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森ゆうこ議員が投じた一撃に永田町は大揺れ!?
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2012年6月14日 日刊ゲンダイ :『文殊菩薩(ブログ版)』
小沢一郎抹殺計画の真相とは!?
「この本は、とんでもないことを記している。法務省の黒幕も、官僚たちのことも名指しで書いているわけですから…」
司法を握る国家権力と大メディアが手を組めば、なんでもできてしまう時代が再び忍び寄っている。
そんな危機感を抱かせるのが、小沢一郎元民主党代表を被告人にでっちあげた、いわゆる小沢裁判≠セった。
この裁判自体、検察当局が捜査報告書の捏造という大犯罪によって世論を誘導し、検察審査会を悪用したものだ。しかも、その裁判で東京地裁が無罪判決を下したにもかかわらず、3人の指定弁護士は、新たな証拠もないのに控訴した。
裁判を長引かせてほくそ笑んでいるのは誰なのか? なぜ、検察と司法の暴走に大マスコミはメディアスクラムを組んで協力したのか半千小沢裁判にまつわる3年2カ月にわたる検察、最高裁、マスコミとの闘いの記録をつづり、その真実を暴露した参議院議員・森ゆうこ氏の著書『検察の罠』(日本文芸社刊)が、大きな波紋を広げている。
「身に危険を感じても、弾圧に屈するわけにはいかない」と語る森ゆうこ議員に、その真相を直撃取材した。
森ゆうこ議員に聞く
──この3年2カ月にわたる森ゆうこ議員の行動に関して、周りの反応はどんなものだったのでしょうか?
実際、いろいろな声が聞こえてきました。
「よくここまでやるね」とか、「頭がおかしいんじゃないの」とまで言われたことも。
身の危険すら感じたことがあるのも事実です。
一方で、この本を読んで、「ここまで書いたら、ますます危ない?」と、心配してくださる方たちもいます。
この前も「司法改革を実現する国民会議」で緊急アピールを採択して、「これから法務省に乗り込みましょう」と、70人のメンバーと行動を共にした時に、女性の方たちが検察庁で「森ゆうこさんに危害を加えるようなことはないでしょうね!?と、問いつめてくれたんですよ(笑い)。確かに、この本につづっていることは、とんでもないことだと思います。法務省の黒幕も、官僚たちのことも、名指しで書いているわけですから。
■大学生の次女は、「本当にこんなことがあるの?」と、驚いていました
──家族の反応はいかがでしたか?
大学生の次女に「この本を読んで、どうだった?」と闇いたら、「本当にこんなことがあるの?」という反応でしたね。「堅い本なのかと思っていたら、展開が推理小説のようで、臨場感があるし、場面場面が手に取るように分かって、すごく面白かった」と話していました。知らない方が読んだら、まるでフィクションのように思うかもしれませんね。
「事実は小説より奇なり」ですよ(笑い)。
実際、この本の中身の99%以上は、私が法務省の官僚や最高裁の官僚と丁々発止のやりとりをして分かった、客観的な事実ばかり。私の推認部分は1%もないくらいです。本を読まれた方は、私の娘のように、「本当にこんなことがあるのか!?」と、驚くのではないでしょうか。
■捜査報告書の捜道という犯罪に、マスコミも最高検も法務省もまったく知らんぶりの不思議
──本を上梓した狙いは?
田代検事の公判における捜査報告書の捏造は大問題。それなのに、マスコミはもちろん、最高検も法務省もまったく動かなかった。大手メディアの報道に任せていては、結局、事実をねじ曲げられたままになって、「小沢真っクロ」「さっさと政界から立ち去れ!」という世論をつくりあげられてしまうわけです。「無罪判決」でも、マスコミが悔い改めて、まっとうな報道がなされるとは思えない。検察の卑劣な捜査や思惑を明白にすることで、小沢裁判そのものを世に問い、その真実を多くの人に知らせたいと思ったのです。
──それにしても、小沢一郎という政治家は、なぜこれほど執拗に狙われるのでしょうか?
小沢さんが従来から言っているようなことが実現に向けて動き始めたら、今までの仕組みでいいと思っている人たち、とくに既得権を持っている勢力にとっては、とんでもない展開になってしまうからでしょう。大勢の議員が集まっている。
これだけバッシングされていても、小沢さんを支持する国民がたくさんいる。その事実自体を脅威に思う人たちがいるわけです。同じ政治家としての嫉妬もあるかもしれません。そういう人たち、あるいは勢力が、小沢さんを失脚させたいと蠢(うごめ)くのは、考えられないことではないでしょうね。
■過ちを繰り返さないためにも、権力に隠された嘘を見抜き、声を上げなければいけない
──小沢一郎という政治家を守るための行動だったのですか?
検察や司法の持っている強大な権力が暴走したらこうなる、というのが小沢裁判≠ネんですよ。この国における法と正義、証拠に基づいて行われるはずの強大な国家権力を行使して、1人の国民を犯罪者、あるいは刑事被告人に仕立て上げてしまう。その権力の行使の仕方が、こんなとんでもないやり方で行われてしまう。それを許してしまったら大変なことになる。小沢さんに限らず、誰だってひとたまりもありません。だから、この問題に関して、一歩も引くことはできないのです。
■火のないところにも煙は立てられる
中には、「疑われるようなことをするヤツが悪いんだろ」と言う方もいます。火のないところに煙は立たない、とね。でも、検察が捜査の捏造をやれば火のないところにも煙は立てられるんです。このことを国民のみなさんにきちんと分かっていていただきたい。人ごとだと思っていると、いつ何時、容疑者にされてしまうか分からない。それほど検察や司法の持っている権力というのは、大きいということです。
──基本的人権、民主主義が危ない、ということですか?
みなさんが当事者であるということです。国民一人ひとりの基本的人権に関わることですし、この国の存立にかかわる重大な事態なので、ぜひ私の本を読んで真実を知ってもらいたい。その上で、1人でも2人でも多くの人に、「本当はこうなんだってさ」と、クチコミで広げていただきたい。本当のことを知ることによって、悪い方向に進んでしまっている事態でも、必ず変えることができると、私は思っているんです。戦前のように、みんながおかしいと思いながら、声を出さないままでいると、世の中がとんでもない方向に行ってしまいかねない。
戦争に突き進んだ時代の過ちを繰り返さないためにも、私たちは権力に隠された嘘を見抜き、声を上げなければいけないと、つくづく思いますね。
この本の巻末には、判決前の4月9日に衆議院議員会館で収録された、小沢一郎氏と森ゆうこ氏の特別対談が掲載されている。小沢氏が珍しくホンネを語っている対談の内容は、事件の真相も含めて、実に興味深い。日本の民主主義が問われている今こそ、読んでおきたい1冊である。
【森ゆうこ】
1956年、新潟県生まれ。新潟大学在学中からディスカウントチェーンの創業に関わる。一男二女を育てながら99年に横越町の町議選に初当選。町議会初の女性議員となる。2001年、参議院選挙に自由党公認で立候補し、初当選。後に民主党に合流し、2011年には文部科学副大臣に就任(翌年退任)。小沢一郎元代表の政治的抹殺を謀った西松建設事件、陸山会事件の真相解明のため、先頭に立って活動を続けている。
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