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●JNN NEWS(2012/06/30)
カネなし、支持なし、展望なし ― 大マスコミは、“はぐれガラス”の小沢しか伝えようとしないが、ハッキリ言ってここまでの大一番、小沢一郎の勝ちだ。
すでに3回を数えた小沢と興石幹事長のとの会談では、困って狼狽している野田政権執行部の思惑が見え隠れしている。
野田政権は、小沢グループに出て行かれれば、グラグラだ。離党規模が40人前後にとどまり、少数よ与党に転落しなくても、お先は真っ暗だ。
小沢に近い「新党きずな」の9人が合流すれば、内閣不信任案の単独提出が可能な、51人になる。
いつ小沢が不信任案を出してくるかは不明だが、小沢にキャスチングボードを奪われ、さらに増税法案では合意までこぎつけた自公両党だって、どのように動いてくるか読めなくなる。
今後の政権運営を考えれば、反増税派の処分を穏便に済ませ、離党者の規模を40人以下に抑えたいが、それは自・公が許さない。「俺たちが増税に強力してやったのに、民主党は弱腰だ」と。
一方、谷垣総裁は「合意を真剣に推し薦めていく力がなくなったと考えたら、お付き合いはしない」と合意破棄をチラツかせて、野田政権に揺さぶりをかけている。
現在、野田は自分でもどうしてよいのか分からない。だから小沢との交渉は、すべて興石任せ。それだけ追い込まれている証拠だ。
場合によっては、消費税は法案は廃案。谷垣も悶絶。野田首相は総辞職に追い込まれ野垂れ死にすることも十分考えられる。
国民生活の命運が委ねられている小沢の動向に、これからの目が離せない。
(日刊ゲンダイ6/30日週末特別版より)
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