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橋下政党の劣化は歴然、国政候補者擁立は50人以下、小沢新党200超えに遠く及ばず
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2012年07月05日 世相を斬る あいば達也
見出しの話題に行く前に、ひとこと言っておきたい事がある。笠間と云う検事総長の「可視化後退させない」を言う為に開いた記者会見だ。官僚ヨイショテレビ局NHKなどは、この取り調べ可視化問題をトップニュースで必要に報じ、挙句の果てに、続く番組“クローズアップ現代”で延々と報じたようである。笠間何とやらが総長に就任した時、郷原氏は「最も誠実な検事総長」と絶大な評価をしていたが、トンだ食わせ者であった(笑)。日本最大の暴力装置の親分は、所詮暴力装置の枠から抜け出すことが出来ない証左のような裏切りである。
可視化が全面であろうがなかろうが、もうそんなレベルのお茶濁しで、警察・検察の取り調べがどうのこうの、今そのような問題を取り上げて何とする。そう云う事ではないだろう?捜査そのものを捏造したり、捜査関係書類を改竄、イヤ〜作文したり、もう出鱈目の限りを尽くしているわけで、可視化で何かが解決すると云う次元の話ではないのだ。検事らが、どのような犯罪を犯そうと、証拠不十分、嫌疑なしって具合で、すべてが不起訴にすると云う根っから腐った集団。今さら、変える変えない改革なんて言葉を使う権利すら存在しない。庶民の目から見れば、合法的暴力が是認されている無法者集団である。よくもいけしゃあしゃあとテレビに顔を出せたものである。糞喰らえ!
さて本題だ。マスメディアは与党民主党が過半数を制しているの、不信任案は出せないの、初っ端から刃こぼれを起こす小沢新党等々、好き勝手一本調子で語っているが、内心は「これってマズイかも?」と思っているマスメディアもある事はある(笑)。朝日新聞と毎日新聞だ。産経・読売は前後の見境なく吠えているが、朝日は小沢一郎の政治行動を、坦々と伝えるだけにしている。あの小利巧新聞が、足踏み報道をしている。この理由は何だろう?決まっている、結構ヤバい状況が生まれていると気づいたからに相違ない。
小沢新党に期待しない、7割〜8割。こういう表現をすれば印象的には、何だダメじゃん!となる。しかし、裏を返せば2割から3割の期待度が存在すると云う事だ。現実には、小沢新党の党綱領も、政権公約も公式なものは影すらないのだ。少なくとも「政権公約は守りません!増税・原発推進政党です!」と云う野田民主党が国民の支持を受ける可能性は皆無だ。裏では、霞が関暴力装置と検察国税がタッグを組み、クーデター談合は仙谷にお任せしています、と云う政党なのだから、国民の支持が集まる事はあり得ない。まだ15%程度の支持率があるようだが、小沢新党の姿形が明確になるにつれ、15%支持率は一ケタ台になるだろう。
そんな一ケタ台は自民党にも波及する。なにせ、民自公で皆で渡れば、国民なんて怖くない。それだけが唯一の拠りどころ政党なのだから、国民にアピールするべき言葉がないのである。国民の積りつもった不満や鬱積を一つでも解決する道筋を提示できないわけだから、支持率が一桁になるのは当然だ。一定の支持母体組織票と云うものがある事と、衆議院選が小選挙区比例代表並立制 である事などが理由で、大政党ほど有利と言われるが、支持率が一桁台に陥る政党が、現時点で大政党だからと云って、解散後に大政党である保証はなくなる。
政治評論家は、いかにも尤もらしい選挙予測を書かざるを得ないので、過去のデータに頼ることになる。実はそこに落とし穴がある。民主党は政権与党でありながら、09年総選挙で308人の衆議院議員を国会に送ることになったのだが、12年7月3日現在売れ残り民主党衆議院議員は約250人となった。なんとなんと、58人も国会議員が離党したのである。政権政党で、19%の国会議員が逃げた政党などと云うものは前代未聞、未曾有の出来事で、100年に一回あるかないかだ(笑)。その上更にだ、逃げ遅れ組・創業者である鳩山由紀夫ら25人から30人が、野田民主党離党予備軍として存在する。彼らが離党したら、28%の離党者を出す政権政党だ。あり得ないだろう(笑)、それ程松下政経塾政治とか、似非社会主義偏向政治家の危うさ極まれりと云う事だ。
つまり、次期衆議院選挙は過去の如何なるデータも通用しない選挙戦が展開されるのは間違いない。組織票と云っても利益が還元される保証があるから支援するわけで、保証しても実行しないであろうと云う構図においては、組織票が忠実な投票行動をすると云う保証はない。また、次期衆議院選の特長は、男女の投票行動に大きな差が生まれる可能性を秘めている。企業に籍を置く夫である立場と、家計を預かる主婦の立場に、大きな温度差が生まれる可能性が大いにある。その点で、小沢新党の女性陣の声は貴重なのである。
