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野田が溶けている、増税にウツツを抜かした咎め 小沢が“ドンデン返し”で勝てるわけ
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2012年07月21日 世相を斬る あいば達也
完全に野田内閣は終わっている。いまの興味は誰がトドメを刺すかと云うことに過ぎない。原発・放射能に“Non!”の民意を見誤った。オスプレイ米軍基地導入に関しては、日米同盟遵守、隷米の為なら国民の生命への安全を一顧だにしない野田佳彦の正体が国民の目に晒されている。諸費増税にしても、財務省の消費増税推進のコジツケ的屁理屈論理以外、論理的根拠を示すことさえ出来ていない。無知蒙昧な愚民が大多数の国民であっても、“何だか、どこかオカシクないか?”と訝しむ事実関係ばかりが目立ち始めた。政治においては、このような現象は内閣の終焉を示す、負の連鎖反応と云う。
野田内閣の政局運営は、多くは官僚の手でなされているのだが、この官僚組織の意志統一が不完全になってきたために、各省庁バラバラの動きが散見されるに至っている。あまりにも無抵抗な野田内閣を尻目に、各省庁の官僚どもが、省益や自己益の為に、縦横無尽に傍若無人な行為に走りだした結果である。“好事魔多し”とはよく言ったもので、現在の霞が関官僚らは、わが世の春と謂わんばかりに、好き勝手をしているわけなのだが、これが霞が関事態の躓きでもあるし、野田佳彦の政治生命を断つことに貢献している。
再稼働反対の官邸集会を1秒も報道していなかったNHKが突然報道をはじめた。いまさら遅いわけで、NHKが国民のあれだけの意志表示を1秒たりとも報道しなかった“罪”は、今後の公共放送とは何か?NHKと云う放送局の是非問題に、必ず繋がる。おそらく、既存政党勢力の退場後、彼らの“存在理由”について、政治上、民意上、重大なテーマになるだろう。
今夜のNHKは「プロ野球選手会、WBC不参加表明」に対し、異様なポジショニングで、明らかに“選手会叩き”報道に徹していた。笑わせるが、既得権勢力に抗う意志表示は“悪”であると断罪しているような報道ぶりだった。これでは、労働組合が、労働者の利益代的言動を非難するのと同様の狂い方である。この狂いは、連合と云う労働貴族団体が資本との融和だけに徹する悪癖を容認する悪癖の連鎖の所為だろう。何せ、労働者の代表面した御用組合連合会が労働組合の仮面を被り、資本家や既得権勢力の走狗となっているのだから、日本の国体は、明らかに病んでいる。NHKやマスメディアの病み具合は、国体の重症度を映す鏡である。
今や、チョット普通レベルの知性教養とネットから情報を得る行為が身に就いている国民であれば、“なんだか個別の問題一つ一つはよく判らんが、すべからくに”ヤラセの精神“の存在に気づくのではないだろうか。そして、”もしかすると、財政問題はダマシ絵“、”日米同盟・米軍は張子の虎“、”TPPは単に米国からの命令“、”原発再稼働は安全神話の再来“、”福祉増強は切り捨てのみ“等々の疑念が生まれはじめている。このような現象が際立ちはじめた原因は、官僚の驕りと云うのが皮肉だ(笑)。一時のわが世の饗宴が地獄の入口とは”お釈迦様でも気づくめぇ“と云うことなのだろう。
このような状況になると、おそらく問題を糊塗しようにも、すべての政策が一本の糸で繋がっているわけではないので、一瞬に総崩れではないが、連鎖的に崩壊する可能性が高くなっている。谷垣が「特例公債法案も野田内閣でとか、虫のイイ話は通用しない」等々言っているが、この自民党の総裁も、政権闘争を見誤っている。国益に沿う(勿論、勘違いだが)からといって、何も永田町の勢力図を根こそぎ破壊されるような動きに加担する益は皆無だ。“国難故に、国益上…”等と英雄気取りになって、手を伸ばせば手に入る自民党の「政権与党奪取」のチャンスを逃しているのである。
