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2012年6月26日 (火)
野田シロアリ増税に対する鳩山元首相コメント
野田内閣の「シロアリ退治なき消費増税」法案の衆議院採決に際して、元内閣総理大臣の鳩山由紀夫衆議院議員がご自身の公式サイトにコメントを発表された。
http://www.hatoyama.gr.jp/activity/detail.php?id=92
以下にその全文を転載させていただく。
正論そのものである。
国会の議席数では、シロアリ増税賛成者が多数を占めているが、その理由は、シロアリ増税阻止の公約によって得た議席で当選した議員の多数が、シロアリ増税に賛成したからである。
こうした議員の詐欺行為により、民意と国会議員構成に巨大なズレが生じている。
次期総選挙では、民意と国会議員構成のズレが修正されることになる。
そのことが意味することは、シロアリ増税に賛成した民主党議員の大半が落選するということだ。「主権者国民連合」は、シロアリ増税に賛成した民主党議員の落選運動に全力を注ぐ。
改めて、公開質問状の全容と落選運動の対象者を公開したいと考えている。
まずは、鳩山由紀夫元首相のコメントをご高読賜りたい。
社会保障と税の一体改革関連法案採決にあたって
私は6月26日の衆議院本会議に緊急上程される「社会保障と税の一体改革関連法案」の採決において、政府提案の消費税法改正案については、反対いたしました。
3年前の政権交代で国民が望んだのは、これで日本の政治が変わるということではなかったのでしょうか。そして、その多くの声に応えるために、最もしなければならなかったことは既得権との戦いであったはずでした。
既得権により身動きが取れなくなっている政治、経済の現状を変え、国民の皆さまが主人公になって、もっと不公平感なく豊かさを感じて生きていけるような世の中にしよう、というのが我々の主張であり、官僚任せの政治から政治主導へ、それも国民が主導する政治にしようということでした。
そのために総理大臣にまで押し上げて頂き、国民の圧倒的な支持の下、既得権に甘えた集団にメスを入れる努力をしました。しかし、米国の意向を忖度した官僚、財務官僚、大手メディアなど既得権側の抵抗は凄まじいものがありました。その力に十分抗し得なかったのは私の不徳の致すところと申し訳なく思っています。
私が目指した方向は決して間違ってはいなかったと今でも思っていますが、その後の政権が、私を反面教師にして、「官僚、米国に抵抗したからうまくいかなかったのだ、そこをうまくやればいいのだ」と180度民主党の進むべき方向が転換されました。
何のために政権交代がなされたのか、という憤りを強く感じています。再稼働を含む原発問題、TPPも全く同じ発想です。
そしてこの消費税増税法案です。消費税を上げることは、官僚中の官僚組織、財務省の悲願なのです。
この増税法案に対して地元の意見を聞きました。79%の方が反対意見でした。また、消費税のアップはいずれやらなければならないとも多くの人々が思っています。
しかし、とくに地方にお住まいの方々にとって、一人平均10万円の増税はとても家計を厳しくしてしまうのではないでしょうか。まずは景気を良くすることが最優先です。
私は、「4年間は消費税を上げる必要はない」というマニフェストを掲げて戦った張本人であり、その間に、野田総理も言ったように、シロアリ退治を徹底的にやるべきであり、シロアリ退治をしないで消費税を上げても、甘い汁を吸いに来るシロアリにたかられてしまうことになるのです。
社会保障と税の一体改革と嘯きながら、社会保障の部分がよく見えません。最低保障年金や後期高齢者の問題など、一番強く訴えたことを、これから国民会議にかけるということであれば、国民会議で結論が出た時に、その財源をどこに求めようかという議論をしても遅くありません。
今民主党に必要なのは、原点に立ち返った政権与党としての理念と政策だと思います。
本来であれば今は、昨年3月11日に東北地方が受けた未曾有の大災害を、国民が一丸となって団結と絆の名の下に復興を目指して力を合わせて尽力している真最中の筈です。
それが現実はその教訓を生かすことなくいつの間にか過去のこととして忘れ去られようとしています。政治の責任は3・11を風化させてはならないのです。
現執行部は政権与党としての使命を忘れ、先の選挙で国民がNGを出した旧態依然の自民党の姿そのものに成り下がってしまった感すらします。
原発事故の影響で今でも16万に及ぶ人たちが放射能の洗浄も行われず避難生活を不本意にも強いられているにも拘わらず、野田内閣は経済活動を優先するあまり、事故原因が究明されず国民の多くが疑問符を感じる中、原発再稼働に踏み切りました。
そしてこの渦中に国民に負担を強いる消費税増税を自公民の談合政治で成し遂げようとは言語道断です。
民主党が政権与党として国民の期待を担うべきことは何なのでしょうか。
単なる消費税増税法案採決の数合わせだけをニュースの焦点として取り上げる報道も問題です。今はまだ東北復興の途中であり、福島の原発事故を教訓として今何を論じていかなればならないかに気づかなければいけないのです。
マスコミは政局を占っているときではありません。復興に向けて日本が一丸となっている真摯な日本国民の姿に世界の多くの人々が感銘を受けた事実を忘れてはいけません。
民主党の創業者として立派に振る舞ってほしい、という声も党内から頂いています。
私は民主党を誰よりも愛していますし、その思いで今日まで行動してきたつもりです。
今は、民主党を正しい道に戻すことが私の役割であると思っていますし、間違ったことだけは絶対にやらないという覚悟で仕事をしたいと思っています。
6月26日
鳩山由紀夫
野田佳彦氏は今日の会見で、何かをする前にやるべきことがあるとの考え方を否定したが、2009年8月にどう発言していたかを、よく見比べていただきたい。
「シロアリ退治しないで消費税を上げるんですか」と、シロアリ退治をしないで消費増税に進むことは許さないと明言していた。
野田佳彦氏2009年8月15日演説
http://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo
同時に、シロアリ退治しないのは不信任だと声を張り上げた。
野田佳彦氏2009年7月14日演説
http://www.youtube.com/watch?v=-3wVwe8a_8c&feature=player_embedded
岡田氏はマニフェストは絶対に実行すると宣言していた。
岡田克也氏2009年8月11日演説
「わたしたちの魂がこもったマニフェスト」
http://nicoviewer.net/sm13731857
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