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前原誠司と橋下徹と渡辺喜美の“日本ハイジャック構想” 「米国の日本支配強化戦略」
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2012年07月14日 世相を斬る あいば達也
本日はハンドルを握りながらひっかかった疑念を書いてみようと思う。一部の趣味人から好まれる“陰謀説”の一種である。勿論、根も葉もない妄想から生まれた“ひらめき”ではない。一定の事実を繋ぎ合わせてみたら、然々な方向で永田町の権力を握ろうとする勢力があるかもしれないな?と云う事である。まぁ俗に云う“トンデモ本”のようなものだが、一定の仮説を立てることで、現状起きている「自・民・公VS国民の生活が第一」繰り広げるであろう政治シーンとは異なる世界を展望するのも悪くはない。
橋下徹と渡辺喜美との関係は、中央集権打破、地域主権の増強を旗印にする、謂わば市場原理主義的立場が共通する点で方向は一致しているのは周知の事実。多くのブレーンが共通している事からも、疑いようはないだろう。ただ、橋下と渡辺の仲が良いかと問われれば、その辺は微妙だ。そこに民主党の次期代表候補NO1の前原誠司が絡むことで、筆者の見出しのような陰謀説が生まれる。実は、このような状況の展開は現実の政治でも起こりうるので、陰謀でもトンデモナイ説ではないのかもしれない。
渡辺喜美が率いる“みんなの党”の設立経緯を観察すると、09年総選挙において、55年体制の反自民世論が噴き上がる事態の回避は不可能と云う状況を呈していた。如何に米国の日本における支配が強力であっても、国民の投票行動を制御する神のようなパワーは持ちえない。そこで、隷米、隷官に徹する自民党に替わる米国支配に恭順の意を持つ新たな政党の必要性が生まれていた。そのような経緯で誕生したのが“みんなの党”である。少なくとも、退潮著しい自民党に取って替わる隷米政治勢力の必要性が米国にとって望ましいのは想像に難くない。
以上のような米国の思惑で誕生した渡辺喜美率いる“みんなの党”は誕生の手続き経緯などからも、自民党別働隊である可能性は非常に高い。ただ、隷米、隷官では、何ひとつ凋落の自民党と変わりがないので、“隷官”を“反官”に打ちだす戦力に出た。この戦略は自民党が主体で行ったと云うよりも、米国CIA等の裏工作で行われ、自民党の一部政治家が加担したと観察して構わないだろう。この戦略は一時成功を齎し、みんなの党人気が世間を席巻した。
ところが、作られた世論と云うものは賞味期間が極めて短く、渡辺喜美が思惑通りの人気を保ったのは2年程度だった。最近では政党支持率でも1%程度あるかないかの状況になっている。2010年4月の読売系の調査の時点では5.5%の支持率だったなのだから、すっかり鮮度が落ちたことは如実だ。これでは、自民党との差別化“反官”を標榜したものの、頼のむに足らずなのは明白だ。米国CIA等が、橋下と渡辺に目をつけたのは、案外同時期かもしれない。07年に橋下はタレント業から、突如政治の世界(大阪府知事)に入るし、渡辺は07年当時、行政改革、公務員制度改革で脚光を浴びていた。
おそらく、米国CIA等の勢力は、07年時点で合法的日本支配の代理人として、渡辺と橋下を指名した可能性が非常に濃厚だ。渡辺は血筋で選出し、橋下は逆張りの血筋で選出したようだ。つまり、小泉純一郎の中途半端な構造改革(米国に都合のいい改革、TPPが好例)を本当に成し遂げる事が可能な政治家を二名用意した可能性がある。橋下は国政での実績が乏しい為、米国は箔をつけるため、世界経済フォーラム(ダボス会議)において、ヤング・グローバル・リーダーの一人に選んでいる。
つまり、渡辺と橋下は米国CIAが中心となる勢力による“米国支配の再強化戦略”の使者である疑いが濃厚と云う事だ。渡辺は隷米・反官+脱原発(似非脱派)、橋下も隷米・反官+脱原発(似非脱派)である。なぜこの二人の脱原発を似非と推認するかと云うと、電力の発送電分離と電力供給の市場の形成を企図する点が重視され、特に原発の危険性(放射能)に関して、差ほど興味を示さず、エネルギーの供給市場の確立と経済成長がリンクする点を重要視している。予測不能な原発事故の危険性への関心は低い。つまり、市場原理に新たな要素を加えようとしているようだ。
小泉純一郎がなし得なかった、否、やる気がなかった構造改革(米国に都合のいい改革、TPPが好例)を行う事で、米国支配強化を確実なものにしようと云う意図が感じられる。2011年3月11日(金)に発生したマグニチュード9.0と云う東北地方太平洋沖地震が人工地震によるものと云う“トンデモ本”的陰謀論も存在するが、米軍の演出過剰な“トモダチ作戦”などを目の当たりにすると、このような陰謀論まで説得力を持ってくる。まぁ、筆者はそこまで深入りするトンデモ度レベルではないので回避するが(笑)、米国支配強化戦略においては追い風になったことは事実だ。