呆れるほど民意を見誤っているし、21世紀の日本の国家像をも見誤っている。まぁ故に“自民党は終わった論”が蔓延しているのだろうが、民主党も終わるから“相打ちだ”と権力闘争の敗北を意味することが判っていないようだ。野田も谷垣も、彼らの大所高所は10センチの踏み台に乗っただけのようだ(笑)。政治の劣化、此処に極まれりである。実は、此処にこそ小沢一郎の権力闘争の銃口の照準は当てられているらしい。権力を握ってこそ、政治理念も生きると云うもの。権力闘争、選挙を蔑にすることは、即刻民主主義のデュープロセスローを蔑にすることである。彼らは、その民主主義を官僚主導で実行しても良いと云う重大な勘違いに陥っているのだ。
民主党は既に一ケタ台の支持率に落ちているわけだが、岡田等官邸サイドは“小沢切り”で5%の支持率上積みと読んでいた能天気。見事、ズバリ賞5%は当たったのだが、如何せん、プラスとマイナスを間違ったようである(笑)。もう国民の支持は当てにならなくなった民主党にとって、唯一の基礎票は“連合”と云うことになる。それでは、この誰の為の組合連合なのか判らなくなった“ヌエ”のような労働者の組合だと云う連合の基礎票はどの位のものか考えてみた。
連合(日本労働組合総連合会)の組織構成員合計は2011年6月時点で、公称 683万人だ。その後、パート労働者の加入やユニオン等との関係も出来たので、人数だけは増えているかもしれない。しかし、じっくりとこの組合を構成している労働人種を分析すると大企業や官公労組合の存在が嫌に目立つだけである。即席の解説をしておけば、恵まれた既得権勢力で働く労働者の組合の寄せ集めと云うことになる。自治労、日教組、自治労連、UIゼンセン同盟、自動車総連、電機連合、基幹労連、電力総連、全自交労連、全国ガス、全銀連合、NHK労連、日建協等々なのだから、賢明な読者なら、瞬時に理解されるだろう。
また、この寄り合い所帯が一致団結、同一の権益の為に動ける程の求心力もないのは自明で、広範囲な労働活動が行えるわけもない。選挙の上での組織票は、精々200万票程度と見られている。この連合の強みは、選挙応援時のポスター張りや電話攻勢要因としても組織力だが、09年の北教組の公選法違反事件は記憶に新しく、労働組合の選挙活動は大きな制約を受けている。大阪市の職員の選挙活動問題は未だに火を噴いたままである。つまり、連合の選挙活動は大きく制限されるわけで、基礎票以上の貢献度は計算し難い状況になっている。仮に、家族らを含めても400万票が射程だ。
ところで、「国民の生活が第一」の基礎票はどの位だと思っていらっしゃいますか?勿論、大票田は小沢一郎の個人票だ。自由党時代の票田と09年政権交代時の票の上積みを含めると、何と500〜600万票なのである。筆者が敢えて腐った御用組合“連合”を引き合いに出した理由を察して頂けるものと思う。この小沢の基礎票は、コテコテの小沢支持票で実は盤石なのである。有り難いことに、平均寿命の更なる伸びで、この大票田の有権者は健在なのが強みである。
勿論、この小沢一郎の個人的大票田+候補者個人の支持票が、「国民の生活が第一」の候補者の基礎票と云うことになる。当然、何処の選挙区に何票の基礎票、主たる票の集約支持者が誰であるか、小沢が持つ“選挙区データ”に細かくメモされている。小沢が選挙に強い理由は、此処にあるわけだが、一部の弱味も含んでいる。問題は小選挙区での戦いで、絶対的優位が保てる選挙区と優勢だが今一歩の選挙区と、概ね無理の選挙区がある。
この小沢の500〜600万票の基礎票でも当落不明の選挙区を補う方法が「オリーブの木構想」なのである。確実に小選挙区で民主自民を負かすことが次期衆議院選の目標である以上、第3勢力に力を貸す行為が、敵の敵に味方するメリットなのである。その後、その応援した政党が裏切ることもあり得るが、当面の選挙戦術としては正しいのである。このような政治情勢になった以上、政党の“集合離散”は過渡的政治勢力と割切り、純化路線と一線を画するのも是とすべきなのである。その意味では新自由主義のみんなの党も維新の会も、当面は敵の敵と云う存在と云うことだ。小沢一郎には、アノ“連合”の2〜3倍の基礎票がある事に、マスメディアは目を瞑っている。話せば“唇寒し”なのである(笑)。では皆さま、オヤスミナサイ!
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