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違法ダウンロード:罰則を科す法案 猛進する監視社会「国民皆犯罪予備群」
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/47b6b361fb8792e007d9570258043c25
2012年06月20日 世相を斬る あいば達也
先ずは右翼週刊誌・文春の小沢夫人の手紙の件の報告。有田芳生氏のツィッターのつぶやきで、小沢夫人和子さんが後援者に送ったと謂われる“ニセモノ手紙”の真相が見えてきたようだ。どうも和子夫人が頭に血がのぼった時、夫小沢一郎に対する愚痴の数々を、特定の一人の強力な、ごく親しい支援者の女性に送ったのだろう。勿論、私信なので、その愚痴手紙を誰に見せたものでもないが、その女性が、異なるごく親しい女性に、何となく井戸端会議の話題として無邪気に語った。
その伝聞情報を入手した何者かが、松田賢弥に繋がる人間に吹聴した。そこからはヒントでピンと、と云う流れで、あのような手紙が十数通も偽造されたと考えるのが妥当なようだ。時期が来れば、すべて文春記事の殆どが、松田と文春取材班の捏造と判るのだろうが、判った頃には、政治局面は次々のステージに移っている。田中角栄を叩いた立花隆、田中健五、花田紀凱と脈々と右翼思想集団を構成し、「文藝春秋」「週刊文春」「諸君!」等を通じ、似非右翼イデオロギーの背景をなしている。未だに営業力が強く、本屋では他の書籍が隠れてしまう程の平積み陳列を行い、威力を行使している。まさに偏向右翼の巣窟のような出版社だ。
さて本題「違法ダウンロード:罰則を科す法案」について考えてみる。たしか、この“違法ダウンロード”は文化庁かなんかの審議会で、相当前から審議されていたが、到底罰則化する類の問題ではないという結論になっていたはずだ。民主党内でも、“違法ダウンロード”は問題だが、罰則を附す法律にすべきとは思えない、と云う結論に達していた。ところが、消費増税法案問題の擦った揉んだ(すったもんだ)の影に隠れ、コソコソと法案が通過してしまった!この泥棒ネコのような振舞いを単純に、『音楽業界がCDの売上激減に悲鳴を上げ、自民と公明にロビー活動を重ねた結果』と分析するだけではいけないようである。毎日新聞がこの問題熱心に報じているので、先ずは記事を二本読んでいただこう。
≪ 違法ダウンロード:罰則を科す法案 審議なく衆院を通過
http://mainichi.jp/select/news/20120616k0000m010001000c.html
音楽や映像を違法に複製した海賊版をインターネットを通じてダウンロードする行為に罰則を科す著作権法の改正案が15日、衆院本会議で可決され、参院に送られた。来週にも成立する。衆院本会議に先立つ文部科学委員会では刑罰にかかわる部分の審議をせず、法曹関係者などから「言語道断」と批判する声が上がっている。
映像や音楽の海賊版をネット上に配信するアップロードは最高懲役10年が科されている。ダウンロードも 2010年に違法になったが、罰則は「違法性が軽微」として見送られた。文化審議会著作権分科会も刑罰化に結論を出していない。しかし音楽業界の「違法化後も被害が減らない」との主張を受け、自民、公明両党が刑罰化を求め、民主党も受け入れた。 15日の衆院文科委では政府提出の著作権法改正案の質疑終了後、自公が違法ダウンロード刑罰化を修正案として提案。質疑や参考人招致を省き、自公民の賛成多数で可決された。
民主党議員らは「与野党で合意したから(質疑は不要)」と説明したが、宮本岳志氏(共産)は反対討論で 「人権にかかわる重大な内容なのに、委員会運営を強引に進めた」と批判した。 法案では、違法と知りながら映像や音楽をダウンロードすると2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科される。今国会で成立すれば10月1日に施行さ れる。≫(毎日新聞:青島顕)
