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GDP減速は当然だ! 消費増税にかまけた野田政権が景気悪化の"元凶"
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2012/8/15 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
今になって警告する大マスコミ
4―6月期の実質GDP(国内総生産)が前期比0・3%増、年率換算で1・4%増にとどまり、名目GDPは前期比0・1%減、年率換算で0・6%減となったことで、きのう(14日)は大新聞が一斉に「先行き不透明感」を警告していた。実質GDPは、前期(1―3月期)は年率5・5%あったことを考えると、景気は急速に悪化しているのだ。読売新聞は社説で「景気優先の政策対応を急げ」とか書いていたが、何を今さら、である。
野田政権が大マスコミの後押しを受け、亡国の消費増税に血道になっている間に、日本経済はボロボロになってしまったのだ。
民間シンクタンクのGDP事前予測は年率2・2〜3%台と高かった。それだけに市場の落胆は大きい。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査室長が言う。
「GDPの約6割を占める個人消費の伸びは0・1%にとどまりました。前期は1・2%でしたから、かなりの鈍化です。しかもこの先、エコカー補助金が終了します。個人消費はますます冷え込むことになるでしょう」
この数カ月、政府はデフレ対策や円高是正などやるべき経済対策そっちのけで、「消費増税成立」しか眼中になかった。そんなことだから海外の金融マフィアは市場で売り浴びせる。株価下落は止まらず、3月に付けた年初来高値の1万255円ははるかかなただ。
◆個人消費 今秋マイナスの恐れ
景気失速のツケを負わされたのはサラリーマンだ。
今夏のボーナスは前年比2・54%減と3年ぶりに減少(経団連調べ)。そればかりか、政府は国民感情を無視し、東電の家庭向け電気料金の値上げを許可した。9月から平均8・46%も値上げされるのだ。収入は減るのに支出は増え続ける。家計は苦しくなるばかりで、財布のヒモは固くなる。個人消費が上向くわけがない。
「7―9月GDPは個人消費の伸びを0%と予測しています。その次の10―12月はマイナスになる恐れがあります」(斎藤太郎氏=前出)
経済指標はどれを見ても悪化傾向にある。輸出数量指数は5月、6月と2カ月連続で低下。鉱工業生産指数も4―6月期に下落に転じた。企業決算も最悪だ。SMBC日興証券の集計によると、東証1部上場の4―6月期決算は経常利益が前年同期比7%減に沈んでいる。
さらに来年3月には中小企業の倒産を食い止めてきた金融円滑化法が終わる。「5、6万件の倒産が発生する恐れがある」(東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏)といわれるのだ。
第一生命経済研究所の嶌峰義清首席エコノミストが言う。
「エコカー補助金など、これまで国内需要を牽引し、景気を下支えしてきた政策がどんどん消えています。一方で長期化する円高は解消されず、デフレも改善されない。今後は低迷する海外景気に翻弄され、日本経済が冷え込んでいく恐れがあります」
矢継ぎ早の経済対策が必要なときに、肝心の政治は民・自・公の談合で消費増税だけに時間を費やした。
お先真っ暗の日本経済。その元凶は間違いなく野田政権にある。
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