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小沢新党 余裕の週明け延期
http://gendai.net/articles/view/syakai/137323
2012年6月30日 日刊ゲンダイ
3回目の会談も平行線
<結論持ち越しは執行部サイドの都合>
3回目の会談も平行線に終わり、「結論」は週明けに持ち越しだ。
29日に民主党の小沢元代表が輿石幹事長と約40分にわたって会談。終了後、小沢は報道陣にこう説明した。
「今の事態を解決する妙案が見つからず、この週末、お互いに何かいい知恵があるか考えてみようということで別れた」
「私自身、多くの同志に一切を任されておる立場でございますので、週明け月曜日には、いずれにしても結論を出さなくてはならない」
輿石からの要請があれば、月曜日に再度、会って話をするという。
計2時間に及ぶ3回の会談で、小沢が一貫して求めているのは、民主党が「国民との約束」を守ること。つまり、消費税増税法案の撤回だ。これができないのなら離党するしかないと、「最後通牒」を突きつけた。
だが、法案は衆院で可決され、3党合意の破棄も現実的には不可能。何度話し合ったところで解決策など見つかるわけがない。最後は決裂するしかないのに、なぜ何度も会う必要があるのか。
「新党の展望がないから離党に二の足を踏んでいる」と解説するメディアもあるが、小沢のハラは決まっている。離党の決意は固い。少しでも時間を稼ぎたいのは、輿石ら執行部の方だ。
「輿石さんから『金曜日中に結論を出すことだけはやめて欲しい』と強く頼まれ、月曜日まで待つことにしたのです。輿石さんに最後まで礼を尽くすことで、円満に別れたいと考えているのだと思う」(小沢グループ参院議員)
輿石お得意の“先延ばし作戦”だが、時間を稼いだところで起死回生の策が見つかるわけではない。執行部は、離党者の切り崩し工作を仕掛けているが、造反議員の離党意思は固く、引き剥がすのは容易でない。小沢グループの集団離党を許せば、輿石の責任問題にもなってくる。
「幹事長を辞任して、参院会長にはとどまるのか。人事上の根回しの時間も必要だ」(民主党参院幹部)
野田にしてみても、これから増税法案の審議が始まる参院を束ねる輿石に辞められるのは痛い。小沢グループが抜ければ、参院で第1会派を自民党に明け渡す可能性もある。野田自身の責任も問われ、党内から突き上げをくらいかねない。
輿石と野田は苦悶の週末を過ごすのだろうが、一方の小沢は余裕の構えだ。
「輿石さんに『努力するから待ってくれ』と言われ、むげにもできなかったのでしょう。小沢さんは、優し過ぎるところがある。昨年の不信任案の時も、菅前首相が『一定のメドがついた段階で辞任する』と表明したため、武士の情けで、トドメを刺すことはしなかった。菅さんが居座りを決め込み、やはり不信任案で倒しておくべきだったと悔やまれましたけどね」(小沢グループ中堅議員)
輿石の顔を立て、月曜日までは待つ。だが、週明けに小沢は堂々と決別を宣言。この日が民主党瓦解の始まりとして、日本政治史に刻まれることになる。
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