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山口県知事選 脱原発 反既成政党 敗北もドジョウ首相は窮地
http://gendai.net/articles/view/syakai/137837
2012年7月30日 日刊ゲンダイ
29日投開票だった山口県知事選挙は、自民・公明推薦の元国土交通官僚、山本繁太郎氏(63)が25万2461票を獲得、逃げ切った。
とはいえ、“無風選挙”が当たり前の自民党の牙城で、脱原発・反既成政党を掲げた飯田哲也氏(53)が18万5654票まで迫ったのはスゴイことだ。
「アンチ既成政党の受け皿となり、善戦したといえます。飯田陣営は『山本氏と飯田氏の他に、元民主党衆院議員と元県職員が立候補していたことで票が食われた。一騎打ちなら勝てた』と残念がっていました。実際、負けた3人の得票を合計すると27万8222票で、山本氏を上回っています」(現地取材しているジャーナリスト・横田一氏)
<新知事は原発建設「凍結」、オスプレイ「反対」>
飯田氏が勝ったら、民主党政権への大逆風は確実だっただけに、野田首相は安堵しているのだろうが、そう甘くはない。山本氏の勝因は「争点ぼかし」だったからだ。
飯田氏の猛追を恐れ、山本氏は、地元・上関原発の建設計画については「凍結」、米軍岩国基地へのオスプレイ搬入も「反対」を主張していた。
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「山口県知事選には、今の国政の課題がそのまま持ち込まれ、原発建設『凍結』、オスプレイ『反対』を主張する山本氏が勝利した。つまり、現政権に批判的な候補が勝ったということで、民意は『反政権』を示したといえます」
山口の知事選の結果は、これから間違いなく国政に影響を与える。原発やオスプレイだけでなく、野田政権のゴリ押しに世論は批判的だということがハッキリしたからだ。
勝利したとはいえ自民党も苦しい。自民党は原発推進だし、日米同盟が機軸だからオスプレイに反対ではない。そのうえ、「反政権」が民意とすれば、民自“談合”がやりにくくなる。
野田も谷垣も揃って頭を抱えているんじゃないか。
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