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「週刊現代」2012年8月4日号より
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33117
夫の許しがたい裏切りを知った時、一度は妻もそれを受け止めようとした。だが、その覚悟は微塵も夫に伝わらなかった。もはや夫婦関係の修復は不可能。妻の逆襲に、今度は小沢氏が怯える番である。
隠し子を引き取る覚悟
「和子さんの小沢さんへの復讐が、例の手紙の公開だけで終わるわけがないと、周りは戦々恐々としています。怖いのは、解散総選挙のタイミングです。新党を結成して選挙に臨む小沢さんですが、その直前に"第二弾"が出たら、ただでさえ少ない小沢さんの女性票は、完全に消滅します。小沢さんは終わりです」
そう慄くのは、小沢一郎"国民の生活が第一"党代表に近い議員の一人だ。
民主党を飛び出して新党を結成した小沢氏だが、船出は順調とは言えない。
共同通信の世論調査(7月14日、15日実施)によれば、新党「国民の生活が第一」に対しては、「期待していない」と答えた人が81・8%。「期待している」という人はわずか16・5%で、人気がないというより、はっきりと不人気である。
凋落の原因は、もちろん民主党離党時のゴタゴタや、それ以前の小沢氏の言動に原因があるが、一方で、直前に発覚した「離婚騒動」の悪影響も否定できない。
小沢氏は、およそ40年も連れ添った和子夫人に三行半を突きつけられ、のみならず、恨みと怒りに満ちた直筆の手紙を満天下に晒されてしまった。
〈(地元の)岩手や日本の為になる人間ではない〉
〈国難の中で放射能が怖いと逃げたあげく、お世話になった方々のご不幸を悼む気も、郷土の復興を手助けする気もなく、自分の保身の為に国政を動かそうとするこんな男を国政に送る手伝いをしてきたことを深く恥じています〉
「手紙」には、小沢氏は人間のクズであると言わんばかりの怒りに満ちた言葉が綿々と綴られていた。
実はこの手紙にも綴られていた小沢氏の"秘密"について、地元の岩手県奥州市(旧水沢市)では、驚くべき情報が流れている。
和子夫人を中心とした、小沢氏の女性支援者の集まりだった「水和会」のメンバーだった女性の一人は、本誌の取材にこう語った。
「ここら辺でも、『和子さんから手紙が来たよ』って言う人があちらこちらでいる。だども、なんで和子さんはあんな手紙をばら撒いたのかねえ。私ら女は同情するけども、老いてから今さらこんなこと……。
そういえば、水和会の中で聞いた話です。手紙には、小沢さんの愛人や隠し子のことがありましたよねえ。実は、和子さんはそれを知ったとき、覚悟を決めて『その愛人から子どもを引き取って私が育てる』とまで言ったそうなんです。でも、小沢さんから『そんなのダメだ』と反対され、そこから本当に関係がおかしくなったんだって。
本当かどうかは知りませんが、周りでは『本当だと思う』ってことで話が伝わっているんです」
小沢氏には、和子夫人と出会う前から深い関係のあった、有名料亭の若女将(当時)がいた。
夫人の手紙によれば'02年ごろ、別の女性との間に隠し子がいることが発覚。すでにその時点で、子どもは二十歳を過ぎていたという。小沢氏はその子を元女将に預けたうえ、〈一生、毎月金銭を払う約束で養子にさせた〉とされる。
当然、この件で夫婦間に大きな亀裂が生じたが、小沢氏は夫人を〈どうせ、お前も地位が欲しかっただけだろう〉〈お前に選挙を手つだってもらった覚えはない。何もしていないのにうぬぼれるな〉などと罵倒し、
〈あいつ(元女将)とは別れられないが、お前となら別れられるからいつでも離婚してやる〉
と言い放ったという。
夫人の手紙には、この暴言が小沢氏を見限る決定的なきっかけになったと記されている。ところが、それほどまで屈辱的な思いをしながら、和子夫人は気丈にも隠し子を、「小沢家の子」として引き取る覚悟までしていたというのか。
すべてを捧げてきたのに
小沢家と和子夫人のことを知る関係者の一人は、こう話してくれた。
「和子夫人はそれまで、本当に献身的に、政治家・小沢一郎の銃後を守ってきました。選挙活動で有権者との握手を頑張りすぎ、手を腱鞘炎で腫れ上がらせてしまったくらい、地元・水沢で尽力してきました。そんな和子さんだから、一度はすべて呑みこみ、隠し子すら受け入れようとした可能性は十分にあります。
ただ、小沢さんはもともと、和子夫人のそうした気持ちなど、一顧だにしない人だったのでしょう」
小沢氏は夫人を、「何もしていない」と罵倒したというが、本当にそう思っていたのならば、あまりに無知で身勝手が過ぎる。
和子夫人と水和会で活動していた主婦・岩田文子さん(仮名)はこう話す。
