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本当に消費増税は必要なのか 消費増税の危険を専門筋に聞いてみた
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2012/6/8 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
野田首相のいう社会保障との一体改革とか国家財政の破綻とかの理屈と増税の時期でないとする反対論の是非を検討する
消費税増税法案は、自民党に続いて公明党も修正協議入りを表明。15日までに合意して法案採決を目指すというが、ちょっと待って欲しい。
野田政権も谷垣自民も、増税では一致している。協議で修正するのは社会保障の部分で、自民党案を「のめ」「のめない」とかやるのだろうが、問題は「増税」そのものだ。こういう社会保障であれば増税が許されるとか、税率アップ分を何の分野に振り分けるべきかとか、そんな問題じゃない。今、本当に増税が必要なのか。これをハッキリさせるのが先決なのだ。
野田は「財政再建は待ったなし」「社会保障改革も待ったなし」と言う。今すぐ増税しないと国が滅びるみたいな言い方だが、マーケットの見方は全然違う。
「財政赤字の拡大によって起きる弊害は3つある。長期金利の上昇とインフレ、そして円安です。しかし、日本の現実として、金利は低位安定しているし、デフレは長引き、為替は円高で困っている。少なくとも、財政の危機はマーケットに表れていません。いま必要なのは、増税ではなくデフレ対策の方なのです」(経済評論家・山崎元氏)
つまり、増税より減税、緊縮ではなく積極財政だ。それなのに、野田が「待ったなし」と騒ぐのは、自分が勝手に国際会議で増税を公約し、今国会で採決という“足かせ”をはめたからだ。「待ったなし」は野田の自作自演なのである。
だったら急ぐことはない。無駄を削り、社会保障のあり方をじっくり議論すればいい。社会保障の問題は、1週間やそこらの修正協議で合意できるような話ではないはずだ。なぜ日程を切る必要があるのか。民主党の幹部がこんなことを言っていた。
「総理は今月18日から出席するG20で、増税法案成立のメドが立ったと言いたいのですよ」
法案採決を急ぐのは野田の個人的事情だというのである。21日までに決められないと困るのは、丸潰れになる野田のメンツだけで、日本の財政ではない。これだけでも、この大増税のインチキがよく分かるというものだ。
◆「とりあえず増税」は必ず失敗する
無意味で、理屈が通らない大増税には、財務省ベッタリだった小泉元首相の懐刀、竹中平蔵・元経財相も反対している。朝日新聞(5月25日付)のインタビューで、こんなことを語っていた。
「『とりあえず増税』では、財政再建も社会保障の安定もできない。社会保障の見直しも経済成長もないまま増税すれば、日本は低福祉・重税国家になってしまう。消費増税などしなくても、財政の黒字化は可能。デフレを克服すれば3%成長は普通にできる。普通のことができないというなら、政権を譲るべきだ」
「ハーバード大の政治経済学者、アレシナが先進国の財政再建の事例を数百ケース調べたら、徹底的に歳出削減をした末に増税したケースでは成功し、まず増税したところは失敗していた」
まず増税という野田のやり方は、典型的な失敗例なのだ。
経済アナリストの菊池英博氏もこう言う。
「消費税を上げれば、逆に財政再建は遠のいてしまうでしょう。これは過去の歴史を見ても、ハッキリしている。97年に消費税が3%から5%に引き上げられた時は、一気に消費が冷え、翌年から15年デフレが始まった。税収も激減。以後、現在に至るまで、一度も97年の税収(53・9兆円)を超えていない。デフレからの脱却もできていないのに、いま増税を強行すれば、間違いなく国民生活は破綻してしまいます」
元財務官僚で嘉悦大学教授の高橋洋一氏も「まだ増税は必要ない」と、こう断言した。
「財務省の本音は税収アップではなく税率アップにある。要は自分たちの権限を増やしたいだけなのです。彼らは財政再建なんて本気で考えていない。日本が財政赤字で破綻寸前というのはウソだし、財政再建のためには増税しかないというのも大ウソ。増税はむしろ日本経済を疲弊させる恐れの方が強いのです」
いまや、増税賛成の学者を探す方が難しいくらいなのである。
◆仰々しい言葉を並べるのはペテン師の常套手段
民主党の小沢元代表は、一貫して「増税の前にやることがある」と言い続けている。「今は増税できる経済状況ではない」とも言っている。
当たり前だ。デフレ不況の嵐の中で、大震災が起きたのである。そうしたら欧米の経済が崩れ、日本の輸出産業は大打撃だ。この局面で増税するか? それよりも必要なのは、国の統治機構、行政の仕組みを抜本的に改革して、予算の仕組みを変えることだ。そうしなければ、ムダの削減なんてできっこない。民主党は総選挙の時にこう公約して政権を取ったのだから、約束を守るために全力で努力しなければならない。それが政党政治、民主政治の原点というものだ。
小沢が繰り返しているのも、こういうことなのだが、それに対して、野田の主張の説得力のないこと。ウソを並べて危機を煽(あお)り、「一体改革は待ったなし」「政治生命をかける」と仰々しい言い回しでゴマカすだけだ。これぞ詐欺師、ペテン師の類いである。
そもそも「社会保障と税の一体改革」というのが大ウソなのだ。社会保障のためといえば国民も反対しづらいという魂胆だろうが、ただのお題目に過ぎない。その証拠に、民主党内からも「最低保障年金や後期高齢者医療制度の見直しについては、新しく国民会議をつくって議論する」とか「低所得者対策は、年末の税制改正で協議をすればいい」という話が出てきている。社会保障は切り離して、とりあえず増税だけ先に決めてしまえという暴論だ。
それじゃあ「一体改革」って何なのだ。有名な「シロアリ演説」を例に出すまでもなく、野田という男は、こうやって平気でウソをつくのである。
大ウソツキが首相ではたまらない。
◆大企業ほど消費税はオイシイ
本来なら、大新聞は野田の公約破りを徹底して追及すべきだ。しかし職務を放棄し、もろ手を挙げて増税に賛成、後押ししている。頭がクラクラするようなデタラメだが、それはこんな事情があるからだ。
「大新聞が増税に賛成するのは、広告主である大企業の意向を代弁しているのです。大企業にとって、消費税ほどありがたい税はない。輸出企業に対しての還付金制度があるからです。政府の予算書を見ると、還付金の額は年間約3兆円。税率が倍になれば、戻し金も倍になる。黙っていてもそれだけのお金が入ってくるのだから、消費税増税を推進するのも当然です。その一方で、価格転嫁できない中小企業は苦しい。現行の税率5%だって滞納率は5割に上る。好きこのんで滞納しているのではなく、ない袖は振れないのです。税率が10%に上がればどうなるか。消費税が『広く公平な税』なんてマヤカシです。消費税で潤うのは大企業だけ。立場的に弱い中小企業にシワ寄せがいく。こんな不公平な税はありません」(税理士で元静岡大教授・湖東京至氏)
こうしたスポンサーの意向があるから、大メディアは増税賛成なのである。政治家も財界もメディアも自分たちの都合だけで、国民生活はそっちのけ。何から何までフザケた話だ。
だからこそ、小沢の筋の通し方に支持が集まる。小沢は、7日のグループ会合でも「今のようなやり方の増税では、国民の大多数は絶対に賛成しない」と強調。小沢グループは「増税の前にやるべきことがある」と記したのぼりを作り、増税反対の運動を展開することを決めた。どんどん暴れて欲しいものだ。こんな理不尽な増税は、絶対に潰すしかない。
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