以上二人の隷米主義者の観察だけなら、それ程複雑な構図ではないのだが、此処に“松下政経塾”政治家と云う“ヌエ”のような勢力が加わると、俄然話は複雑になる。特に前原誠司と云う、育ちも考えも屈折した男と、同じく屈折の権化のような仙谷由人が加わることで、米国支配戦略の構図は、国民から非常に観察し難いものになってゆく。筆者もここまでコラムを書きながら考えている(笑)。考えを文章にし、次なる展開の韻を踏む内に、時折真実みたいなものが見えてくる事がある。
仙谷が野田の代表再選を支持したようだ。前原が不貞腐れないのが奇妙なくらいだが、米国支配強化勢力からの“野田評価”がことの他高いので、仙谷らは戦術を変えた可能性がある。勿論、民主党の消滅も視野に入った戦術でもある。野田に解散をさせるにしても、その先は民主党であるかどうか判らないと云うシナリオだ。仮の話だが、解散総選挙になった場合、民主党議員として何人が生き残って永田町に戻ってくるか、現状を見る限り20%程度の生存率になることは必定だ。総選挙前に前原らが動くのか、選挙後に渡辺や橋下らと糾合するのか、その順番は定かではない。
現時点では、民自公3党の野合が最も有力な政局の読みだが、以上のような、トンデモナイ展開もあり得る話なのである。松下政経塾の政治家すべてが同質な政治家とは言えないので、核分裂を起こす可能性は相当あるだろう。野田はその意味では、使い捨てにするが、もう少し延命させようと云う戦術かもしれない。橋下らの準備が不十分で、大阪維新の会が国政に打って出るには時期尚早と云うジャッジが出た可能性が高い。筆者が、このような“トンデモ本”な閃きを持ったのは、米国CIAのミッションを受けている疑いのある大前研一氏のコラムを読んだからかもしれない。以下は日経BPnetに掲載されたコラム「次期衆院選で「橋下ベイビーズ」の大量当選は困る、既存政党のM&Aを考えよ」の一部だ。
≪ ……有力政治家を取り込むか、既存政党のM&Aをすべきだ
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20120710/315473/?ST=mobile&P=7
橋下さんが道州制を実現するために国政に進出したいのなら、あくまでも現職の有力政治家を大量に大阪維新の会に取り込むか、既存の政党を 「M&A」していくべきだ。
1年以上前に私が提案したのは「みんなの党」をM&Aし、「みんなの維新」と改名して自民党や民主党から道州制を実現する有力メンバーを募る、という案であった。この方法なら一気に国会第一党になることもできるし、政権を担当しても少なくともいままでの第一党と遜色はないだろう。そこに少数の 「ベイビーズ」が加わっても、それほどの被害は出てこないだろう。
それ以外のM&A相手は帯に短し襷(たすき)に長しであり、秋波を送っている小沢新党などと組めば橋下人気はジ・エンドとなるだろう。
せっかくの大目標も、人材が伴わなければ外交や経済を停滞させるだけで益よりも害が多いだろう。国政を担当するということは、府や市の行政とは異なる重い責任が発生し、経済や外交では日本国にとって命取りとなることも数多(あまた)ある。
内閣不信任案が通りやすくなった国会の勢力図を見れば、即総選挙も可能だろうが、いまは自民党も民主党も力を合わせて橋下人気の衰えるのを待つしかない、という末期的症状である。 ≫(日経BPnet:企業経営:次期衆院選で「橋下ベイビーズ」の大量当選は困る、既存政党のM&Aを考えよ抜粋)
大前はみんなの党をM&Aしろ、と言っているが、そんな程度で政権が握れるわけもない。平気で荒唐無稽なことを書いているが、一番重要なM&Aすべき政治家連中をネグっている。小沢の新党を貶めたかったのかもしれないが、相当めくらましなコラムに仕立てている。筆者はこのコラムから、米国の日本支配強化戦略の柱は、前原・橋下・渡辺のラインに政権を握らせると云う壮大な内政干渉を行おうとしているのではないかと云う疑念を強くした。そのような構想があれば、前原はその米国戦略に乗った方が得策なわけで、民主党ではない政権で総理になる道が残されていると勘違いしていても不思議ではない。
今夜は、トンデモ本風な味付けで遊びのコラムを書いたのだが、米国の戦略性と云うものは、日本人のDNAでは及びもつかないウンザリレベルなので、こう云う謀略があったとしても、驚くには値しない。小沢新党に多くの期待を寄せている皆さま、大丈夫ですよ、今日のコラムは敵共の“とらぬ狸のなんとやら”ですから(笑)。では今夜はこの辺で、オヤスミナサイ!
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