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【私説・論説室から】自民総裁選に出たら?
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012071602000110.html
2012年7月16日 毎日新聞
二〇〇九年衆院選の民主党マニフェストに反する消費税増税に血道を上げる野田佳彦首相。造反議員が出たり、小沢一郎元代表らが離党したりと、民主党内での評判は悪いが、自民党長老議員には受けがいいという逆転現象が起きている。
消費税増税に続き原発再稼働、集団的自衛権の行使容認など民主党らしからぬ政策に「自民党野田派」と揶揄(やゆ)する声も聞かれ、民主党創設者の鳩山由紀夫元首相は「屈辱的な言葉が飛び交っている」とお怒りだ。
党分裂後の両院議員総会では「党を危機的な状況に陥れたのは首相本人だ。後進に道を譲り、九月の代表選には立候補しないでほしい」との声まで出た。
ならば首相は党代表選と同時期に行われる自民党総裁選に出馬したらどうか。
当選できれば首相の座を維持できるし、首相に同調する「野田派」議員を受け入れれば政権復帰というメリットも自民党にはある。何より、首相の進める政策は、民主党オリジナルよりも自民党の方が近い。
〇九年には東国原英夫宮崎県知事が自民党から衆院選立候補を要請された際、「次期総裁候補」とする条件を付けたこともある。このときは実現はしなかったが、首相と自民党が本気ならやれないことはない。
「野田派」が自民党に移れば小沢氏らは民主党に復党すればよい。その方が政策的にはすっきりして、次の衆院選で有権者が迷わなくてすむ。 (豊田 洋一)
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