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2012年7月11日 (水)
「一議員の重さ」が格段に重い小沢新党議員
拙著『日本の独立』の第28章
「政界再編と日本のルネサンス」に次の記述を示した。
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「政権交代の実現は、日本の政治構造を刷新することに最大の目的があった。明治開闢(かいびゃく)以来140年、敗戦から65年、55年体制確立から55年、日本の政治構造は、米国、官僚、大資本の利権複合体によって支配され続けてきた。この米官業トライアングルの代理人が利権政党とマスメディアだった。米官業政電の利権複合体=悪徳ペンタゴンによる日本政治支配構造を刷新することが政権交代の目的だった。
この具体策を提示し、全体のスローガンとして「国民の生活が第一」の方針を提示したのが小沢一郎氏だった。「米国、官僚、大資本」に対峙する存在が主権者「国民」である。「国民の生活が第一」のスローガンは、これまで政治の中核を占めてきた「米国、官僚、大資本」に退場を迫るものであった。
(中略)
私は、この政権交代実現当初から、米官業トライアングル勢力による、死に物狂いの工作活動を警告し続けた。とりわけ、危険と感じられたのが、民主党内対米隷属勢力の存在だった。
庇を貸して母屋を取られるとはまさにこのことである。米官業トライアングル勢力、悪徳ペンタゴン勢力は6.2クーデターで、一気に政権奪取に動いた。
今後の政界における第一のシナリオは、今回の代表選結果を受けて、民主党が主権者国民派政党から米官業トライアングル派政党に明確に転換し、同じ米官業トライアングル政党である自民党との間で政権交代を繰り返す、新しい二大政党制に移行するというものである。
第二のシナリオは、主権者国民派勢力が生き抜き、生き延びるというシナリオである。政界再編の基本軸は「対米隷属の是非」になる。現状で民主党は完全に二色に分かれている。主権者国民派議員と対米隷属派議員である。
つまり、対米隷属対自主独立派で、政界の大再編が生じることになる。
政界は、米官業トライアングル派勢力と主権者国民派勢力によって二分され、この二大勢力によって、新たな二大政党制が形成されることになる。
この二大政党制に移行するなら、近い将来に、必ず主権者国民政権が樹立されることになるだろう。
第二平成維新運動は、必ず第二平成維新を成就させることになる。」
民主党から民主党正統派の小沢一郎氏グループが離脱して新党を創設することにより、日本政治の新しい第一歩が始まる。第二平成維新の始まりだ。
民自公大政翼賛勢力に対抗し得る主権者国民勢力を大勢力に育て上げなければならない。
主権者国民勢力の中核勢力になるのが小沢新党である。
メディアは次の総選挙で、主権者国民勢力が民自公大政翼賛勢力に対抗し得る二大勢力の一方に拡大することを阻止するために、あらゆる手段を用いてくる。
考えられる最大の手法は、民自公、国民の生活が第一、以外の第三勢力を創設して、これを支援することだ。
反民自公の主権者の投票が「国民の生活が第一」に集中することを阻止することが狙われる。
2009年総選挙に際して、「みんなの党」を創設して反自公票が民主党に集中するのを阻止しようとしたのと同じだ。
この目的のために、メディアが総力を挙げて大阪維新を全面支援している。
大阪市の政策は、無数の地方行政のひとつに過ぎず、取り立ててメディアが大報道する理由は皆無だ。
つまり、メディアが意図的に大阪維新人気を煽っているのである。
その目的は、次期総選挙で、反民自公票を分断することにある。
脱原発提案の腰砕けで、大阪維新の裏側はすでに透けて見えてしまっている。
ころころ発言が変わる橋下徹氏に全幅の信頼など置けるわけがない。
石原慎太郎氏に至っては、古い自民党と表現する以外に表現方法がないというのが現状だ。
主権者国民はマスメディアに目を曇らされないように気を付けなければならない。
には、大阪維新の裏側が鮮明に描かれている。
大阪維新の本質を見極めて、メディアの過剰宣伝に乗せられないようにしなければならない。
「一票の重さ」が問題にされるが、いま、私たちが気付かなければならないことは、「議員一人の重さ」だ。
「議員一人の重さ」と言っても体重のことではない。
2009年8月総選挙で民主党は308もの議席を得た。しかし、この議席は「シロアリ退治なき消費増税阻止」の旗の下に得た議席数である。
小沢新党、民主党内消費増税反対派および新党きづなが、この巨大な民意を背負っている。シロアリ増税に賛成した民主党議員は主権者である国民の負託を裏切った人々だ。
人数が多いだけで、主権者の負託という重さをまったく背負っていない。もぬけの殻の、抜け殻議員だ。
国会論戦では、これまで、主権者国民の声を反映する議員がほとんど質疑を行えなかった。変質民主党が主権者国民の声を代弁する議員を委員から排除したためだ。
小沢新党の誕生で、主権者国民の声がようやく国会質疑に反映される。トップバッターの森ゆう子議員の質疑には鬼気迫るものがあった。
大いに期待できる。
民主党衆院議員250名の重さは、小沢新党衆院議員37名の重さよりもはるかに小さいことを主権者国民は重視するべきである。
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