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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012062002000120.html
2012年6月20日
検事による虚偽の捜査報告書問題について、小川敏夫前法相が十九日の参院法務委員会で法務省を徹底追及した。刑事局長は捜査中を理由に事実確認を拒んだが、身内に甘い処分を決めるようでは、とても検察立て直しどころではない。
問題の報告書はインターネットで流出している。私も入手して読んでみたが、ひどいものだ。全部がデタラメと言っていい。
たとえば冒頭で「あなたは被告人の立場だから取り調べに応じる義務はないと伝えた」と記している。ところが、調べられた石川知裕衆院議員(小沢一郎民主党元代表の元秘書)の録音記録によれば、調べた田代政弘検事は石川氏に隠し録音していないかどうか尋ねただけだった。
その後で一月の取り調べ状況のやりとりなどが記載されているが、これも録音記録には一切、出てこない。架空の記述である。
それだけではない。当時の東京地検特捜部長に宛てた副部長名による別の報告書も虚偽部分を引用している。報道によれば、この報告書を書いたのは実は「特捜部長」自身だったという。
前法相は質疑で田代報告書自体も田代検事以外の別人によって手が加えられていた可能性を示唆した。
これでは二重、三重のデタラメではないか。「暗黒捜査」の怖さを感じる。法務・検察当局はどう始末をつけるつもりなのか。厳正な捜査に基づく法的処分が必要だ。
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