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財務官僚の予定のシナリオ通りに、此処までは推移している。阿吽の呼吸か密談かは別にして、「増税するぞ〜!」「国民は国家財政のために、消費税を払え!」「悪いけど社会保障は、なし崩しに切り捨てさせて貰うから」
以上のように具合で、民主党、自民党の修正協議が合意に至りそうである。まぁ此処までは、野田・谷垣の“阿吽の呼吸風味の密談”の想定内の出来事だろう。先ずは良く頑張ったね、と云うところである。考えてみると、この二人何とも似た者同士である。己の政治的不利益を顧みず財務省に阿り、自らの党代表の地位を危機に晒すと云うのだから、到底常人のなせる業ではない。まさにヒーロー(但し、霞が関の)である。
この茶番シナリオ“阿吽の呼吸風味の密談”において除け者にされた公明党はIT様のお沙汰を待っているようだ。IT様率いるS学会の会員の多くは「消費増税に反対」なのである。野田・谷垣の密談において、公明党が求めていたトリプル選を避けたいと云う「解散総選挙」が限るなく遠ざかった点も、公明党が臍を曲げているのだろう。毎日は以下のように報じている。
≪ 一体改革:民主と自民が合意へ 対案修正で折り合う
民主、自民両党は15日未明、税と社会保障の一体改革関連法案に関する修正協議で、最大の焦点となっていた自民党の対案「社会保障制度改革基本法案」を修正して成立させることで一致した。消費増税法案を柱とする政府提出7法案は自民党の対案とセットで、協議期限としてきた15日に修正合意に達する見通しとなった。公明党は15日、合意に参加するかを最終判断する。民主党執行部は同日中に党税制調査会と一体改革調査会などの合同会議を開いて了承の取り付けを目指すとともに、週末にも野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁の党首会談を開く方向で調整する。
3党は14日、自民党の対案をめぐる修正協議を15日未明まで断続的に行った。終了後、自民党の鴨下一 郎元環境相は記者団に「民主・自民両党の間には一定の方向性が見えつつある」と説明。公明党の石井啓一政調会長は「現状では合意は難しい」と述べた。 ≫(毎日新聞)
公明党が合意に参加しようがしまいが、もう半分以上関係がない。財務省にしてみれば、民主・自民連合で満足なわけで、特に公明党がついて来て貰わなくて結構な判断だろう。マスメディアの情報からも、「解散含み」の要素は消えている。つまり、既に拙コラムでも指摘したように「解散なし・消費増税法案」の成立の道筋はついたわけだ。
しかし、修正合意に至った中身を見てみると、医療や年金制度の議論は怪しい日本の有識者と云う連中(マスメディア連中が多く起用される)が談合する「社会保障制度改革国民会議」の議論に任せると、猛烈な先送り、決めない政治の典型に陥っている。言い方を変えれば「民主党が09年マニュフェストを葬った」と云う事である。有識者の末席に政治家も含めると云うのだが、東大話法にやられちゃうだろう(笑)。公的年金制度も、後期高齢者医療制度も、この国民会議での議論だそうだ。この「国民会議」なるもの、「既得権益同友会議」と名前を変えても通用する代物だ(笑)。一般国民をさておき、国民等と云う言葉を軽々に使って貰いたくないものである。
此処までは、野田・谷垣・財務省の密談の成果と認めてやろうではないか、敵ながら良く努力したといえる。しかし此処からが政党にとっても、政治家個人にとっても、厄介な問題が待っている。もう其処には、財務官僚の手が入る余地は少ないのだ。一つの難関は、党内調整が可能かと云うこと。特に民主党内で、前原政調会長一任などと云う芸当が可能なのだろうか?小沢・鳩山ラインは、実質「増税単独法案」を認めることはないだろう。鳩山が又野田と小沢の間に入ると言い出したのが気がかりだが、菅直人辞任事件の再現はないだろう。ここで折れたのでは、小沢一郎の政治力にも大きく影響が出る。時事通信がその辺の動きを以下のように報じている。
