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闇の密室協議に重大な疑い 今週末の結論を煽る報道の奇怪
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2012/6/13 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
この国では国会議員の利権と特権確保のエセ議会制民主政治がエンエンと続いているが選挙民はなぜ羊のようにオトナしいのか
今国会の会期末が21日に迫り、急速に民自公3党の足並みがそろってきた。消費税増税法案をめぐって、報道陣シャットアウトの完全密室で3党の「実務者」がヒソヒソと話し合う修正協議が、着々と“成果”を挙げている。
会期内の衆院採決に執着する野田首相は、なりふり構わず、自公両党にスリ寄り、ベタ折れの連発。マニフェストに掲げた「後期高齢者医療制度の廃止」や「最低保障年金の創設」などの看板政策もかなぐり捨て、ひたすら合意を取り付けようと、死に物狂いだ。
自民党は、会期末採決で民主党を増税派と反増税派に分裂させようと、合意に向けてハードルを下げているが、そんな思惑を野田は百も承知のうえで自公の懐に飛び込んでいる。増税のためなら敵に魂を売っても平気の平左。民主党が瓦解しようが屁のカッパだ。かくして、国民の目の届かない「闇の密室」協議で、増税法案可決の環境がズルズルと整っていく。
今も消費税増税には国民の6割が反対だ。朝日の最新世論調査では、回答者の8割以上が「今国会での増税法案成立」を望んでいなかった。これだけ民意とかけ離れた増税政局なのに、野田は「命をかける」と豪語する。3年前の総選挙で大半の有権者が否定した「自公腐敗政治」と密室談合で手を握る。そして国民が「やめてくれ!」と懇願する大増税を強行するのだ。もはや正気の沙汰ではない。
政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「増税先行で棚上げされた社会保障分野は今後、自民党提案の『国民会議』で議論すると言いますが、談合政治家に『国民』の2文字を使って欲しくない。国民会議とは名ばかりで、御用学者を集めて自分たちの都合の良い結論に導くだけ。その場に国民を参加させる気はありません。国民の6割が反対した大飯原発の再稼働だって同じです。
首相は『国民の生活を守るため』と言いましたが、国民が同意できない再稼働が『国民のため』であるはずがない。あの『国民向けの会見』だって、原発所在地の福井県知事にせっつかれて渋々応じたもの。それなのに『国民生活』を持ち出すいかがわしさ。それこそ国民を愚弄しています」
野田をはじめ、この国の政治は国民の方をまるで向いていない。向こうともしない。眼下で繰り広げられているのは、民意を無視した狂った政治なのだ。
◆国民の命は使い捨ての戦前さながらの支配構造
この国では国会議員の利権と特権確保のエセ議会制民主政治が延々と続いてきた。それが目に余る政官業癒着を生み、予算編成は硬直化し、経済成長の芽を摘んできた。そんな腐った政治に風穴を開けて欲しいと国民が熱望したのが、政権交代ではなかったのか。
いまや時計の針は完全に逆に回っている。その象徴こそ自民党が3党協議で強く主張した「軽減税率」の導入だ。
「低所得者対策の一環として、生活必需品の消費税率を引き下げる措置で民主党は減税と現金支給を組み合わせた『給付付き税額控除』を主張していた。結局、3党協議は増税法案成立が最優先。どちらを実施するかの結論を先送りしてしまったのです」(政界関係者)
自民党が強く言い張るのには当然、ウラがある。軽減税率の導入は、政官業の利権トライアングル復活の足がかりになるのだ。
「消費税アップで財界は、ただでさえ『輸出戻し税』で大儲けです。さらに欲張って軽減税率でも恩恵にあずかろうと、政界に陳情攻勢をかける。政界は財界からの献金と業界票を期待し、所管官庁への口利きという形で応える。官僚は官僚で軽減税率をエサに、省益拡大と業界団体への天下り確保を狙う。こうして鉄のトライアングルは完成し、利権の温床、税金のムダ遣いが横行するのです。自民党はあわよくば政権復帰もあり得ると先を読んで、導入に躍起なのでしょう。国民が完全に否定したはずの利権構造をよみがえらせようとしているのです」(政治評論家・山口朝雄氏)
利権のトライアングルから外れた国民は一方的に税金を収奪され、ひたすら貧しい生活を耐え忍ぶしかない。この国が民主主義国家でないことがよ〜く分かる。戦前と同じように、ひと握りの特権階級だけが甘い汁を吸い続ける。この利権の癒着構造に国民生活のすべての矛盾と不合理と格差の原因があるのだ。
◆震災をダシに税金収奪のあこぎな手口
筑波大名誉教授の小林弥六氏(経済学)はこう言う。
「このデフレ不況下で大増税を強行すれば、景気は悪化し、税収は減る。そんなことは官僚も政治家も分かっています。それでも増税を押し切るのはなぜか。長期でデフレと予算の硬直化により、官僚と政治家がグルになって好き勝手に使える予算の幅は縮んでいます。そこで自由に差配できる予算を手っ取り早く増やす手段が、大衆増税なのです。大増税で税収が減れば、また増税すればいい。税率アップを繰り返せば、いずれ国民の感覚もマヒしてくると思っている。悪魔のような発想です。しかも、大震災後の今なら、『絆』と『復興』を持ち出せば国民をゴマカしやすい。だから、時間をかけず一気に仕上げてしまいたいのです」
庶民は大震災をダシに税金をむしり取られ、ますます景気は悪くなる。賃下げ、リストラ、大失業時代の到来で生活は苦しくなるばかりだ。
◆戦後の日本が民主国家なんて淡い幻想
こうした構造も真相も、大マスコミが知らないわけがない。それなのに、社説で疑惑の3党協議をけしかけ、「会期内の事実上の期限である今週末(15日)までに修正で合意しろ」と煽(あお)っている。
一見、奇怪な動きだが、大マスコミだって政官業と同じ穴のムジナだと考えれば、合点がいく。大新聞は政府に軽減税率の適用を要請している。前出の小林弥六氏は「メディアも権力と一体化して甘い汁を吸いたい。着々と復活する利権構造に乗り遅れまいと必死なのです」と指摘したが、本当だ。今のメディアにマトモな言論を期待するだけムダである。
アメリカに押しつけられたとはいえ、戦後60年間で日本には民主主義が根付いた。そう思っている国民がいるが、それは甘い幻想なのだ。今なお、この国は官僚も政治家もピラミッドの頂点を独占し、利権漁りのやりたい放題を続けている。いつまでも選挙民が大マスコミに洗脳されたまま、羊のようにおとなしくしていたら、この国はどんどん不合理と腐敗が蔓延し、いずれ国そのものが腐り落ちるだけだ。
まさに踏んだりけったりだが、官僚や政治家は自分たちの特権確保に邁(まい)進(しん)し、庶民が死のうが生きようがどうでもいい。今の日本は、国民の命が使い捨てだった戦前の天皇制時代と何ひとつ変わっていないのだ。
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