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自衛隊機関紙で民主政権批判 森本防衛相って何なのサ
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2012/6/5 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
1954年の防衛庁発足以来、民間人として初めて防衛相に就任した森本敏・拓大教授が、早くも野田第2次改造内閣の火種になっている。
野党は「政治家でない以上、責任を取れない」(自民党・石破元防衛相)、「強い違和感を覚える」(公明党・山口代表)と口々に批判。
与党内からも、防衛相経験者の一川参院幹事長が「シビリアンコントロールからすると、あれでいいのかなという感じはする」と発言するなど疑問の声が上がっているのだ。“問責防衛相”の一川にだけは言われたくないだろうが、たしかに問題のある人選だ。
防衛大(電気工学専攻)を卒業後、65年に航空自衛隊入隊。その後、外務省に入省し、情報調査局企画課安全保障政策室長などを務めた。92年に退官してからは、親米保守の論客として活躍。「21世紀臨調」の運営委員も務め、麻生内閣では初代の防衛大臣補佐官に就任。長年、自民党のブレーンを務めてきた。
こんな自民党ベッタリの人物に防衛大臣就任要請する方も、受ける方もどうかしている。しかも、森本大臣は民主党政権の発足時、政府を痛烈に批判していた。
「自衛隊の準機関紙『朝雲』の2010年1月14日号に、『日米同盟の針路』と題する記事を寄稿。鳩山内閣に対して、“米国の対日信頼感をズタズタにしてきた”“非武装中立の社会主義的傾向の強い発想”などと公然と非難しています。自衛隊の幹部連中はみな読む新聞ですから、影響力は計り知れない。実際、福島市の第44普通科連隊長の1等陸佐が、米国との共同訓練の訓示で鳩山首相(当時)の『トラスト・ミー』発言を揶(や)揄(ゆ)し、『クーデターにつながる危険な思想』として注意処分を受けています」(防衛省関係者)
◆基地問題も背負えない
軍事ジャーナリストの田岡俊次氏が言う。
「一般紙で書くならまだしも、自衛隊の機関紙で政権を批判するのはよろしくない。自衛隊は政治的に中立で政府に忠実であるべきで、森本氏の記事掲載は、それこそシビリアンコントロールに反する話です。この一件だけでも、森本氏の防衛相就任には首をかしげざるを得ません。知識は一応あると思うが、判断力は疑わしい。しょせんは学者で、腕力の必要な基地問題は背負いきれないと思う。それに、各役所の出身者が大臣になれば、結局は省益の代弁者になってしまう。自衛隊出身の森本氏の防衛相就任には、戦前の軍人の陸・海軍大臣と同様に、軍の政治関与につながりかねないという危惧を覚えます」
官僚依存症の野田らしい人選ではあるが――。
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