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野田・谷垣急接近? 増税強行は“政党の崩壊”それも時代の要請なのか?
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2012年06月08日 世相を斬る あいば達也
公明党の“変節”で、野田佳彦のボロ船に追い風が吹きだしたようだ。なぜ公明党が“変節”したのか、深く考えても意味はないが、財務省の影がちらつく。宗教法人としてのS学会への、財務省国税当局の様々な圧力があったのではないか等々の噂もあるようだ。単に、自民党との選挙協力を重視したに過ぎないと云う事かもしれないが、表向き“消費増税派”にとって、不可能から、僅かな光が見える政局になったことは事実だろう。時事通信は、以下のように伝えている。
≪ 民自公、8日から修正協議=一体改革、合意見通せず
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012060700573
民主、自民、公明3党は7日午後、国会内で幹事長会談を開き、消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案の修正協議に入ることで合意した。これを受けて3党は、実務者による協議を8日にスタートさせる。野田佳彦首相は国会会期末の21日までに衆院で法案を採決する意向。首相の外交日程を踏まえれば、15日までの修正合意が求められるが、各党の主張の隔たりは大きく、調整は難航必至だ。
修正協議では、自民党が主張している最低保障年金の撤回や、後期高齢者医療制度廃止の取り下げなどに民主党が応じるかどうかが焦点となる。自民党の谷垣禎一総裁は7日の記者会見で「基本的にはこれをのんでもらうことが必要だ」と強調した。一方、民主党の輿石東幹事長は会見で「修正したら党内に持ち帰って(了承を得る)ということは最低必要だ」と述べ、合意すれば党内で了承手続きを行う考えを示した。
税制に関する実務者協議は、民主党の藤井裕久税制調査会長、自民党の町村信孝元官房長官、公明党の斉藤鉄夫幹事長代行が担当。社会保障は、民主党の細川律夫前厚生労働相、自民党の鴨下一郎元環境相、公明党の石井啓一政調会長が担う。7日の幹事長会談では、社会保障を先行して協議することを確認した。
自民党は、6日の幹事長会談で民主党の輿石氏が修正合意の目標を15日と明言したため、「採決の担保が一定程度取れた」として協議に応じる方針を決めた。公明党は協議に参加しない意向だったが、自民党との共闘を優先することにした。≫(時事通信)
民主、自民の表立った幹部連中(増税推進派)の話を総合すると、自己主張に拘らず、何としてでも15日までに、修正合意を勝ち取りたいと云う思惑の一致はあるようだ。つまり、現時点の野田民主と谷垣自民の幹部連中は、経済理論や景気回復等はさておき、財務省が主導する単なる“増税”を実現したいと考えているようだ。マスメディアは、官邸、財務、民主、自民等々の記者クラブ発表で記事を作り上げているから、その記事は当然だが、現状の幹部らの意志が統一見解のように流れる。
来夏のトリプル選を絶対に回避したい公明党の変節は意外だったが、谷垣自民が「解散を約束させる」が決め手になったと考えることも出来る。しかし、谷垣の民主党との修正協議への強行姿勢は、既に相当崩れている。「解散が絶対と云うわけではない」、「すべて我が党の考えの丸呑み以外容認しないと云うものではない」と交渉前からトーンダウンしている。つまり、自民党内も、実情はかなりの分裂状態になっているとみることが出来る。おそらく、現時点では、財務省の調整が功を奏しているのだろう。
この動きは、谷垣自民党が、消費増税法案の修正に関して、民主党を、自民党を遥かに超える“自民党化”が、もろ刃の剣であると、財務省の強い説得があったと聞いている。それはどういう意味かと云うと“民主党の面子丸潰れ”は増税派の大勝利どころか、“小沢グループと民主党中間派の共通認識のリスク”への配慮と思われる。採決時の造反や欠席など、票読みの困難が予想されると云うリスクである。また、何時の時点で行われるか判らない状況の総選挙において、“増税派VS反増税派”の構図で選挙戦を戦いたくない双方の思惑も一致している。時事は、以下のように民主党中間派の動きを伝えている。
