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2012年8月 1日 (水)
「国民の生活が第一」軸に主権者国民勢力を結集
「国民の生活が第一」が東京永田町に党本部を開設し、事務所開きを行った。
小沢一郎代表はあいさつし、
「(衆院解散)総選挙は近い。参院は来年夏には(選挙が)いやでも来る。勝ち抜いて、本当に国民のための政権を樹立すべく頑張ろう」
と呼び掛けた。
会に出席した新党きづなの三輪信昭副代表は、
「近いうちに皆さんと合流させてもらう。ぜひとも温かく迎えてほしい」
と述べた。
大半のマスメディアは、「国民の生活が第一」に対して、悪意を込めた報道を展開する。
その理由は、日本の政治構造が根幹を刷新されることを阻止するためである。
この点を踏まえれば、
「メディアに攻撃される対象こそが、国民の味方である」
との命題を提示することができる。
テレビ放送のニュース報道、政治番組を見れば、小沢一郎氏や鳩山由紀夫氏が常に激しい攻撃の対象とされていることは一目瞭然である。
その理由は、小沢氏や鳩山氏の主張が、既存の権力機構にとって邪魔なもの、邪悪なものであるからだ。
既存の権力機構とは、言うまでもなく、米国、官僚、大資本である。
日本の政治構造は、戦後の67年の間に、米国・官僚・大資本に都合のよい形に作られてきた。
この基本構造を破壊しかねない人物を、これらの勢力は容赦しない。
オランダの政治学者カレル・ヴァン・ウォルフレン氏が『誰が小沢一郎を殺すのか?』で提示した、Character Assassination=人物破壊工作は、メディアによる小沢一郎氏、鳩山由紀夫氏に対する激しい攻撃の背景を見事に解き明かすものである。
同時に、私自身も、この「人物破壊工作」の対象とされてきたことを痛感する。
危険極まりない軍事輸送機であるオスプレイの日本配備について、日本政府はこれを拒絶することすらしない。「しない」というよりは「できない」と表現するのが適切である。
軍事・防衛に詳しいとして登用された森本敏防衛相は米軍の指揮命令系統に属する下士官のような発言しか示さない。
野田佳彦氏がTPP参加に前のめりな姿勢を示し、原発再稼働を推進しているのも、米国の命令に従っているというのが実態であると推察される。
いま、野田内閣は13.5兆円という空前絶後の巨大消費増税を推進しているが、これは財政危機に対応する施策ではない。
その証拠に、増税路線が濃厚になるのと並行して、新幹線整備へのゴーサインが出され、10年で200兆円というとてつもない巨大公共事業予算の認可が示されたのだ。
財政再建でも何でもない。官僚機構は、官僚機構の利権維持を不可能にしてしまう財源枯渇を恐れているのだ。
つまり、官僚利権を維持するための巨大増税なのである。
「官僚利権を守るための巨大増税」に賛同する国会議員を増やすために、財政資金による政治家への実質的な「賄賂」が策定されつつあるのだ。
「国土強靭化」という「装い」をまとった、実質的な「賄賂」法が整備されようとしている。
また、このどさくさに紛れて、財務省は「マイナンバー」を法制化することを目論んでいる。
かつてのグリーンカード、国民総背番号制など、国論を二分する重大制度の導入が、どさくさのなかで進められている。
課税の水平的公平を確保するには、給与所得者だけではなくすべての事業者、国民の経済取引をコンピューター管理すれば効率が良いことはたしかである。
したがって、この側面だけに照らして考えるなら、マイナンバーにせよ、背番号にせよ、合理的な一面を有していることはたしかである。
しかし、問題はこの次元にはない。日本では、警察・検察・裁判所制度が前近代の状況に取り残されている。
そして、明治以来、日本の政府は「人権」を軽視し、「国権」を重んじる傾向を強く有し続けている。
戦前には「特高警察」が存在し、思想を統制したが、戦後のいまも、その暗い伝統は消えていない。国家の暗黒体質はいまも脈々と生き続けている。
国家権力は、思想的に危険だと認定する人物に対して、前近代的な弾圧を加える姿勢を確実に保持し続けている。
これが、日本における「人物破壊工作」の基本背景を成している。
この日本で、「マイナンバー」などの制度を取り入れるということを論議する際には、徴税事務、徴税コスト、あるいは、課税の水平的公平ということだけを考えるのでは不十分なのだ。
国家権力が国民の思想をデータベース化し、人物破壊工作のための資料としてこのデータベースを活用する危険性を想定しておかなくてはならない。
話が横道にそれたが、日本政治を主権者国民のための存在に変革するには、「国民の生活が第一」を基軸に、主権者国民勢力が結集するしかない。
この結集があって、初めて主権者国民勢力による政権奪還が可能になる。
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