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いった事はやらない、いわなかった事はやる 己の言葉に酔って己が罠に掛かった男
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2012年06月13日 世相を斬る あいば達也
毎日新聞の消費増税法案に関する記事は、常にトンチンカンな内容なので、逆にプロパガンダ報道の正体がバレ易く、筆者などは結構参考にしている。S学会の御用新聞などと揶揄されているが、役立てようはある。“馬鹿とハサミは使いよう”と云う喩えがあるが、色のついた偏向新聞も使いようである。以下の毎日の記事の中身を吟味するつもりはないが、一つだけ気づいた事がある。それが財務省の「社会保障と税の一体改革」なる言葉の功罪の軌道修正と云う事だ。
菅直人以降、財務省は「社会保障と税の一体改革」と云う“優しさと厳しさ”を抱き合わせることで、増税の姿かたちを福祉と云うマヤカシの中に放り込み、“羊の皮をかぶった狼戦術”を繰り広げた。そう簡単には行くまい、とノンビリしていたところ、何故か野田佳彦と云う男が、ダボハゼの如く、餌をつけていない針に喰いついた。ドジョウかナマズかスッポンか判別はつかないが、喰いついた獲物、取り敢えず釣り上げることにしたようだ。
ところが、釣り上げる段になって、“羊の皮をかぶった狼戦術”の“羊の皮”の部分が、ことの他邪魔になってきた。そこで、名前が残すが“一体改革”を実質無効化する戦術に出てきたようである。土台、数年先に成立すれば良いと思っていた消費増税が、案外易々と成立しちゃうかも?疑心暗鬼な状況ではあるが、成立するなら、タナボタも良いところだ。多分、自民党が出している「社会保障制度改革基本法案」こそが、財務省の正体を現した瞬間と云う事だろう。
つまり、「社会保障と税の一体改革」と云う“羊の皮”部分は、そもそもが餌に過ぎないから、捨てちゃいましょう。獲物の“増税”だけを漁すれば良いのですからワッハッハ、と云う事だろう。その役目を仰せつかったのが自民党重鎮・伊吹文明なのだろう。民主の藤井に比べれば、まだまだ頭も確かだし、品格もある(笑)。かくして、羊の皮は捨てられ、狼がもろに出てきた、そう云うことなのだろう。自民党はまさに狼役を演じている。これが自民党にとって有利なのかどうか、筆者には理解出来ない。
≪ 一体改革:3党修正協議、社会保障で大筋合意
http://mainichi.jp/select/news/20120613k0000m010089000c.html
税と社会保障の一体改革関連法案に関する民主、自民、公明3党の修正協議は12日、民主党が「総合こども園」創設を撤回する方針を固めたことで、最低保障年金などマニフェスト政策の扱いを除いて社会保障分野は大筋合意に達した。税制分野では消費増税時の低所得者対策などの調整が残っているものの、焦点はマニフェスト政策の棚上げなどで譲歩を重ねる民主党が党内の了承を得られるかに絞られてきた。協議の経過 を報告する12日の会議には約110人が出席、「社会保障が置き去り」「消費増税先行」などの批判で紛糾した。
民主党はこれまでの協議で、09年衆院選マニフェストに掲げた最低保障年金制度創設と後期高齢者医療制度廃止を国民会議の議論に棚上げする方針を示している。自民党がまとめた「社会保障制度改革基本法案」には有識者による国民会議の創設が盛り込まれているが、民主党は国会議員も参加する会議での議論を主張している。
基本法案は現行制度の維持を前提としており、自民党はあくまで基本法案の受け入れを民主党に求める構え。12日夜の社会保障分野の協議では、基本法案にある国民会議の規定を国会議員が参加できるように修正する考えを示し、基本法案自体に難色を示す民主党は3党合意による会議創設を主張した。公明党は最低保障年金の創設などを盛り込んだ一体改革大綱の閣議決定を取り下げるよう要求。マニフェスト政策の事実上の撤回を迫る自公両党と、棚上げにとどめたい民主党の駆け引きが続いている。
幼稚園と保育所の機能を併せ持つ総合こども園の創設は、待機児童の解消などを目的に子育て関連法案に盛り込まれたが、民主党は現行の「認定こども園」を拡充する自公の主張を受け入れる方針を固めた。自民党も文部科学省と厚生労働省に分かれている補助金を一本化する政府方針に同意。公明党も補助金の一本化方針を決めており、子育て法案については修正合意に達する見通しとなった。
社会保障分野ではこのほか、年金の低所得者対策が対立点として残っているが、公明党の主張する「基礎年金の定率加算」案を軸に修正する方向で調整に入った。年間所得約77万円以下の人の基礎年金に一律6000円を加算する政府案に対しては、納めた保険料の少ない人が優遇されることに自民党が反発。民主党は公明党案をベースに修正作業に入った。ただ、公明党案の加算率25%を実現するには1兆円を超える財源が必要で、民主党は加算率を10%程度に抑えたい考えだ。
