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留任なら指揮権発動した 小川敏夫前法相インタビュー (時事通信)
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2012/6/12 時事通信 :「日々担々」資料ブログ
留任なら指揮権発動した =小川敏夫前法相インタビュー=
(時事通信2012/6/12)
http://www.jiji.com/jc/v?p=politician-interview_ogawa_toshio-01
小川敏夫前法相は、時事通信のインタビューに応じ、小沢一郎民主党元代表の政治資金規正法違反事件をめぐる捜査報告書の虚偽記載問題について、内閣改造で留任していたら指揮権を発動する方針だったと明らかにした。小川氏は法相退任時に発動を検討していたと表明、波紋を広げた。
指揮権は、検察庁法に定められた法相の権限。個々の事件の捜査について検事総長を通じて法相が指揮できる。ただ、捜査への政治介入になりかねないとの理由で発動には否定的な見方が強く、実際に発動されたのは1954年の造船疑獄で犬養健法相(当時)が佐藤栄作自由党幹事長(同)の逮捕を控えるよう指揮した1例のみ。発動後、犬養法相はその責任を取って辞任している。
インタビューでのやりとりは次の通り。
−いつから指揮権発動を考えていたのか。
法相就任前から石川知裕衆院議員を取り調べた報告書の虚偽記載問題は、きちんと捜査をしないと検察への信頼は地に落ちると思っていた。これまでも法相として事務方にしっかりした捜査をするべきだという考えを伝えてきた。しかし、5月に入り、「捜査を担当した東京地検特捜部の田代政弘検事(当時)を不起訴処分にする方針」という検察のリーク情報を基にした報道があった。虚偽記載は検事の記憶違いということで幕引きにするつもりだと思った。それでは国民の理解を得られない。
法相として何をすればいいのか。これまで指揮権に抵触しない形で抽象的に法務省にしっかりした捜査を指示してもまったく無視される状況だった。検察は私の意見に馬耳東風だった。そういう状況を踏まえ、法相としてできることは何かと考えた結果が指揮権発動だった。
−検察に捜査について何らかの指示をしたのか。
検察にはいっさい接触していない。法務省の事務方に対してだけ指示をした。法務省上層部にはあっちこっちこちょこちょと動く人間もいるので検察に私の考えは伝わっていると思う。
■国民の理解は得られない
−5月11日の野田佳彦首相との会談で指揮権発動の方針を伝えたのか。
(当時は)指揮権発動もあり得る、そういう覚悟も必要だという認識だった。しかし、5月下旬に検察が田代検事を不起訴にする方針だという報告を法務省から受け、指揮権発動を決断した。(不起訴は)おかしいと思ったが、法務省は「記憶違いを覆すことはできません」と説明した。
−法務省から不起訴の報告を受けた時の受け止めは。
(報告に来た法務省の事務方に)「検事の記憶違いでこれは崩せないという説明は国民の理解を得られる結論だと思うか」という言葉をかけた。すると、「いや、そこら辺は…」と口ごもった。少なくとも私の前では、国民の理解は得られないと認めたようなものだった。
−指揮権発動を誰かに相談したのか。
一切していない。相談して検討していることが漏れれば、つぶされると思った。ただ指揮権と言う単語を出して、周りの反応をみたことはある。冗談みたいに言って。法務省政務三役との雑談の中で話題にしたことはある。ただ、私自身が発動する、やるぞと言ったことはない。
−首相はなぜ了承しなかったのか。
首相に発動を止められたという認識はない。その時首相は「わかった。それでよい」とは言わなかったが、「絶対駄目だからやめろ」とも言われなかった。いきなり私が指揮権と言ったので驚き、即断できなかったのだろう。私の気持ちでは出直してまた相談しようというつもりだった。
−法相権限の指揮権発動をなぜ首相に相談したのか。
発動すれば大きな騒ぎになるので事前に話しておくべきだと考えた。(留任なら)今月5日に首相に再び会い、「法相として指揮権を発動する。責任は全て私が負う」と伝えるつもりだった。
−「起訴しろ」という指揮権発動をするつもりだったのか。
