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これから野田首相の政治生命を懸けた激動の2週間が始まる〔PHOTO〕gettyimages
野田・谷垣会談合意でも民主党内に「クーデター決起」の可能性あり!? 〜野田氏が政治生命を懸ける「消費増税政局」の行方
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32756
2012年06月09日(土)歳川 隆雄「ニュースの深層」 :現代ビジネス
日本外交史上、前代未聞のことが出来するかもしれない---。野田佳彦首相が6月18〜19日にメキシコのロスカボスで開催される主要20ヵ国・地域(G20)首脳会議を欠席する可能性があるのだ。
先に米国キャンプデービッドで開かれた主要8ヵ国(G8)首脳会議を、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が「新政権発足による内政上の理由」で欠席、メドベージェフ首相が代理出席したが、その背景には外交・安全保障上のロシアの対米不信があり、優れてプーチン氏の外交判断によるものだった。
だが、仮に野田首相欠席となれば、それは、一にかかって消費増税関連法案を巡る流動的な国内政局に起因するものである。
■首相不在時にクーデターの可能性
現時点で言えることは、野田首相がメキシコに向け政府専用機で羽田空港を発つ17日の前々日か14日に自民党の谷垣禎一総裁とのトップ会談が開かれることになるはずだ。この野田・谷垣会談で消費増税関連法案の修正合意・会期末21日の衆院本会議採決で一致を見るのではないか。
その運びとなったとしても、野田氏にとっての懸念材料は依然として足元の民主党内の「造反」の動きである。小沢一郎元代表とその支持グループ(約100人)は既に「反消費増税」の旗幟を鮮明にしており、盟友の鳩山由紀夫元首相と同グループ(約20人)も同調する意向を明らかにしている。
この小沢・鳩山連合に加えて、4日の内閣改造で農水相を更迭された鹿野道彦氏のグループ(約30人)や旧民社党系(約40人)など中間派の一部に消費増税関連法案先行の法案採決に異論を唱えるグループ、さらには関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に慎重論の超グループ勢力(衆参院議員117人が署名)がトップ会談合意に反発して大団円となる可能性が指摘されているのだ。
要は、首相不在中に反消費増税勢力が宮廷クーデターを起こす心配をし始めているということである。勝栄二郎事務次官率いる財務省が、「クーデター決起」の可能性を指摘、野田首相に対しG20欠席を助言しているという情報が筆者の耳に届いている。
■これから激動の2週間が始まる
もともと同法案の継続審議を模索してきた輿石東幹事長は、首相留守中、民主党所属衆院議員292人中、最低でも150人超が「採決反対」に署名すれば会期末採決を強行できないと見て、その署名活動を黙認(扇動)するのではないか。となると、G20に出席して20日午前に羽田空港に降り立った時点で、翌日の法案採決を断念せざるを得なくなる。それどころか、会期末に首相辞任表明といった事態も起こりうるのだ。
従って、野田氏はその時期、遙かメキシコに行っている場合ではなくなるのだ。消費増税関連法案賛成に向けた多数派工作の陣頭指揮を執らなければならない非常事態である。もちろん、谷垣氏とのトップ会談が不調に終われば、いずれにしても「政治生命を懸ける」消費増税が実現しないことになり、G20出席のためのメキシコ行きは野田氏の"卒業旅行"になる。
財務省がG20サミット欠席を助言するには、当然ながら根拠がある。今や民主党との修正協議を事実上、差配しているのは旧大蔵省OBの伊吹文明元幹事長(現衆院社会保障・税一体改革特別委員会筆頭理事)であることは周知の通りだ。伊吹氏が胸中に抱くプランは、法案採決で「小沢造反」によって民主党分裂・少数与党に転落させて、衆院解散権を実質的に自民党が奪取、友党・公明党が望む「早期解散」(遅くとも年末解散・1月総選挙)を実現することである。そして次期衆院選で自民党が第1党になり、民主、公明両党と大連立を樹立するというものだ。
同プランにリアリティがあるかどうかはともかく、14、15日のいずれかに行われる野田・谷垣会談で「消費増税政局」の行く末が決まることだけは間違いない。これから激動の2週間が始まる。
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