社会保障分野の協議が先行する中、12日の税制分野の協議では、消費税を8%に上げる段階で低所得者に現金を給付する「簡素な給付措置」の導入で大筋合意。10%に上げる段階の低所得者対策については、現金給付と税額控除を組み合わせた「給付付き税額控除」を導入する政府案に自民党が反対している。公明党内には食料品などの税率を抑える軽減税率の導入論も根強く、低所得者対策の検討は年末の税制改正論議 に先送りされる公算が大きくなっている。
税制協議で自民党は消費増税法案の景気条項に盛り込まれた経済成長率の努力目標「名目3%、実質2%」を削除するよう要求。13日も協議を続ける。≫(毎日新聞【鈴木直、赤間清広、山崎友記子】)
しかし、今や財務省の敵は、野田民主でもなけれ、谷垣自民でもない、勿論公明でもない。強敵はこともあろうに、民主党内に自民党衆議院議員総勢よりも多数にのぼる小沢一郎率いる“新政研議員”であり、民主党政権交代時の鳩山由紀夫が、その財務省増税法案に立ちはだかる。中間議員の立場も微妙になってきて、社会保障関連が明らかに置き去りでの前原政調会長一任などさせては堪らんと云う流れになっている。野田が最も怖がっている「両院議員総会開催」において、党内取り纏め頓挫のシナリオと、野田の恫喝解散がせめぎ合っている。時事は以下のように伝えている。
≪ 「増税先行」に反発広がる=中間派、採決阻止も視野−民主
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&rel=j7&k=2012061200964
民主党は12日、消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案の修正協議に関し、全議員が参加できる政策調査会の合同会議を開き、協議の経過を報告した。現状は「増税先行の動き」と受け止められており、協議に当たる実務者への「弱腰」批判が続出。中間派は、法案の衆院採決差し止めも視野に、党大会に次ぐ最高意思決定機関である両院議員総会開催を求める署名集めに着手し、党内は次第にざわついてきた。
「まずは社会保障がしっかり成立しなければ、というつもりで協議に臨んでいる」。12日の合同会議で、実務者の細川律夫前厚生労働相はこうあいさつし、「増税先行は認めない」との党内の声に配慮する考えを強調した。
だが、質疑に入ると、出席者の一人は、口頭での説明は信用できないとして「自民、公明両党との合意文書を持ってきてほしい」と注文。民主党の看板政策を協議するための「社会保障制度改革国民会議」を設置する自民党の対案受け入れを表明したことに対しても、「国民会議に棚上げするのは駄目だ」「民主党の旗を降ろすな」などと異論が相次いだ。
増税推進派、反対派双方と距離を置く中間派の動きも活発化してきた。旧民社党系の田中慶秋副代表ら約30人は12日、参院議員会館で会合を開き、両院議員総会の開催を求める署名集めを始めることを決めた。党規約は開催の条件を「党所属国会議員の3分の1以上の要請があった場合」と定めている。両院総会が開かれれば、野田佳彦首相が目指す21日の国会会期末までの衆院採 決に「待った」がかかる事態にもなりかねない。
前原誠司政調会長はかねて、修正合意した場合、党の了承手続きを全議員参加で行う意向を示していた。だが、修正協議への不満が広がる党内状況を見て、12日の記者会見では「事前に一任を取り付けて交渉に臨むか、修正したものに党内で了承を得るか、政府・民主三役会議で話して決めたい」と軌道修正した。輿石東幹事長は、14日には前原氏に一任する必要があるとしているが、反対派を中心に激しい反発を招くことは必至だ。≫(時事通信)
さてはてどのような結末が待っているのか、政局好きには堪らん展開だ。逆に云うと、このように与野党が互いに内部分裂の火種を抱えて、超難題な政治課題“増税”に無能な男が挑戦したのだから、政治が混乱し、政治が停滞するのは当たり前の結果である。野田の無謀な挑戦が愉しい政局を生んでいるので、個人的には感謝しているが、国益には悪影響だけが残るのだろう。まぁ救いを探せば、日本国家の病巣が那辺(なへん)にあるか、つまびらかにしているともいえる。
「両院議員総会の開催」の署名が集まり、輿石幹事長の差配一つで、開催は決定する。野田も、党内政調一任了承と踏んでいたシナリオが狂えば、もう意味のないG20など出ていく状況ではなくなるだろう。そういえば、12,13日予定だと報道されていた公聴会の話は何処に行ったのだろう?党首会談だか討論だかの日取りも報道されていない。そこまで気が回らない状況と読むのが妥当なのか。やれやれ、無能な男が“やるといった事はやらない、やらないといった事はやる”の結末が、代表解任、総辞職だったら、ほんに笑い話だ。個人的には、噂に聞く、小沢新党立ち上げの“猛烈大義”が実現した方がスッキリするのだが、永田町論理の利害もあるだろうから、小沢の采配を観賞させて貰う事にする。
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