実際に発動しなかったので詳細は控えるが、きちんと捜査しないといけなくなるような指示を考えていた。起訴しろ、逮捕しろという指揮権ではない。もし、指揮権を発動して起訴をして、無罪になれば誰が責任を取るのか。指揮権を発動した法相しかない。ただし、それは法相を辞任すれば済む話ではない。大変な人権侵害になってしまう。
単に厳正な捜査をしなさいという指揮権を発動したとしても、「厳正に捜査した結果、不起訴でした」と言われればどうするのか。指揮権の効果がない。世間の注目は集まるけれども。
要するに個別具体的な強制手続き、起訴とかを指示する考えはなかった。どうすれば効果のある指示ができるのかを私なりに考えていた。
−指揮権発動の検討と、法相退任は関係していると思うか。
指揮権発動を私がそこまで真剣に考えていたと首相は知らなかったと思う。このままでは私が指揮権を発動してしまうという理由で再任しなかったのではないと思う。再任されなかった理由は分からない。
−指揮権発動の検討を伝えた後、首相周辺から何らかの問い合わせはあったのか。
なかった。藤村修官房長官が内閣改造を行った4日の初閣議後の記者会見で、「(指揮権発動の検討という)事実があったと承知していない」と発言したが、本当だと思う。首相と私だけしか知らない話だった。
■インターネットに流出した捜査資料は本物
−法相としてどのような案件で指揮権を発動すべきだと考えるか。
検察が検察内部の事件の捜査において国民の理解を得られないような対応をしているときに、法相は指揮権発動をやるべきだと思う。他に方法ない。
一部マスコミは、不起訴処分に不満があれば検察審査会制度があるではないかと言っている。捜査で検察が有罪になる証拠を集めていないのに、検察審査会で起訴相当になるわけはない。せいぜい不起訴不当でさらに捜査をしろという結論だろう。つまり、記憶違いという弁解をくずせなかったというのは崩すための証拠を集めていないということだ。
今回の田代検事の報告書虚偽記載事件は、検察が田代検事の記憶違い、誤解であるかのような情報操作をしている。インターネット上に流出した捜査報告書と石川議員の録音を詳細に照合すれば、報告書の一部だけが虚偽記載でないことはわかる。延々と数ページにわたって全文が虚偽なのだ。全てが記憶違いというのはありえない。法務省も主要部分の全てが架空ではないかと指摘したら認めていた。
−インターネットに流出した捜査資料は本物か。
検察は一致しているとも言わないけれども、違うとも言わない。関係者が誰も違うと言わないのだから本物だ。流出した資料を基に議論しても法務省の誰もクレームを言わなかった。
−退任会見で指揮権に言及した理由は。
言わないと不起訴処分がそのまま通ってしまう。検察の信頼が地に落ちてしまう。私は劇薬だと思ったけれども、問題提起のつもりで発言した。思った以上に劇薬だった。このまま検察は不起訴処分にしてしまえば、国民からたたかれる。検察も困っているだろう。最後は検察の良心を示してもらいたい。
−尖閣沖の中国漁船衝突事件の船長の不起訴処分など指揮権行使が疑われる例も過去あったが。
これまでは法相が指揮権を行使するまでもなく、法務検察が気を回して対処していた。だから法相は指揮権を発動しなくて済んだ。ただ、今回のような検察内部の問題は指揮権を発動しないと国民の理解を得られない案件だった。
−指揮権発動の検討は軽率という批判があるが。
法務官僚が総力を挙げて、マスコミへの影響力を行使して書かせたなと思う。マスコミのあり方の一端を感じる。マスコミも1回は法務官僚の意向に沿う形で報道したが、これからはそうならない。検察の処分がどうなるかの冷静な議論になる。私は国会の場で、検察の問題を追及していく。事実を言えば国民は分かってくれる。分かれば評価してもらえる。
−小沢元代表に近い議員から発動検討を評価する声が上がっている。
政治的な意図は全くない。純粋に身内に甘い処分を行うと検察に傷が付くと心配しただけだ。
−指揮権発動について国民からどのような声が届いているか。
圧倒的に激励の声。事務所に電話が毎日何十本単位でかかってくる。よく発言したという声。小川の言うことが正しいという声。また、何で発動しなかったんだという声もある。
−検察改革への姿勢は。
検察が曲がってしまったらいけない。法務検察が信頼を失ったら日本の信頼が失われてしまう。検察への信頼が無くなったら国民は捜査に協力しなくなる。
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