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「大飯再稼動待った!」国会議員119人署名に菅直人前首相の名前がない
http://gendai.net/articles/view/syakai/137009
2012年6月12日 日刊ゲンダイ
<しょせん、口先だけがまたも露呈>
野田首相が民意無視で宣言した関西電力大飯原発再稼働。消費増税と同じく、こちらも民主党内を二分する騒ぎになっている。当たり前の話で、福島原発の事故原因もハッキリしなければ、国会事故調の報告もまとまっていない。原子力規制庁も発足していないのに、安全基準も何もないからだ。そのため、多くの国民が今なお、再稼働に反対し、民主党の国会議員119人(6月11日現在)が「慎重に判断すべし」と申し入れている。ところが、この署名に肝心の名前がなかった。脱原発にあれだけこだわった菅直人前首相だ……。
この署名は民主党の衆院議員、荒井聰元国家戦略担当相と福島選出の増子輝彦参院議員が中心となって呼びかけたもの。羽田孜元首相、鳩山由紀夫元首相、小沢一郎元代表、渡部恒三元衆院副議長、江田五月党最高顧問、馬淵澄夫元国交相ら119人が署名している。
顔ぶれを見て分かるのは、反野田とか、小沢系だとかは関係なく、党内の派閥を超えて、賛同者が集まったということ。首相経験者も入っているし、前首相である菅が現首相の野田に遠慮して、署名を拒否する理由はない。そのうえ、荒井といえば、菅が閣僚に起用した“お気に入り”だ。なぜ、子分の呼びかけに応じないのか。ますます、菅の名前が名簿にないことが不自然に見えてくるのである。
理由を菅事務所に尋ねたが、締め切りまでに正式な回答はなく、事務所は「本人でないと答えられない」と言うのみ。「結局、あの人は口先だけ……」と改めて、党内の評判を下げている。
「だって野田首相の原発再稼働記者会見のひどかったこと。理屈もヘッタクレもないじゃないですか。この夏が厳しいのであれば、期間限定で動かし、その後止めて、安全基準をきちんとしたものにしてから、再稼働を検討すればいい。再稼働の理由も安全性の確保から電力供給不足に変わり、最後は値上げを理由に国民生活に影響が出るとドーカツした。電力会社の無駄を放置して、『国民生活を守るための再稼働』なんて、よくもまあ、こんな屁理屈を言えたものです」(ジャーナリスト・横田一氏)
同じような趣旨のことは大阪市特別顧問の古賀茂明氏も指摘している。菅周辺によると、「菅さんも会見には呆れていた」と言う。一応、自身のブログには脱原発の主張をつづっているのだが「それでも沈黙しているのは、小沢グループと連動していると思われたくないんだろう」(菅周辺)なんて、言われている。
「しょせん、菅さんの脱原発もその程度なのでしょうか。本気で脱原発を目指すのであれば、野田首相を引きずり降ろさなければウソ。鳩山、小沢両氏とトロイカ体制を復活させて、民主党の原点に戻るべきですよ」(横田一氏=前出)
何度、国民を裏切れば気が済むのか……と言いたくなる。
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