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<野田が狙う秘密保全法案は戦争がらみ>
月刊「ザ・フナイ」という雑誌編集者から「野田内閣が狙う秘密保全法について書いてほしい」との依頼を受けた。戦前の治安維持法の焼き直し版だ。怖い恐ろしい法案だ。戦争時には、必ずこの種の立法がなされる。油断大敵だ。せっかくの機会なので法律家にも取材した。昨今の沖縄の米軍基地強化と関係しているだろう。中国封じ込め政策とも。大手の新聞テレビが報道しない問題法案だ。編集者の良い企画に感謝したい。悪政連鎖のあだ花とでもいえようか。目下、執筆中だ。
<治安維持法の焼き直し>
治安維持法もそうだったが、戦後自民党政権がぶち上げたスパイ防止法案も、今回野田・民主党が狙っている秘密保全法案も、戦争法制の一環と認識すべきだろう。平和国民に対する重大な挑戦である。
この悪法によって、自由主義者ら無辜の民が拘束され、殺されていった戦前を、多くの日本人は忘れていない。隣国民や日本研究者も記憶している。戦争を強行するために、国家権力が戦争反対者を逮捕・拘束する法律だ。悪しき国家権力の手口である。
悪しき法律を制定させようとしている野田に、新たな怒りを覚える。悪政のし放題の野田・松下NASIONAL・PANASONIC政権の、最後の標的がこれに違いない。
この重大な問題法案に、手も足も出そうとしない法学者に対しても、心の底から怒りを覚えるものである。
スパイ防止法案の場面では、白川勝彦ら自民党リベラル派が結束して、党内で潰してしまった。民主党にそれを期待できるだろうか。無理だろう。ことは深刻すぎる問題なのである。松下政経塾は極右政権である。党内のリベラル派は弱すぎる。
これも首相官邸に集結する市民デモによって、押しつぶさねばならない。
<900円床屋>
深刻な話題からそれる。秘密保全法案について法律家と意見交換したあと、伸び放題の髪が気になった。新橋駅前にカット900円の床屋がある。そこへと入った。時間も10分程度だ。
安くて短時間が大好き人間にとって、ここは最高の気分に浸れる場所だ。そういえば前回は、5月下旬の北京訪問のさい、西単(シータン)の奥まった庶民住宅の一角の床屋だった。山東省出身の女性がカットしてくれた。随分と長持ちしたものである。
中国の大都市に行くと、指圧や理髪師など地方からの出稼ぎに来ている素敵な女性に巡り合ったりする。勝手ながら、お嫁さん探しの、世界の男性たちは、是非ともこうした腕のいい女性を見つけると最高ではないかと思ってしまう。
900円床屋は、日本が深刻なデフレ経済に落ち込んでいる様子を知らせている。前に200円朝食を紹介した記憶がある。デフレは年金生活者にとって大助かりだ。
今の日本は円高だ。円安にぶれるとどうなるのか。恐ろしい時代が襲ってくるのだが、そうならないためにも官僚税制・官僚予算を徹底的に見直す必要がある。それが今なのだが、野田内閣は官僚に操られており、その期待はゼロである。
景気対策の一番は、高速道路料金の完全無料化に尽きよう。人・物の活発な往来が、世の中を明るくさせる。道路官僚も無くせる。むろん、天下りも。増税はこうしたことを全て先行させた後のことである。そうすれば国民も納得してくれるだろう。
自分たちは太った豚のような生活をしていて、それで金が無いと言って庶民いじめするのは、本末転倒なのである。
<狂った公明党>
反民自公の野党が、野田に対して内閣不信任案を衆議院に提出(8月7日)した。驚いたのは自民党である。あわてて内閣不信任案提出を考えたが、公明党が止めた。同党は狂ったように「早く大増税を成立させよう」と自民党を抑え込んでしまった。
民主党の意向に公明党が服従し、自民党の意向を封じ込めてしまったのだ。こんなおかしな事態に国民は仰天している。公明党も野田のように狂ってしまったのだろうか。
同党は庶民・弱者の味方だと吹聴して議席を確保してきた。かりそめにも財閥や富豪の味方をしたことは、政権与党になった場面でも少なかったと記憶している。従って当初は10%消費税に反対した、理由は年金・福祉と無縁の10%だからで、今もそれは変わっていない。
ところが、途中から自民党と民主党の密室談合にはまってしまった。創価学会からの反発は強い。当然だろう。恐らく初めて財閥と官閥に味方したのだから。狂った山口執行部に関係者の戸惑いは深まるばかりだろう。
とどのつまりは、自民党を抑え込んで10%成立に突出して、世間をあっけにさせてしまった。驚くべき国民への裏切り行為であろう。
<電車内の風景>
また話題を変える。電車内の風景である。8月7日午後3時前の田町―品川間で、目の前の椅子に座っている乗客を観察した。新聞を読んでいる初老が一人、本を広げている中年男性一人、ぼんやり座っている若者が一人、残りの4人はいずれも最新の携帯電話を見ている。その中に年寄りのおばあさんも一人いた。
近い将来の日本危機について、彼ら彼女らは、どう考えているのであろうか。不思議な思いで、しばし眺めてしまった。
新聞や本よりもインターネットで情報を手に入れ、自らもそれで情報発信している多数派を印象付けている。そう考えると、各種の世論調査がいかにも真実からかけ離れていることが分かろう。
調査は固定電話で行っている。ほとんど使用度の少なくなっている家庭での調査であることが分かろう。お年寄りに絞られがちだ。無知な情報を持たない市民から無理やりかき集めている。
野田内閣の支持率は、新聞テレビの公表データよりも相当低いだろう。それは官邸包囲デモが証明している。「日本の嘘」という映画の試写会を見逃してしまったが、嘘だらけの日本に異論はない。
<冷房完璧・節電の嘘>
節電をキャンペーンしている政府と電力会社だが、これは原発再稼働への世論操作であることは、多少の常識人間であれば分かることだ。
本当に節電は必要なのか。電車内の冷房は北京や上海並みに冷えている。冷たい。よく冷房が効いている電車内だ。
そういえば、マンションから近くの都道を眺めると、深夜も含めて街灯が明るい。節電の雰囲気など皆無だ。先日走った東京ゲートブリッジも明るく輝いていた。
どうやら日本は、最悪の時期に、最悪の内閣を選択してしまったのである。昨日、ハマコーが亡くなったと新聞テレビが報じていた。もうヤクザ・暴力団を国民の代表に選ぶ愚は避けたい。千葉県民の覚醒が求められている。
2012年8月8日記
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