http://www.asyura2.com/12/senkyo134/msg/168.html
Tweet |
野田不信任 野田問責の行方 ますますこんな増税は絶対に許されない
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-6565.html
2012/8/7 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
谷垣自民の強硬戦術は腰くだけに終わる
この前、消費税が引き上げられたのは橋本内閣の1997年だ。3%から5%に上げたら、景気が失速、翌98年7月に行われた参院選で自民党は大敗し、その日のうちに、橋本首相は退陣表明に追い込まれた。
ふつうの感覚の役人であれば、増税のために内閣が吹っ飛んだことを重く受け止める。増税の難しさに身を引き締め、国民の声に耳を傾けようとするところだ。
しかし、財務省(当時は大蔵省)の役人は違うのだ。選挙に負けた数カ月後に組まれた1999年度予算案。その予算書の総則には「消費税の収入(地方交付税交付金を除く)は高齢者3経費(基礎年金、老人医療、介護)に充てる」という文言が盛り込まれた。
次の増税への布石である。超高齢化社会の日本では年金、医療、介護の費用は毎年、拡大していく。そのために消費税を使う。
裏を返せば、足りなくなったら、消費税を引き上げますよ、という“宣言”だ。それをハシリュウ退陣の直後に財務官僚はシレッと潜り込ませたのである。
◆いつのまにか財務官僚にガンジガラメ
「このときに、財務省は消費税で増税し、その理由として社会保障というカードを使うことを勝手に決めてしまったのです。増税するにしても、なぜ、所得税や法人税ではなく、消費税なのか、その財源を何に使うのか。そんなことは彼らにとってはどうでもいいのです。とにかく、増税できればいい。カネに色はついていませんからね。社会保障のための消費税であれば、将来、年金や医療費、介護費用という形で戻ってくる。だから、理解を得やすい。『こりゃいける』と思ったのでしょう。以後、この予算総則を盾に、社会保障が足りない、そのためには消費税引き上げしかない、それは決まっていることだ、という論法で増税が既成事実化されてきたのです」
こう言うのは政治ジャーナリストの長谷川幸洋氏。財政制度審議会の委員だった長谷川氏は財務省から“特別待遇”を受けた経験があるそうだ。整理された資料をもらい、説明を受け、公用旅券での海外視察の便宜もあったという。そうやって政治家はもちろん、メディアも籠絡されていく。「これはおかしい」と気づいた長谷川氏は例外だ。ふつうはオルグされてしまう。そんな人々が審議会の委員になり、財務省の言いなりで結論を出す。それに沿って、閣議決定がなされる。そこに関わった政治家はもう逆らえない。「あの時、説明しましたよね」と言われてしまう。こうやって財務官僚にガンジガラメにされてしまうのだ。
◆15年越しで練られた周到シナリオ
「財務官僚の出世と人事」の著者でジャーナリストの岸宣仁氏はこう言った。
「野田首相と財務省の勝次官のコンビがいま、増税を推し進めようとしているように見えますが違います。主税局を中心に前の増税の直後から、つまり、15年越しで、今度の増税は練られてきたのです。消費税を導入する際、時の主税局長が500人行脚をして、説明した話は有名です。財務省にはこういう説明リストがある。その中には、政治家、メディアだけでなく、民間企業や組合の幹部までが含まれています」
何が言いたいか、というと、財務省をナメちゃいけないということだ。3党合意で消費税引き上げは決まったかに見えたが、ここにきて、一気に政局は流動化しつつある。「それ見たことか。こんなデタラメは通じないぞ」と言いたいところだが、勝負は下駄を履くまで分からない。何せ、相手は15年越しで、緻密なパズルを積み上げてきた財務官僚なのである。甘くみない方がいい。
◆狡猾な財務官僚はこの政局も織り込み済みだ
財務官僚の油断がならないのは、野田政権が潰れようが知ったこっちゃないと思っていることだ。
自民党が潰れたっていい。増税さえできれば、政党が消えようが、国民が泣こうが、彼らには関係ないのである。
恐ろしい連中だが、それだけに当然、今の政治状況も読んでいる。参院が一筋縄ではいかないことも織り込み済みだ。
「だから、参院の国会審議では、消費税の使い道として、防災、減災名目で公共事業を行うことまで言い出したのです。しゃべっているのは自民党の国会答弁者だが、もちろん、財務省の振り付けです。衆院は民主党の造反があるので、公共事業のことは封印した。参院は自民党の造反が怖いので公共事業をエサにしたのです」(長谷川幸洋氏=前出) こんな連中だから、野田がぶっ潰れることも計算済みだ。ハプニングで解散・総選挙になることも考えている。二枚腰、三枚腰でシナリオを練り、しかし、絶対に増税だけはやらせるつもりで考えている。そうみておいた方がいい。
「不信任案や問責決議案の提出などで、3党合意はいったん壊れる。これは想定済みでしょう。参院では採決できず、60日ルールで衆院に戻ってくる。これが8月25日過ぎです。このとき、野田首相が解散を約束して、衆院の3分の2を固めて、法案を通す。会期末解散、10月アタマ選挙。そうすれば、9月に予定されていた自民党総裁選、民主党代表選はナシになって、谷垣、野田とも自動再選。こういう話ができているとみて間違いない」(政治ジャーナリスト・山田恵資氏)
何のことはない。最後は野田も谷垣も妥協し、増税を仕上げる。財務省に刃向かって、増税法案を潰すなんてできっこないのだ。
◆次の増税シナリオが動き出している
周到な財務省はもちろん、選挙後のことも考えている。結果がどうあれ、自・民・公で大連立を組めば、過半数はいくとみている。万が一、今国会で増税法案が通らなくても、次の大連立で通せる。法案さえ通せば、景気がどうあれ、強行だ。そして、その次の増税シナリオや社会保障カットがもう動き出している。3党合意には「医療費の適正化」なんて文言がちゃっかり、盛り込まれている。
それだけにこの増税は絶対に認めるわけにはいかないのだ。
増税の理由がクルクル変わることでも明らかなように、とにかく、最初に増税ありきで、理由は後付け。こんなムチャクチャな話はない。しかも、それじゃあ、「最初に増税ありき」の理由は何か、というと元財務官僚で嘉悦大教授の高橋洋一氏はこう言うのだ。
「彼らは増税が好きなんですよ。増税すれば、自分たちが差配できる範囲が広がる。利権もある。いろんな理屈があるけど、とにかく、増税をやりたくてしようがない。そういう人々なんですよ」
増税すれば、財源が増える。予算を組むときににらみが利く。軽減税率を求める業界が陳情に来る。財務官僚の胸一つだから、利権が生まれる。特例措置をつくって天下り。いい思いをするのは財務官僚だけだ。財政再建ですらウソッパチなのである。
そんな官僚たちが政治家を駒のように使って、猿芝居を演じさせ、国民生活を破壊しようとしている。これ以上、亡国官僚の横暴を許してはいけない。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK134掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。