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「一億総懺悔」と同じ過ちを繰り返すな
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12/08/16 新党日本 田中康夫 にっぽん改国 :日刊ゲンダイ
終戦の日=敗戦の日を迎えるに際し、新党日本代表として談話を発表しました。
「責任の所在すら明確にしないから、目指すべき未来も国民に提示し得ず、無為無策な混迷が続く『3・11』以降の政治状況を顧みるに、誰が誰に対して述べているかも判らぬ儘(まま)、過ちは繰り返しませぬから、と『一億総懺悔』で幕引きを図ったのと同じ『過ち』を日本が繰り返さぬ為にも、実効性を伴った平和への歩みを改めて決意する日としたい」。
その一週間前の9日、渡辺喜美、穀田恵二、照屋寛徳、小沢一郎、内山晃の各議員と共に僕も提出者として名前を連ねた野田内閣不信任決議案が採決されました。謂(い)わば、財務省傀儡・野田政権の“終わりの終わり”に当たる「通夜」です。
参列すべく、プラダの黒ネクタイ&黒スーツで本会議場へ向かうと、副議長の衛藤征士郎、元首相の森喜朗、前首相の菅直人の3氏とエレベーターで乗り合わせます。挨拶するも、旧来型市民運動家の前首相のみ無視を決め込み、感涙に咽(むせ)んだ僕は、「ヤッシーを大嫌いなのは周知の事実だけど会釈ぐらいはねぇ」とツイートしました。
件(くだん)の御仁は「自民党、公明党と意見が一致した事は良かった。最大の功労者は、野田総理と自民、公明両党の党首。それ以上の功労者は与謝野馨さん。もう1人の功労者は藤井裕久さんだ。激しい民主党内の議論に対して『歴史が見ている』と体を張って若手を説得された」、とデフレ下の民自公「大増税翼賛体制」をブログで礼賛。
「本葬」には至らず終了した「通夜」は、理念なき大連立「政局党」と複数の中小「政策党」に衆議院が大別された「歴史が見ている」事実を国民に示しました。
「国民欺く理念なき改革」と「北海道新聞」が社説で喝破した「増税する5%の内、子ども・子育て新システムなど新制度に充てるのは1%分に過ぎず、4%分は従来政策の赤字を埋める増税」に他なりません。
「民主党は、無駄削減で年間16兆円の財源を生み出すとしていた公約を早々と投げ捨て、財務省が描いた名ばかりの一体改革の図式に乗った。政治主導の姿はどこにもない。3党合意では、増税で生じる財政の余裕を公共事業に振り向けることまで盛り込まれた。民主党は『コンクリートから人へ』をうたっていたが、自民党の要求をすんなり受け入れた。変節にあきれるほかない」。「消費が低迷して税収が伸びず、財政を立て直すどころか悪化させる可能性もある」。
正に、本会議の代表質問や予算委員会の質疑で僕が繰り返し申し上げてきた「増税で景気浮揚した国家は古今東西、どこにも存在せず」なのです。
冒頭に戻れば、「フクイチ」を巡る責任の所在すら明確にしないから、目指すべき未来も国民に提示し得ず、無為無策な混迷が続いているのです。指弾されるべき「ムラ」は原子力ムラに留まりません。政治ムラ、行政ムラは元より、医学ムラも経済ムラも報道ムラも事実を隠蔽する“見ざる・言わざる・聞かざる”状態。
こうした中、「ステークホルダー」やら「エートス」なる一般には聞き慣れぬ片仮名言葉を掲げて鬼っ子の如く登場した「一億総懺悔」を目論む“放射能関東軍”に関し、次週、扱います。乞う、御期待。
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