また、次期衆議院選においては、原発再稼働問題でも、大きな温度差が生まれると云う事だ。放射汚染への反応度は女性と若者へ大きな影響を及ぼしている。脱原発、反原発と云う厳然たる国民層が新たに加わるのだから、民主・自民の組織票など、まったく当てにならないのが事実なのである。この辺を、マスメディアはいとも簡単に、“見ざる聞かざる言わざる”なだけで、本当は非常に怖れている。負け組の立場に追い込まれた若年層。福祉切り捨てで、生き残りのかかる老人層も新たに国民層を形成しつつある。
このような選挙区事情を小沢一郎は知っているだろう。故に、誰が離党を渋ったとか、参加してきたとか、多くの関心を示さない。正直、現在の小沢新党に参加する衆議院議員だけで、政権を取ることは出来ないわけで、まだ影も形もない衆議院選立候補者200人程度を擁立しなければならないのだ。まぁ、最終的に単独過半数は厳しいであろうが、200人近くは擁立したい。最低でも160人近い候補者を探さなければならない。おそらく、一定の目処はついているだろうが、充分とは言えないだろう。
ただ、解散総選挙は近い。年内より早まる可能性の方が大きい。一番可能性があるのが、8月解散、9月投開票だ。7月解散もゼロではないだろう。そうなると、相当に忙しい。大阪維新の会潰しの為にも、小沢新党の準備不足を突く為にも、自公は早期の解散総選挙を目論むだろう。今の野田佳彦に堪える器量はあるだろうか?多分ない。総辞職か解散だ。総辞職しても問題は解決せず、話はこんがらがるばかり、おそらく解散しか道は残っていないのだろう。この時の、小沢新党のとっておきの手は、言わぬが花かな(笑)。チョイとヒントを出しておけば、内需拡大に貢献する経済グループからの大擁立じゃないのか、と云う事だけにしておく。
そうそう、橋下の国政進出の話でしたね。これは、相当に出遅れ気味、無理なのではないのだろうか。あと一年あれば相当の準備も可能だったろうが、現時点で、朝令暮改を飽きもせず繰り返している橋下では、何を信じて投票行動をすれば良いのか、皆目見当もつかない。まぁ関西圏で、一定の勢力は握る可能性はあるが、あくまで関西圏限定政党になるだろう。つまり、2、30人の議員を送りだすのがやっとだろう。船中八策を全部是とする国会議員が存在するとして、5人に満たないのは確実だ。たちあがれ日本の当選議員も平沼、園田が精々、石原新党なんてモノは、メディアのネタに過ぎないとなるであろう。読売が一応以下のように報じている。
≪ たち日、「石原新党」へ本格始動…維新と隔たり
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120705-OYT1T00037.htm
たちあがれ日本(平沼代表)は4日、次期衆院選の公約の原案「政策宣言」を発表した。 同党は、石原慎太郎東京都知事を党首とする「石原新党」の中核になる見通しで、この日の政策発表により、新党に向けた動きを本格化させた形だ。政策宣言は、消費増税や原発再稼働などで石原氏が連携を模索する大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)の主張と相いれない内容も多く、調整の難航が予想される。
たちあがれ日本の藤井孝男参院代表は4日の記者会見で、「石原知事と綿密に打ち合わせたわけではないが、日ごろの意見は伝わっている。当然、新党ができた時の基本として取りまとめた」と述べた。
実際、石原氏の主張が随所に反映された。憲法や外交・安全保障など「国のかたち」に関する項目にその傾向が顕著で、石原氏が購入計画を進める沖縄・尖閣諸島に関しては、自衛隊の配備を明記した。石原氏の持論である日本の核武装は、党内の慎重論を踏まえて見送ったが、日本周辺に核保有国が多い現状 を踏まえて核攻撃への対応策のシミュレーションを行うことを盛り込んだ。こうした保守色の強い内容が、維新の会に受け入れられるか、懸念する声もある。≫(読売新聞)
初めから、橋下と石原が組むわけはないのは常識で、慎太郎が目立ちたいが為のパフォーマンスをしたに過ぎない。橋下もいい迷惑だったに違いない。石原のお陰で、支持率を数%落としたのは確実だ。此処に来て、みんなの党がそれなりの力を発揮する可能性は残したようだ。少なくとも、反官僚は売りになる。ただ、親原発が足を引っ張るだろうから、結果は微妙だ。 *やはり、ポピュリズムであっても、「反消費税・脱原発公約」はインパクトが強い。この両方の理念を堂々と政権公約に出来る政党は強い。そこが小沢一郎の自信に繋がっている。その上、有り難いことに、09年(民主党)マニュフェストの理念を悉く温存できるのだから、小沢新党のために、今回の政争が起きていると言っても過言ではない。小沢支持の皆さま、心おきなく選挙に立ち向かってください。筆者は既に、250票固めましたよ!少ないようですが、ネズミ算ってこともあるから、それで充分。オヤスミナサイ!
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