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■『組織票』が生み出す問題、電力会社と民主党の「ズブズブな関係」
「組織の力を結集し、電力総連組織内候補者全員を当選させよう!」
かつて原発作業員にもこのようなチラシが配られたそうだ。
ずらりと並ぶ民主党公認・推薦の面々。「電力総連」は民主党を強力にバックアップする支持団体なのだ。いうまでもなく電力総連に支持されている民主党が、電力会社に経営合理化を本気で迫れるわけがない。
今も作業員として現場に入る人物(40代)はこう話す。
「作業に入る前の作業員は、民主党に投票する旨の誓約書にサインさせられていた。」
事故前の東京電力福島第一原子力発電所の敷地内にある事務本館2階は、入り口に民主党の幟やポスターが貼られていた。もともとこの事務本館2階は、東京電力労働組合のためのスペースだったそうだ。
選挙は一人ひとりが自由な意思でおこなうべきものだ。しかしこのニッポンには組織票を肯定する人も多い。それがこのニッポンの政治の現状である。
参考)電力総連による組織票集めのためのチラシ「つばさ168号(2011/3/8)」
https://docs.google.com/file/d/0B1xBQ3bNCL-XVTF5aWw0Ukt2SGs/edit?pli=1
電力総連組織内候補者のうち、民主公認・推薦の候補者を赤く塗ってみる。それ以外の候補者はすべて無所属であり、他党の候補者はまったくいない。
電力各社と民主党の濃密な関係が浮かび上がってくる。民主党に電力改革など、どだい無理な話だということがわかる。
ためしに東京電力関連の候補者のみ抜き出してみよう。東京電力労働組合の組織内候補者が含まれる関東電力総連のみ抜き出すとこうなる。
東京電力労組と民主党が密接な関係にあることがわかる。民主党政権が東京電力に甘いのは、こういう関係性があるからだ。この状態で民主党が東京電力に厳しい経営合理化など迫れるわけがない。これらの中には東京電力の社員を兼務しながら議員活動を行なっている人もいるらしい。杉並区議の安斎昭(あんざいあきら)氏は東京新聞に「東京電力社員としての給料と議員としての報酬の両方を受け取っているのか」と質問され、取材拒否した上で「答えるか答えないかの権利が私にはある。どこに務めていようと関係ない。」と答えたとのことだ。
■関東電力労連が推す、民主党公認の議員一覧
工藤哲也:くどうてつや:東京都足立区
安斎昭:あんざいあきら:東京都杉並区(東京電力社員 兼務)
宮下里香子:みやしたりかこ:東京都中央区
石黒達男:いしぐろたつお:東京都練馬区
相澤耕太:あいざわこうた:東京都八王子市
山田益男:やまだますお:神奈川県川崎市幸区
石渡由紀夫:いしわたゆきお:神奈川県横浜市栄区
井原義雄:いはらよしお:神奈川県小田原市
天野行雄:あまのゆきお:千葉県千葉市稲毛区
井原義雄:いはらよしお:神奈川県小田原市
吉田峰行:よしだみねゆき:千葉県市原市
黒澤三千夫:くろさわみちお:埼玉県熊谷市
小室正己:こむろまさみ:茨城県水戸市
渡部優生:わたなべゆうせい:福島県会津若松市
(記者:ジュリアン・ラフォレ)
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