26. 2012年7月31日 12:20:16
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この問題は、重要な点が2つある。 一つは、医療保護入院制度の、保護者制度が1900年に制定されたもので、家父長制の名残であること。したがって、患者本位ではなく、世間体とかを考える保護者の意のままに、入院の可否を決められること。意に添わない強制入院を保護者同意によって、強制されることで怨恨が発生し、本来円満であるべき家族関係を修復しがたいまでに破壊すること。その結果多くの場合家族が最悪の治療環境となり長期入院の温床となること、である。すでに先進諸国では見られないこのような家父長制に基づく強制入院制度は、家族による人権侵害の可能性を孕んできた19世紀の遺物である。実際には家族による患者資産の奪取に容易に使われている。 私も含む患者の家族としてはこの制度は廃止してほしい。保護者に選任されたばかりに夫や妻、親や子供など、愛しい親族から故なく恨まれるのは真っ平御免である。この制度によって、どれほど多くの家族同士が、そのきずなを失ったであろうか。読者はこの点を考慮してほしい。 もうひとつの問題は、ここで投稿者が危惧したであろう、保護者に代わって、国家が患者の基本的人権を侵害蹂躙する可能性についてである。患者の人権を守るための幾重もの制度が用意されない限り、投稿者やコメント欄で危惧されている事態が容易に現出すると思われる >>>参考サイト 2009(平成21)年07月30日(木) 医療介護CBニュース(キャリアブレイン) トップ>ニューストップ>政府(厚労省他) 医療保護入院の撤廃求める声が相次ぐ−厚労省検討会 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/23483.html;jsessionid=DDD1D43ED88EF23FED6D5428DA01C4FB 厚生労働省は7月30日、 「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」(座長=樋口輝彦国立精神・神経センター総長)の第21回会合を開き、精神保健福祉法の課題について意見交換を行った。 意見交換では、精神障害者自身が入院を拒否しても、保護者が同意すれば入院させることができる医療保護入院について、改善や撤廃を求める声が相次いだ。 ●会合では、事務局が入院制度などの現状や課題を提示した。現在、日本では措置入院、医療保護入院、任意入院の3種類の入院形態がある。 措置入院については、入院させなければ自傷他害の恐れのある精神障害者が対象で、精神保健指定医2人の診断の結果が一致した場合に都道府県知事が措置する。 医療保護入院については、自傷他害の恐れはないものの入院が必要で、任意入院を行う状態にない精神障害者が対象で、精神保健指定医(または特定医師)の診察と保護者 (または扶養義務者)の同意が必要。 任意入院は、入院が必要で、入院に同意した精神障害者が対象となっており、精神保健指定医の診察は不要としている。 ●このうち、措置入院患者、任意入院患者は減少しているものの、医療保護入院患者は2000年を境に増加しており、現在では3種類の入院患者数全体の4割を占めている。 また、在院期間を見ると、医療保護入院と任意入院で長期入院が多い傾向にある。 ●事務局は、医療保護入院制度などについて、本人が入院を拒否しているのに保護者が入院に同意した場合、本人と家族の間に葛藤が生じることや、家族の負担感が強いなどの問題点を指摘。 また、任意入院についても、認知症高齢者や未成年者による同意の有効性を問題視する意見や、人口当たりの措置入院患者数が都道府県によって大きく異なり、判断基準の一層の明確化や事例集の提示などを行うべきとの意見があることを紹介した。 ●その後の意見交換では、 田尾有樹子構成員(社会福祉法人「巣立ち会」理事)が「各国の入院形態と比較して、強制入院の同意者が 家族である欧米先進諸国はないというふうに思う」 と述べ、医療保護入院について「即刻改善していただきたい」と要望。 その上で、 「強制入院の同意は、きちんと行政で行えるような仕組みをつくってもらいたい」 と述べた。 また、伊澤雄一構成員(特定非営利活動法人全国精神障害者地域生活支援協議会代表)は、後見人か保佐人、配偶者などの「保護者」に対し、「精神障害者に必要な医療を受けさせ、財産上の保護を行うなど、患者の生活行動一般における保護の任に当たらせる」 として精神保健福祉法に定められた「保護者制度」について、「保護者がいなければ何もできない人という社会の目線が、偏見と差別をあおる」 と指摘。「撤廃の方向でかじ取りをしてほしい」と述べた。 さらに、中島豊爾構成員(全国自治体病院協議会副会長)は「保護者」について、患者の権利擁護に限って規定するか、自治体の第三者機関が患者の権利を擁護する仕組みをつくることを提案した。 キャリアブレイン 2009年07月30日(木) 20時54分更新 |