03. 2012年7月11日 00:30:31
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質問しなくなるクラブメディア、質問続けるフリー 原発事故「共同会見」、全体でも非クラブ系が6割に 佐藤裕一 00:07 02/01 2012 「挙手する記者がいなくなるまで終了しない」「ニコ動とIWJがネット生中継し録画も見れる」という異例の体制で進められた福島第一原発事故に関する共同記者会見。その7月〜12月の全ての質問と質問者を記録したツイッターユーザーがいた。そのデータを分析すると、参加人数では平均7割を占めた「記者クラブメディア」の質問回数が、昨年8月下旬の菅内閣退陣→野田内閣発足を機に減少に向かう一方、独立系メディアとフリー記者らが質問を増やし監視の眼を緩めなかったことが分かった。1会見あたりの比率では、当初の7割前後から3割前後へと減り、継続する力がなく飽きやすいクラブメディアの姿勢が改めて浮き彫りとなった。総数では、全質問1001のうち、非クラブメディアが約6割を占め、トップは弁護士を中心とする市民メディア「NPJ」の153回だった。(Ust頭出しリンクつき元データ等はエクセルダウンロード可)-------------------------------------------------------------------------------- 【Digest】 ◇ツイッターユーザーが記録 ◇時間無制限で長期間という異例の会見 ◇クラブメディア、参加人数の70%を占める ◇野田内閣発足で? クラブメディアの参加人数、減る ◇クラブメディアの質問回数、8月22日から減少 ◇NHKと共同通信の質問減少が目立つ ◇質問回数トップはフリー記者 1人でNHKより多く ◇資料ダウンロード -------------------------------------------------------------------------------- 「記者クラブメディア」は、質問回数も参加人数も、野田内閣発足後に大幅に減少した。熱しやすく冷めやすいマスコミの姿勢が現れた。東京電力が筆者に提供した、共同会見の参加人数などを記した資料(末尾よりダウンロード可)によると、毎回60人程度だった記者クラブメディアの参加人数は、野田内閣発足後には40人程度に減少していた。 会見参加人数は、事故収束の「ステップ1」完了が発表された7月19日から、政府と東京電力の統合対策室が解散された12月16日までの計40回分。新聞協会または民間放送連盟(民放連)に加盟するメディアを「クラブメディア」と独自に分類して、集計した。 ◇ツイッターユーザーが記録 質問回数について、共同会見をツイッターで実況し続けたドラえもんさん(@jaikoman)のデータを筆者が集計したところ、質問10回以上のランキングは、以下のとおりとなった。この16媒体で質問回数は計936回、集計対象全体の質問回数1001回の94%を占めた。 質問回数の上位16位(7月19日〜12月16日)所属または名乗り別集計 順 所属 質問回数 順 所属 質問回数 1 NPJ◎ 153 9 ネオローグ◎ 39 2 NHK 96 10 テレビ朝日 28 3 回答する記者団◎ 69 11 毎日新聞 22 4 ニコニコ動画 62 12 東京新聞 18 5 共同通信 59 13 産経新聞 16 6 朝日新聞 55 14 時事通信 11 7 読売新聞 55 15 ブルームバーグニュース 10 8 月刊ファクタ 39 16 日本インターネット新聞社 10 質問回数10回以上を表にした。◎印は実質的なフリー記者、または会見中にフリーを名乗ったことがある記者を示す。「フリーの誰々」と名乗り続けた人を「フリー連合」としてまとめると質問回数194回でトップになる。 153回で質問回数トップとなった「NPJ(News for the People in Japan)」は弁護士を中心とする市民メディアだが、2位のNHKよりも1.6倍も多く質問をしている。NHKの次が、質問回数69回の「回答する記者団」。筆者の屋号で、会見では「回答する記者団の佐藤」と名乗っていた。筆者1人で、共同通信、朝日新聞、読売新聞よりも多く質問していたわけだ。なぜ、こんな結果になったのか。
◇時間無制限で長期間という異例の会見 共同記者会見の名称は、「政府・東京電力統合対策室共同記者会見」。政府と東京電力による「福島原子力発電所事故対策統合本部」(後に統合対策室に組織変更)が2011年4月25日から12月16日まで計89回開催した記者会見で、情報の一元化によって確実性と透明性を高めることを目的に、政府側関係組織と東京電力が一堂に会しておこなわれた。 開催場所は、東京・新橋の東京電力本店3階にある200席ほどの大会議室で、平日はほぼ毎日開催、7月22日以降は月曜日と木曜日の週2回に変更された。大手メディアから初めて名前を聞くようなフリー記者までごちゃ混ぜになり、質疑は挙手する記者がいなくなるまで終了せず、そのため、会見は毎回3〜4時間にわたり、長いときは5時間も続くことがあった。 会見の内容は、ニコニコ動画とIWJが開始前の資料配布の様子から終了までネットで生中継し、視聴者はネットで「記者はこれを聞け、あれを確認しろ」と声を上げ、それを見ていた一部のフリー記者が質問するという状況も生まれた。ツイッターや2chでは質疑内容をリアルタイムで書き起こす人もあらわれた。*IWJ=ジャーナリストの岩上安身氏によるインディペンデント・ウェブ・ジャーナル。 質問者の集計用データを提供してくれたドラえもんさんも、常連視聴者の1人。何月何日の会見の何時何分からどこの誰が何の質問をしたかを記録し続けており、筆者用に、質問者を集計できる形式に整理してくれた。「報道に疑問を持ち記者に感心をもったことがきっかけで、(7月以降のデータに)質疑の抜けはほとんどないと思っている」という完成度だ。 ◇クラブメディア、参加人数の70%を占める 共同会見には、統合対策室に申請して登録されなければ入れない.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。 http://www.mynewsjapan.com/reports/1560 |