≪ 違法ダウンロード:法案 クリックするだけで「犯罪」も
http://mainichi.jp/select/news/20120616k0000m040035000c.html
ネット空間には映像や音楽ファイルがあふれる。法曹関係者は、合法・違法を見分けられずにダウンロードボタンをクリックするだけで、誰もが犯罪に巻き込まれかねないと警鐘を鳴らす。
元検事の落合洋司弁護士は「違法ダウンロードをするのは主婦や未成年者も多いのではないか。人気のある ファイルなら10万〜100万回単位でダウンロードされる」と話す。 映像や音楽の権利者が告訴しないと罰せられない「親告罪」だが、落合氏は「いつ誰がダウンロードした か、権利者には分からない。違法アップロードした業者らの捜査から、たまたま判明した人が警察の情報をもとに告訴され、一罰百戒のように逮捕されることもありうる」と指摘する。
一方、日本レコード協会は「処罰対象は違法配信だと知りながらダウンロードした場合。正しく理解されていないのではないか」と反論する。落合氏は「違法と知っていた場合と、まったく知らなかった場合の間にある“グレーの部分”があいまいだ。未必の故意(状況から知っていたと評価されてもやむを得ない場合)を認定されうる」と懸念する。刑罰化には日本弁護士連合会も反対の会長声明を出していた。
審議を省いた衆議院への批判も聞かれた。文化審議会著作権分科会の小委員会委員を務めたこともあるジャーナリストの津田大介さんは「ネットユーザーは 9500万人とも言われて影響が大きいのに、民主が自公にすり寄って政局の駆け引きに使うなんて。国民不在で不透明だ」と話した。≫(毎日新聞:岡礼子、青島顕)
津田大介氏が語るように、消費増税法案修正協議の生贄の一つにされた悪法のようである。“違法ダウンロード”と云う行為が、多少無意識に著作権を侵害している点は認めるとして、その咎めは意図的“違法アップロード”の範囲にとどめるものであり、それをネット文化に根づいているDLに波及させるとは、レコード業界の音楽著作権への過剰な保護だともいえる。違法なアップロードにしても、その曲や映像が5,000万〜9000万の人々に流布すると云う事が、CDの売り上げや人気ランキングにおいて、販売上のマイナスだとばかりは言えないと考えるべきである。論理的検証なしに、音楽業界がロビー活動をした功績と云うもの、肯けない。
筆者は、音楽業界のロビー活動を梃子に利用した勢力の存在の方が気に障る。業界や自民・公明の政治家より、数段狡猾な連中が、お馬鹿なロビー活動に便乗した動きと推察している。勿論、狡猾な連中と云うのは霞が関に棲んでいる。またぞろ日本国家の“司法関係者”の登場である。直接的に警察が携わるが、検察も携わり、裁判所も携わる。それこそ、腐った日本の司法組織に、新たな“飛び道具”を与えるのが目的ではないか、とも推測出来る。親告罪だと但し書きを入れた点が、如何にも怪しい。単に誰かが訴えたら捜査するよと云う事で、告訴者を捏造する程度は、彼らの範疇では造作もない(笑)。
たかだか3、4千億円の総売り上げのレコード業界の著作権を守るためと云うのには大仰過ぎる。目的が別の処にあると考える方がストンと納得出来る。この法律が警察権力や行政官僚の裁量により、何処までも拡大解釈し、国民の多くを潜在的犯罪者集団に仕立て上げようとしているのかもしれない。昔の警察の出世街道は公安警察だったが、今では生活安全警察が歴然と幅を利かせている。現在の警察庁長官も警視総監も共に、警察庁生活安全局長出身者だ。
警察組織において、生活安全部と云うセクションは、警視庁でいえば9つある部の一つ。その他主だった部署は交通部、地域部(街のお巡りさん)、公安部(今じゃ暇なセクション?)、刑事部(カッコいいデカ?がいる)、組織犯罪対策部(主に暴力団、銃器・薬物対策や国際犯罪対策で刑事部捜査四課が独立)などがある。そこで、当該の「生活安全部」って部署を調べてみた。生活安全部は、少年犯罪、経済環境事犯およびサイバー犯罪など、防犯保安活動全般を手がける。前述したように、警察関係の主だった幹部が、この生活安全部出身と云うのは偶然ではないのだろう。今後の犯罪が、このセクションが扱う案件が増加する事を想定しているのだろう。
