税法を成立させた。大新聞は「歴史的な一歩だ」(読売)と社説で絶賛した。
だが、これを境に増税3党は坂道を転落し始めた。
自民党では”若手の切り札”の小泉進次郎氏をはじめ、元幹事長、元大臣など有力議員7人が不信任案採決で造反。民自公はこれ以上の造反を恐れて参院での野田首相問責決議案を「採決しない」と決めた。国会議員の責務である採決さえできないのに、「決められる政治」とは聞いて呆れる。
それでも、谷垣禎一総裁と石原伸晃幹事長は9月8日会期末を見据えて「今国会中の解散を求める」と口では威勢がよかったが、それはお盆前のこと。前稿で触れたように、大阪維新の会への合流を目指す民主・自民の若手議員のステルス造反舞台の存在が発覚すると、自民党執行部は青くなった。
野田首相側近は「本当は民自公のどこも解散を望んでいない」と語る。
「違憲状態の一票の格差を是正しないまま解散すれば、選挙後に最も一票が軽い野田首相の千葉4区はじめ違憲状態の選挙区で次々に当選無効の判決が出る可能性がある。近いうちといっても衆院定数是正をやって解散準備が整うのは最短でも11月だ。今国会の解散など有り得ないことは谷垣、石原も最初からわかっている。自民党は維新の会が恐いし、公明党も支持者の創価学会員に消費増税への批判が強く、『今選挙になると学会の運動員が動いてくれない。ほとぼりがさめるまで解散は待って欲しい』と官邸に伝えてきている」
そうした中で、9月は21日に民主党代表選、22日が公明党代表選、23日には自民党総裁選が控え、各党は盆明けから党首選の選挙戦に突入する。
民主党では有力候補と見られていた岡田克也副総理、前原誠司政調会長らが早くも野田支持を打ち出して世論調査での不支持率が6割を超える野田首相の再選が濃厚とみられている。「ここで総理になっても選挙に負けて退陣する運命。有力候補は火中の栗を拾うより、選挙敗北後の連立交渉や政界再編で良いポジションを得ることを考えている」(民主党閣僚経験者)
一方、自民党でも支持率が野田首相以下の谷垣氏が、「不信任案に乗らずに増税を成し遂げた論功行賞」(財務省OB)で派閥長老グループの支持を得て再選を目指している。
まさに総選挙恐怖症の民自公のもたれ合いではない。
◆民自公が群がる「増税のご褒美」
こうした増税3党のもたれ合いシナリオは、永田町の頭越しに練られていた。
さる8月初め、民主党ベテラン議員に旧総評系の労組幹部から電話が入った。ひどく怒った様子でこうまくしたてたという。
「連合の古賀伸明会長と南雲弘行事務局長コンビが加盟労組に民自公連立の根回しを始めた。古賀会長は電機連合、南雲氏は電力総連出身でともに原発再稼働推進派。古賀会長から『われわれはこれからも与党でなければならない。ついて来られないならついて来なくて結構』と言われた労組もある。すでに霞が関、経団連とも話がついている様子だ」
連合事務局では、「そうした事実はない」と否定したが、民主党ベテラン議員は、「日教組など反自民で原発再稼働に慎重な労組が多い旧総評系は民自公連立に抵抗が強い。連合執行部は野田首相が代表選に再選されれば日教組出身の輿石東幹事長を更迭させ、自公との連立交渉を進める体制を迫るだろう」とみている。
一方の自民党側には増税の総本山・財務省が大連立の準備工作を展開していた。
町村派幹部が語る。
「財務省は秋の補正予算とその先の来年度予算まで民自公3党の共同で編成して欲しいと熱心に言ってきている。総選挙で自民党が政権を奪回しても参院は自公で過半数に足りない。3党共同で予算編成しておけば、総選挙で国会会期の審議期間が足りなくなる場合でも連帯責任で予算成立を担保できる。選挙後の大連立の布石だ」
財務省の振り付けに呼応するように、民主党の前原政調会長は、「この国会を閉じて、特例公債(法案)、議員定数削減、景気を支える手厚い補正予算を組むところまでやる中で、態勢を立て直して選挙をしたい」(8月11日の滋賀県での講演)と総選挙前の補正予算大盤振る舞いをぶち上げた。
民自公3党で消費増税を決めた見返りに、選挙前に3党で財務省から「増税のご褒美」をもらって予算を分配しようという狙いが透けて見える。
大メディアは「決められる政治」などとヨイショするが、与野党の国会議員は一皮めくるとバッジをつけた木偶人形で、決めているのはやはり野田首相でも谷垣総裁でもなかった。
霞が関と財界、連合という政財官の”奥の院”が民自公のもたれ合い政治の道筋を引き、それに本音は「選挙が恐い」政治家たちが保身のために乗った。これがこの国で進んでいる「何でも国民無視で決める政治談合」の正体だ。
このまま放置すれば、国民を待ち構えているのは、財務省から財界、連合まで一体となった増税翼賛体制という悲劇である。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK134掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。