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オンボロ内閣がまだまだ続く最悪の事態 民自公とにかく悪辣悪質
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2012/8/2 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
国民がロンドン五輪に夢中になっている間にも、国会では増税法案の参院審議が続いている。審議が進むほどハッキリしてきたのが、「社会保障と税の一体改革」のデタラメだ。民自公の3党が合意して法案を提出したのに、各党の国会での言い分はテンデンバラバラなのである。 特にヒドイのが、増税で得られる財源の使い道のズレだ。
野田首相が消費税増税を掲げたのは「持続可能な社会保障制度の確立」のためだった。今でも「社会保障以外には回さない」「バラマキは排除する」と口にしているが、自民党の法案提出者の野田毅衆院議員はまるで別なことを言っている。
消費増税(10%)で見込める増収13・5兆円のうち、5兆円を公共事業に回すことを堂々と表明しているのである。
「自民は民主との談合で、増税法案の付則に『防災、減災などに資金を重点的に配分する』という条項を忍び込ませた。あくまで『防災』はタテマエで、高速道路や新幹線の整備など大型公共事業の復活が狙い。そのための法案(国土強靭化基本法案)もすでに提出し、今後10年間で総額200兆円も投資する途方もないバラマキをやろうとしています。自民にとって増税は大型公共事業のため。そのホンネを国会で認めたのです」(政界関係者)
財源の使い道という増税の根幹部分が、民自両党で食い違っている。それがもう露呈したのである。3党合意なるものがいかにいい加減だったか。一体改革が口からでまかせのペテンだったかが、分かろうというものだ。
◆インチキ露呈しても平穏すぎる国会
参院の国会審議で、一体改革という名の増税法案のインチキがここまであからさまになった以上、「審議は一からやり直し」が当然だ。こんなデタラメな理屈で、国民生活全般に関わる消費税がアップするなんて冗談じゃない。本来なら野田倒閣運動が沸き起こり、ペテン首相は血祭りに上げられなければウソである。
ところが、奇っ怪なことに国会は平穏だ。粛々と“議論”が続いている。
自民党の谷垣総裁は「解散を求めて勝負しなくちゃいけない」とは口にしているが、本気じゃない。谷垣側近の川崎二郎元厚労相は「(次期衆院選は)9月30日投票で準備している」と宣言したが、口だけだ。
自民が本気で野田を潰したいなら、増税法案を否決すればいいのである。自民党内にも「増税法案の採決前に不信任案を出すべきだ」という議論が渦巻いている。でも、彼らはそうしない。腰が定まっていないし、そもそも、増税に賛成だからだ。で、野田に増税をやらせて解散もさせるなんて、虫のいいことを考えている。そんなことができるか?
自民党が掲げる「9月解散」なんて絵に描いたモチだ。このままでは世紀のペテン首相が生き延びてしまう。悪夢のシナリオが現在進行形なのである。
◆増税大魔王にトドメ刺せない絶望的な政治状況
野党第1党がアテにならない以上、野田退陣のカギを握るのは、鳩山元首相など民主党内の反増税派ということになる。反増税派のうち15人が野党提出の不信任案に賛成すれば、野田を追い詰められるのだが、こちらもてんでアテにならない。離党予備軍とは名ばかりで、党を離れる気なんかさらさらないのだ。
「鳩山氏らにすれば、解散直前の絶好のタイミングで党を出ていきたいが、まだ解散の時期を見定め切れていない。タイミングを逃して離党すれば、即座に政党交付金は途絶え、民主党に刺客候補を立てられてしまう。新党をつくっても、あまたある少数政党のひとつとして埋没すると恐れているのです。結局、勝負のタイミングを慎重に計るあまり、勝機を逃す結果になりかねない。そもそも鳩山氏自身、次の選挙が危なくて、離党予備軍をまとめられる状況ではありません」(政治ジャーナリスト・山田恵資氏)
離党予備軍にも期待できなければ、もう絶望だ。いつも様子見でヌエのような公明党や弱小・少数政党しか残っていない。かくして野田オンボロ内閣が延々と続くことになるわけだ。
国会がこの体たらくだと、野田がのらりくらりと解散風をかわし続け、来年秋の任期満了まで悪政を続ける可能性がある。内閣不信任や問責決議は出されるだろうが、衆院では可決せず、参院ではシレッと国会を閉じて逃げられてしまう。そんな悪夢の見通しだ。
9月の代表選は、ほぼ無投票再選で乗り切られその後は再び自公に協力を呼びかける。こんなふうになるだろう。自公にも来年度予算案に関わらせて鼻薬をかがし、通常国会での予算案審議への協力を取り付ける。かくて解散・総選挙は先送り。国民は“増税大魔王”の野田にやられっぱなしという最悪の展開だ。
◆狂乱政権があと一年も続けばこの国は終わりだ
法大教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。
「増税さえできればいい野田首相は、3党合意で自民党に主導権を完全に奪われてもお構いなし。大型公共事業復活の手伝いをさせられ、民主党政権の理念だった『コンクリートから人へ』とまったく逆のことをやらされれても、平気なのです。この増税路線の根っこにあるのは、自分の延命です。財務省のシナリオに乗っていれば安泰と思っているのでしょう。とんでもない首相ですが、野田さんの態度を民主党の増税派やメディアは『ブレない』とホメている。ますます、財務省と3党連立に傾斜していくことになると思います」
保身しか頭にない野田は、ハイパー円高や迫り来る欧州危機には無関心だ。デフレ化で増税という狂乱政権があと1年も続いたらどうなるのか。本当に背筋が寒くなる。
こう書くと、野田は「日本再生戦略を閣議決定した」とか言うのだろうが、冗談じゃない。筑波大名誉教授の宍戸駿太郎氏(マクロ経済)はこう言った。
「『2020年度までに年平均で名目3%、実質2%の成長を図る』と掲げていますが、実現性は乏しい。目標達成のため、積極的な財政出動や金融緩和に踏み込むのか。企業の設備投資をどうやって呼び込むのか。具体策には一切、触れていないので成長の道筋がまるで見えてこないのです。今の日本経済を立て直すには、目先のデフレ退治が最優先。それなのに、こちらも具体策ゼロです。野田内閣の現状認識は、甘すぎます」
こんな場当たり、思いつきのような再生戦略の財源確保のために、野田内閣は「社会保障分野を含め、聖域を設けずに歳出全般を見直す」とか言い出している。国会で「社会保障のための増税」を審議しているソバから、社会保障費削減をにおわせているのだから、よくぞ言えたものだ。とことん国民をナメている。
結局、野田にとって社会保障は増税のための方便だったことがよく分かるのだが、そんな悪辣首相にとどめを刺す手だてがない。絶望的な政治状況というしかない。
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