「私も後援者の人たちと一緒に、東京の和子さんの自宅に行ったことがあります。そのときは、大根サラダや煮つけを和子さんが作ってくれたのかなあ。東京から横浜とか、観光で和子さんと一緒に回ったこともあります。日光東照宮に行ったこともありました。
和子さんは、そういうときにも私たちに気を遣って、全然、お高くとまるとかそういう部分がない人ですよ。でも、選挙のときには気丈に振る舞って。腱鞘炎で握手できなくなったときも、『握手したいのですが、手が痛くてすみません』って言いながら、挨拶周りをしていました」
また、同じく水和会で活動をしていた大泉洋子さん(仮名)も、夫人の思い出をこう語る。
「気丈だっていう人もいますけど、私にとっては優しいし、涙もろいところもある人で……。いつだったか、選挙のときに和子夫人が奥州市文化会館で演説なさったことがあるんですけど、疲れもあって胸がいっぱいになったのか、『小沢の家内でございます。皆さん本当にご苦労様でございます』って、泣きながら挨拶したこともあって。その後も、『小沢をお願いします、お願いします』って言いながら皆さんと握手するんですけど、手は腫れ上がっちゃってね……」
支援者が子息の結婚式の来賓として小沢氏を招いた際には、代理で和子夫人が出席し、「そんなことまでしてくれる政治家の奥さんなんていない」と、親戚一同を感激させたという。
また、夫人中心の水和会ではなく、小沢氏本人の後援会組織「一雄会」の関係者によれば、「毎年定期的に、新潟の和子夫人の実家から、オカキが贈られてきた」という。夫人の実家とは、小沢氏の壮年期を資金的にバックアップしていたとされる、新潟県の中堅ゼネコン・福田組。夫人は実家も巻き込み、まさに"すべて"を政治家・小沢一郎に捧げてきたのだ。
だが、結婚から数十年して発覚した隠し子問題に際し、夫から与えられたのは、謝罪の言葉でも、もちろんねぎらいの言葉でもなく、開き直ってすべてをぶち壊しにする暴言だった。
〈頑張ってきたという自負心が粉々になり、一時は自殺まで考えました〉
支援者にそう訴えるほど、和子夫人は心に大きな傷を負ってしまった。
「剛腕」が恐れていること
本誌は今回、和子夫人がひそかに所有していたと思われる、東京・千代田区のマンションの一室も訪ねたが、夫人の姿はなかった。夫人同様、小沢氏のこれまでの仕打ちに対して強い憤りの感情を抱き、夫人に付き添っているとされる次男の姿もそこにはなかった。
和子夫人は今、何を考え、新党騒ぎを起こした小沢氏の言動を見つめているのか。
民主党幹部はこう語った。
「小沢夫婦が手紙にあった通りに離婚したのか定かではありませんが、実際にそうなれば、小沢氏に明らかに多大な非がある以上、慰謝料として巨額のカネを取られる。有権者の反感以上に、新党結成に際して"金欠"を囁かれた小沢氏にとって、大きなダメージになるでしょう」
7月に公開された国会議員の所得報告書('11年分)によると、小沢氏の年間所得の総額は4548万円。ただし議員としての給与所得は1546万円で、残りの約3000万円の大半は、新興宗教団体「ワールドメイト」の教祖が代表を務める「菱法律経済政治研究所」の顧問料だ。収入の半分以上をこうした団体に頼っている現実が小沢氏の懐事情を物語っている。
だが問題は、不動産だ。小沢氏は東京・世田谷区深沢の自宅、岩手県奥州市の実家、港区青山のマンションなどを所有しているが、それだけではない。
「明らかな個人資産に加え、小沢氏は別途、自分名義で10億円を超える不動産を持っています。個人事務所がある赤坂のマンション(約1億7000万円)など6戸と、世田谷の自宅近くにある約4億円相当の秘書寮です」(小沢氏の資産問題に詳しいジャーナリスト)
これらの不動産は政治資金で買い漁っておきながら、小沢氏の個人名義になっていた曰くつきの物件だ。'06年6月3日号の本誌記事『小沢一郎民主党代表の"隠し資産"を暴く』で明らかになり、小沢氏は本誌を訴えるも敗訴。その間に国会で取り上げられ、政治資金規正法が改正され、小沢氏は赤坂周辺のマンションを次々と贈与・売却した。その残りが、前出の約10億円分の不動産である。
前出のジャーナリストがこう語る。
「これらの不動産について、小沢氏は自身の政治団体『陸山会』のものだと主張していますが、裁判所は所有者についての判断を留保している状態です。もし、和子夫人が『小沢個人のものだから慰謝料として要求します』と主張して裁判を起こしたら、裁判所の判断によっては、これらのマンションの大部分が、和子夫人のものになる可能性がありますね」
民主党から追い出され、資産は和子夫人に持っていかれ、いまや身ぐるみ剥がされる寸前の帝王。政界に怖いものなし、肩で風を切ってきた男が、いまは夫人の"最後の一刺し"に怯え続けている。
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