地域防犯、警備業・質屋営業・探偵業の許諾、ストーカー対策、性犯罪等に係る安全対策、経済犯罪担当(国際的違法金融取引含む)、保安課(風俗・不法就労・賭博担当)、わいせつ風俗事犯・売春の調査取締り、インターネット異性紹介事業児童誘引行為規制法の届出監督、サイバー犯罪対策及び取締り等々、時代を反映した犯罪を担当する部署と考えて良いのだろう。おそらく、警察の考えは、サイバー犯罪への対応と云うのが主眼にあるのだろうが、サイバーの世界と云うもの、国民生活において、最も尊重されるべき個人情報やプライバシーとの境界線が明確でなく、極めてセンシティブな部分に容易に司直の手が入り易くなった点、注視すべきだろう。簡単に歪曲運用や歪曲解釈を生む可能性は高い。
警察組織の話にのめり込むと、蟻地獄に嵌りそうなのでやめておくが、昨今の警察や検察等々、我が国司法機関への信頼度が、極めて低くなっている現状を考えると、キチガイに刃物と云う表現は言い過ぎだろうが、そのような危険を孕んでいる事を指摘しておきたい。筆者なども、結構多くのマスメディアの記事引用をしながらコラムを書いているが、違法アップロード、ダウンロードの範囲が、ある日音楽や映像から、マスメディアの記事引用にまで拡がる可能性は非常に高い。そのコラムが、反政府的であれば、何らかの圧力をかけることもあり得るし、最終的には言論弾圧・情報統制等のパワーを発揮するかもしれない。
野田佳彦の恥かき「シロアリ退治街頭演説」などの拡散も、この法案で云うところの犯罪構成と認定されれば、摘発と云う事態も想定される。選挙中における「落選運動」等のネット活動も、無理矢理、この法律で取り締まらないとも限らない。違法DLの取り締まり自体に、具体的実効性はないのに、警察庁は飛びついた点が怪しいわけだ。別件逮捕のツールが一つ増えてわけだし、暴排条例と暴対法改定とのマッチングも絶妙。警察官僚から下っ端に至るまで、天下り先がゴマンと増えた点も忘れてはならない。
必ずしも筆者がひねくれ者だから、善意の法案を以上のように解釈していると思う人は、思っていただいて結構。ひねくれていようといまいと、個人の勝手であり、特に妄想的分析をしているとも思っていない。オウムの高橋克也容疑者や渋谷通り魔殺人の渡辺知宏容疑者の捜査段階での資料として公開された、街頭監視カメラの数の凄まじさ、凶悪犯の検挙に役立つ分には大変結構なことだが、常に国民は監視された世界で生きて行くと云う、窮屈感は否応なく存在する。善良に生きていても、潜在的犯罪予備軍と国民がみなされて行く、監視社会、警察国家、これで良いのかなと思う。
しかし、政治家が嬉々として、政治クーデターを厚顔無恥にやってのける状況を見ていると、主権在民とか、民主主義とか、個人の自由とか、今や「死語」になっているのかもしれない。20日には、両院議員懇談会なのだろうか?誰も一任していないのに前原ひとりで「一任取り付けた」、それを許す民主党執行部と云う事か。最後は輿石の「党議拘束かける問題ではない」と発言するかどうかがポイント。
小沢、鳩山も今度は腹を括ると思うのだが、もう一丁粘り腰と云う可能性もないことはない。自民党の谷垣が、解散も出来ずに、宙に浮く。財務省からも梯子外され独りぼっちと云う事もあり得る。自民党の分裂の方を誘引しようと云う高等戦術も考えられない事はない。本気で、民主党解体に向かうのは、解散総選挙時と云う可能性もある。どうも、次なる注目点は「党議拘束の有無」に掛かっているようだ。輿石が党議拘束をかけると言った瞬間に、民主党は分裂、自民党になると云う事のようだ。
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