≪ 期限目前、党内駆け引き激化=反増税・中間派が結束固め−民主
社会保障と税の一体改革関連法案の修正協議の「合意期限」を翌日に控えた14日、民主党内では、小沢一郎元代表ら消費増税反対派や、自民党への大幅譲歩には慎重な中間派の動きが激化した。今後の政局の混乱もにらみ、それぞれ結束固めを図る狙いがある。
小沢氏が主宰する勉強会は14日、採決に反対する超党派の集会を国会近くの憲政記念館で開催。中小企業団体も巻き込み、与野党の国会議員約120人が出席した。鳩山由紀夫元首相は、野田佳彦首相が昨年8月の代表選前に「今の景気ではとても消費税増税という話ではない」と語っていたと指摘し、「首相になったら話を変えた」と厳しく批判した。
これに先立つ小沢氏の勉強会には、民主党議員約90人が出席。小沢氏は「どう考え、どう行動すべきか、非常にそのことが問われている」と強調した。首相が消費増税関連法案の採決を強行することを念頭に、暗に「造反」の決断を迫った形だ。小沢氏は先月30日に首相と会談して以降、グループの会合を欠席しがちな議員と個別に会い、引き締めを図っている。
小沢、鳩山両氏は14日夜、都内のホテルで会談し、社会保障改革を棚上げにした消費増税の先行には賛成できないとの認識で一致。鳩山氏はこの後、記者団に、首相に会って党の結束維持を働き掛けたいとの意向を重ねて示した。
中間派も表立って動いた。代表格の鹿野道彦前農林水産相は14日、首相官邸を訪ね、「党内の議論を丁寧に進めてほしい」と首相に要請した。
混乱回避のため採決先送りをうかがう中間派は、党大会に次ぐ最高意思決定機関である両院議員総会を採決前に開くことを目指し、署名集めを進めている。党規約は、党所属議員の3分の1以上の要請を両院総会の開催要件と規定。鹿野氏に近い議員は14日、「署名は3分の1を超えた」と豪語し、党内の主導権争いに意欲を示した。
一方、同日の野田グループの会合では「採決で反対すれば除籍処分は 当然。欠席でも同等の厳格な処分が必要だ」との声が複数から上がった。≫(時事通信)
どうもこの流れから行くと、民主党両院議員総会で野田代表解任と云うハプニングは起きそうにもない。粛々とガス抜きが行われるだけのようだ。野田のG20出席も叶いそうだ。元オウム信者高橋克也容疑者の逮捕は今日だろうと思っていたが、案の定だ。民主・自民・公明大連合の「大増税法案成立の日」の日と重ねるとは、である。これで、マスメディアは「大増税法案成立の日」の情報の扱いを和らげる事が出来るだろう。
大袈裟な表現をすると、民主的選挙によって選ばれた政党が、その選挙時の政権公約に真っ向歯向かう政策を野党と手を握り成立させた日、つまり、国政選挙の結果を易々と闇に葬った記念日となると云う事だ。更にいえば、民主主義が具体的に裏切られた記念日ともいえる。最終的採決の結果は別にして、霞が関のクーデターの仕掛けに、易々と乗った国会議員の国民に対するクーデターと云う、もの凄い状況を作り出そうとしている。
こうなると14日に開かれた超党派による「消費税を考える国民会議」が21日までに、どこまで勢力を拡大できるかで、“政治家のクーデター”を阻止できるかどうかと云う問題になってきた。正直、政権与党が、ここまで政権公約を裏切り、真逆の政策を実行しようとしても、法的に国民は指を咥えて見ているしかない民主主義ってのは、重大な瑕疵のあるシステムと云う考えが国民の間に蔓延するのが怖ろしいことである。この重大な政治家の過ちを是正させるためには、この“政治家によるクーデター”の加担した政治家達を、国民は死に物狂いで「落選」させる運動をするしか道は残されていないようだ。まぁ出来得れば、超党派による「消費税を考える国民会議」が勢力拡大し、この“政治家によるクーデター”を政治家の名誉にかけて阻止して貰いたいものだ。
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