≪ 中間派、「丸のみ」を警戒=取り込み狙う小沢系−民主
http://jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012060700904
社会保障と税の一体改革関連法案に関する修正協議開始が決まり、民主党内の「中間派」に懸念が広がっている。衆院選マニフェスト(政権公約で掲げた最低保障年金などの撤回を迫る自民党に対し、消費増税実現を目指す野田佳彦首相が要求を「丸のみ」しかねないというわけ だ。増税に反対する小沢一郎元代表のグループは、「数の力」を拡大する好機とみて取り込みを狙っている。
7日夕、民主党内の複数グループにまたがる議員が呼び掛けて、「党の『民主的合意形成』を実現する集い」が衆院議員会館で開かれ、28人が出席した。旧民社党系を束ねる田中慶秋副代表は「自分たちは社会保障が前提で、消費増税が前提なのではない」とあいさつ。出席者からは「修正部分を党で議論して成案が得られない場合は、党議拘束を外してもいいのではないか」との意見が出た。
首相、小沢氏の双方と距離を保つ中間派は、マニフェストにない消費増税を容認するものの、最低保障年金など看板政策を取り下げれば党の存在意義が問われると主張。修正協議の行方に警戒感を強めている。
こうした空気をくみ取り、前原誠司政調会長は7日、自身のグループの会合で「政府は丸のみに傾きがちになろうかと思うが、党はつらい局面になる。積み上げた部分を大事にし、汗をかいた議員の思いを斟酌(しんしゃく)しながら(協議 に)臨まなければいけない」と強調した。
民主党は社会保障に関する修正協議の実務者に、「ミスター年金」と呼ばれた長妻昭氏と、細川律夫氏の厚生労働相経験者2人を内定していたが、 「1人にしてほしい」との自民党の要求を受け入れ、長妻氏は細川氏の補佐役に回った。マニフェストにこだわる長妻氏を交渉の最前線から引かせたことで、反発が出る可能性もある。
首相が内閣改造で農林水産相だった鹿野道彦氏を交代させたため、首相を支えてきた鹿野グ ループからも「党内を切り捨てて、どんどん自民党に傾斜している」(中堅)との不満が漏れている。
こうした状況を小沢グループは見逃さない。若手の一人は「増税に賛成、反対という争いでなく、増税か、挙党態勢かという争いになってくる」として、中間派への働き掛けを強める考えを示す。小沢氏自身 は7日の若手との会合で、「約束をほごにしていいんだということになれば、小ちゃな子供たちの教育もできない」と語り、増税に突き進む首相を重ねて批判した。)(時事通信)
筆者は上述のように、野田ボロ船の帆に、僅かな追い風が吹きだしたからと云って、法案の不成立となり、野田内閣総辞職又は法案継続審議の予測を変更するつもりはない。政局と云うもの、日々状況が変わるので、一喜一憂しても始まらない。消費増税への賛否は、現国会議員の選挙戦に重大な影響を及ぼすのは絶対的事実である。ネット言論においては、“増税賛成派議員”の名前公表はあらゆる方面から検討されており、間違いなく生死を決定する“候補者情報”となるであろう。
「消費増税の前にやる事がある」と云う小沢一郎のワンフレーズは意外に国民の賛同を得ている。現状の日本の閉塞感を打破したい、と云う意識は、国民に共通した「空気」であり、小沢は、その点をシッカリ把握している。マスメディアの論調に関わりなく、国民の空気は、「今のままでは駄目だろう。既存の奴らに碌な奴はいない」と云う雰囲気なのだ。この雰囲気は、09年に起きた“政権交代時”と同じか、或いはそれ以上の強さに変貌している。野田民主、谷垣自民・公明は、国民から乖離した浮遊の世界で政治をしているのは明らか。
これでは、政権維持は無理だろう。民主、自民、公明が寄って集っても、政権が維持できない程、政治は劣化した。霞が関だけが盤石の組織を維持している。馬鹿馬鹿しいにも程があるのが現実だ。国民は、“未だ見ぬ想像の政権”に夢をかけているのかもしれない。しかし、その姿なき政権が、誕生する可能性もある、まことに奇妙な政局になったものだ。日々変わる政治の一寸先を、今夜も明日も追う事になりそうだ。睡眠不足の日々が続く…。
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